何をやりたいのか?
東海エイチアール株式会社(以下、東海HR)は、「人材事業を軸に、令和時代の東海地域の新産業創出を加速させる」ことをミッションにサービスの運営を行う、ハンズオン型グロースハックスタジオです。一言でこの会社説明をするまでに、すなわち、なにをやりたいのかを言語化するまでに、結構な時間を要しました。
この記事では、私がどんな思いでいまの事業をやっているのかについて書いていきたいと思います。
ミッションについて
まず、東海HRは「人材事業を軸に、令和時代の東海地域の新産業創出を加速させる」というミッションを達成するために設立しました。このミッションのルーツをお話ししていきます。
ありがたいことに私のことを知っている方は、「Nagoya Startup Newsの人だ」と認識している方がほとんどだと思います。知らない方のほうが大多数だと思うのでお話しますと、私が2016年に学生起業で1社目の会社を設立したときにやっていた事業が、名古屋近辺のベンチャー企業に特化したオンライン経済新聞「Nagoya Startup News」です。
会社を設立する前に、タイ・バンコクのITスタートアップ企業と、東京の留学系ベンチャー企業で働いていたこと、その会社でセールスやライティングの仕事をしていた背景があって、この事業をやることにしました。
※2020年1月に私が前に経営していた会社から事業譲渡して現在は東海HRにて運営しています。
今でこそ、「スタートアップ・エコシステム グローバル拠点都市」として内閣府から認定されるような地域となり、ベンチャー企業の数も観測できる範囲で200社を超えています(愛知県内、Nagoya Startrup Newsデータベースによる。)が、2016年にニュース記事を書いていた当時は、20~30社観測するのがやっとの状況でした。でも、その中で市場のみんなが知らない企業や起業家を発掘して取材に行くのがとにかく楽しみで、毎日のように各社のオフィスを回っていた記憶があります。
Nagoya Startup Newsは、すごくニッチなローカル経済誌ですが、プロダクトとして達成したゴールがわかりやすいものであったため、仕事もかなりしやすかったですし、多くの方に応援してもらいました。
前述したとおり、今ではNagoya Startup News以外でも愛知県や名古屋近辺のベンチャー企業の情報が発信されるようになりました。起業家向けのコワーキングやインキュベーション施設も増えてきて、支援者もかなり増えてきた中で、「発信するだけじゃなくて、自分自身が市場の底上げをするようなデカいニュースを生んでいく起業家にならないといけない」という使命感が湧くようになりました。
そのあと、自分の周りのフリーランスの人を集めてmics(ミックス)という名前の会社を仕事仲間と作りました。これは取り組みとしてはめちゃくちゃおもしろかったのですが、「別に会社じゃなくてもいいよな」ということですぐにクローズしました(でも、ここで形成したコミュニティが、TOKAI HRの人材ネットワークの母体になっています)。
その後も、アイディアを試しては潰してを繰り返しました。完全に迷走状態です。そんな中で、最初に起業したときの心境に立ち返って、自分がこの地域で何を感じたのかを振り返りました。
思い返すと、私はこの地域のポテンシャルに魅力を感じて、ビジネスの拠点にすることを決めました。東海地域って、日本の1区画ではなく、1つの国としてみたときに、ものすごく特徴的で、経済規模も大きいんです。まず、製造業(特に自動車)を中心とした重厚長大な産業基盤があります。なによりモノ・カネのアセットが多いです。
令和時代に東海地域で求められるのは、これまでの経済基盤と新領域の技術を合わせた新産業の確立だと感じていて、これは産学官連携で取り組んでいるトピックでもあります。今は情報も集積しつつある。となると、私個人でこの地域でやれることがあるとすれば、ヒトの流動性にコミットすることなのではないか。そう思って、名前そのままで、2020年令和元年の8月に東海HRをつくりました。こうして、現在の東海HRのミッションが生まれたのです。
なにをやりたいのか
今、私たちがやっている事業は、果敢にリスクを取って事業開発をしたいと考えている東海地域の企業様に対して、専門スキルを有した人材を紹介・活用するサービス「TOKAI HR」と、前の会社から引き継いだ「Nagoya Startup News」の2つのサービスです。※TOKAI HRは、求職者の方から見ると、スキル人材特化の転職活動・案件獲得支援サービスです。
例えば、先日プレスリリースを出した提携先のソミックマネージメントホールディングスさんはまさに東海HRのリソースをフル活用頂いているお客さんです。他にも、老舗の人材会社さんや、資金調達をしてグロースフェーズに入っているベンチャー企業さんが私たちのクライアントとなっています。
求職者のユーザーの方は、現在はプロジェクトマネージャーや経営管理、デザイナー、プログラマーなど、事業開発の実務面に興味のある約100名ほどのプレーヤーの方にご登録頂き、お仕事のご案内をしています。今後はもっと裾野を広げて、東海地域出身で、創業経験のあるベンチャー企業の役員の方々に対して、これ以上ないくらい魅力的な求人や案件をつくるところまでやっていきたいです。
ただ紹介するだけではなく、がっつり自分たちでも手を動かしてハンズオンで事業やプロジェクトを立ち上げ、その上で東海HRのリソースをつかってもらう。これが私たちのやりたいことです。なので、私たちの事業について聞かれたときは、「ハンズオン型のグロースハックスタジオ」と答えるようにしています。
もちろん、私たちみたいな若い企業が、企業さんの上流の意思決定や、優秀な方々のキャリアの意思決定に関わる仕事ができるのは、そうそう簡単ではないことも承知しています。それでも、この事業が伸びていけば、ミッションも達成されて、市場の雰囲気も変わるんじゃないかなって思っています。
仲間を募集しています!
やりたい領域的には結構ハードで、数十年コミットしてやっと達成できるミッションだと思っています。でも、この地を選んだからにはそれくらいのインパクトを残していきたいし、東海地域が世界で注目されるビジネス市場になればいいと本気で思っています。
スマートなビジネスモデルでもないですが、ミッションに共感して、一緒に泥まみれになりながら仕事の楽しさを分かち合える仲間を募集しています。採用以外でも、共感してくれる方とはお話したいので、ぜひ気軽にチャットさせてください。
このブログは、2020年10月2日に東海エイチアール株式会社公式HPにて掲載したコンテンツと同様のものになります。