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EEアーキについて思ったこと
JMSの会場で取引先の方とお話ししている中で、「EEアーキでみんな苦労してるよ〜」という話が出て、これは結構大事なポイントだな思った。というのも、我々の感覚からすると、機能安全を保ったEEアーキテクチャを設計するよりも、工場を運用して、自分たちで設計した自動車を生産する方がずっと難しいのでは?と考えていたからだ。
ここでいう、EEアーキとは、統合ECUを内製化とか、車載Ethernetを使うとか、そういった個別具体的な話ではなくて、各コンポーネントのサプライヤーさんとすり合わせながら、機能安全を保った車載システム全体を量産を前提として設計する総合力のことだ。
テスラで言うと、統合ECUとか、リレースイッチやヒューズが排除されたボディーコントローラーが話題になりがちだが、ユーザー体験から逆算して必要な部品を選定し、ローコストに量産する総合力がすごい。
統合されている状態はあくまで結果でしかなくて、高度な運転支援機能、タブレットを使った車両制御、車両のリモートコントロールなど実現したいユーザー体験があり、そこから逆算して、車両全体のEEアーキテクチャー(電装品の仕様)を設計しているからこそ、あそこまで統合された設計が可能なのではないだろうか。
車を作っていると特定の機能を内製化したい気持ちが非常に強くなる。テスラを見ると、彼らの優れた統合ECU、オクトバルブ、BMSなど、彼らが内製する個別のコンポーネントに目を奪われがちだ。でも、最も重要なのは、目標としているユーザー体験から逆算して、必要な部品を選定しそれを極力ローコストで作り切る能力なのだ考えている。