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2021年「歌う支配人」誕生

 2021年12月18日、コロナ禍で延期を繰り返していた、「久世星佳ライブプレイショー」を第一ホテル東京にて終えた。2020年4月に宝塚ホテルに来る前に終える筈のお仕事だったが、未曾有の事態に世界が巻き込まれ、このイベントは2年の時を経て開催となった。何という運命のいたずらか…今年の総括に少し振り返ってみようと思う。少なからずコロナ禍で全ての人類の運命が変わったであろう皆さんとの共通点も有るかもしれない。

 このお話を頂いたのは2019年11月辺りだったと思う。ホテルの担当者から連絡があり「久世さんとライブやりませんか?」と…直ぐにOKのお返事をして2020年1月には稽古をしていた様に思う。ホテルの支配人のお話を頂いたのは2月か3月であった。私はこのライブを終えたら、「人前で歌う事」など捨て去ろうと考えた。何か決めないといけない気がした。これからの自分の活動においても何となく不安の多かった、じわじわとコロナ禍が迫ってきた時である。3月に本番という時になる、最後のお稽古の前に話し合いが行われ「延期」という決断が下される。それが今後の2年間の始まりであった。

 2020年4月に宝塚ホテルに来た時、ホテルの従業員の方々をはじめ、本当に沢山の人に初めて出会ったけれど、皆んなマスクをしていた。それでも周りでは何となく「早く終わらんかな~」「夏には終わるでしょ~」と言った感じで早く収束するものだと思い込んでいた。まさか5月14日の開業が伸びて歌劇がやっていない等と夢にも想像していなかったのである。ライブは9月に延期され、その頃には当然出来るであろうと思っていた。でも、9月…2021年3月…そして7月にまで延期になった。

 7月も近づき大分「人前で歌う事」のブランクを感じていた私にとってどんどんプレッシャーはきつくなっていったし、自分の決意も守れない事や、ホテルで働き始めその責任や周りの目線を意識し始めると、出演しても良いものかと自分自身疑問に感じ始めてしまっていた。緊急事態宣言はまだ発令中で、また延期かと思ったその時である。東京も大阪も宣言延長と言う決断が下されたにも関わらず、宝塚ホテルのある兵庫県だけは解除されたのである。本来なら新阪急ホテルで行われる筈であったライブが急遽、宝塚ホテルに変更になった。

 何という運命のいたずらか、私は転職先の宝塚ホテルで歌う事になった。神様は「何やってんねん歌いーや」とでも言う様に抵抗する私を宝塚ホテルに引きずり出したようであった。支配人が「歌う」何だろうこの感じは…周りにやいやい言いながらも本番歌うとやっぱり何か得体のしれない気持ち良さを感じたのである。「あーやっぱり歌うんだ」こうなったら仕方ない「歌う支配人」の誕生である。

 結局は人生って流れには逆らえないのか…多様性の時代、これから私は「支配人」と「歌」をどう両立していくのか…

 2022年乞うご期待。え?知らんって?いや自分に言ってるんですよ。自分が自分に期待する。それで良いと思う。きっと来年も泣いたり笑ったりしています。

 良いお年を。来年もよろしくお願いします。

すーさん


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