とけいす

学生です。たまに書くかも。

とけいす

学生です。たまに書くかも。

最近の記事

『自分の「声」で書く技術』を読んでいる

『自分の「声」で書く技術――自己検閲をはずし、響く言葉を仲間と見つける』著者はピーター・エルボウ。原著の初版は1973年らしい。結構前の本だ。まだ読み終えていないし、完璧に理解してもいない。しかし、すでに少し得たものがあるので書き留めておく。 本書はまず、「フリーライティング」を勧めるところから始まる。フリーライティングとは何か。それは、頭の中に浮かんでくる言葉を書きとどめ続けるということ。時間を設定して、その時間内は手を止めずに書き続ける。手を止めるな。 フリーライティ

    • 『生まれてきたことが苦しいあなたに──最強のペシミスト・シオランの思想』を読んで

      最近「ネガティブ」について考える機会があった。何かヒントになるかもしれないと思い、本書を読み返す。サブタイトルに書かれているように、本書は最強のペシミストと呼ばれている(?)エミール・シオランの思想を紹介する本である。ペシミストとは簡単に言えば「暗い思想」を持つ人のことだ。ネガティブなことについて考えるならば、打ってつけの本なのではないだろうか。 この本を最初に知ったのはいつ頃だったか。なぜ知ったのか。あまり覚えていない。今手元に残されているという事実だけがある。確か、ネッ

      • 『報酬主義をこえて』を読んで

        『報酬主義をこえて』。この本はなかなか面白い。20世紀を代表する心理学者B・F・スキナーは「罰なき世界」を理想の世界として提言し、そうした言い方を捩って、本書は「報酬なき世界」を提言したと言えるだろう。 報酬は役に立たない、それどころか害になる。 これが本書全体を通して主張である。なぜこうした結論に行き着いたのか。それは、報酬は物事に対するやる気を高めないし、むしろ損なうからである。これには二つの説明が有効だろう。 一つは、何か他の目的のための手段として提示されるものは魅

        • 「罰なき世界」と労働

          B・F・スキナーが1979年に来日し、慶應義塾大学にて 『罰なき社会』についての講演をした。スキナーは「罰なき社会」を指向する。 この講演で面白いのが、賃労働を「罰の回避」として捉えていることだ。スキナーは、賃労働をするのは報酬(快)の追求ではなく、罰(不快)の回避だと言う。 スキナーの「罰なき社会」の範囲には賃労働関係における罰的要素をなくすことが射程に入っていると思われる。 スキナーが目指した「罰なき社会」とは、アンチワーク哲学の目指す「労働なき社会」に近いような気

          近況報告

          『自分の「声」で書く技術』という書籍を参考に、自己検閲をしない「フリーライティング」で書いていく。 雑に書いています。 以下本文。 最近、ホモ・ネーモさん主催のまとも書房のdiscordに参加した。アンチワーク哲学に興味があったのと、純粋に面白そうと思ったからである。要は、出版社を立ち上げるというプロジェクトなのだが、それもアンチワーク哲学を普及する事業の一環である。そして、まとも書房の活動に最近参加してきた。そう。「就活生向けゲリラ配布テロ」と「出版記念パーティー」である