#231 ZERO to ONE
ピーターティールによるZERO to ONE。大学生の頃に一度、2021年末に一度、そして今回が三回目の読了になる。大学生の頃は経験が伴わずこの本の面白さを感じることができなかったが、今はもう少しだけ理解できている気がする。ティールの思考を形容するときに自分が真っ先に思い浮かぶのは、明るい北朝鮮。独立国家の出立がZEROの段階で必要なエネルギーとコアに似ていて、その後ONEになるためには明るさが必要だからだろう。
曖昧な楽観主義に支配されず、明確な楽観主義を実現させるために着実に目標を持って努力を重ねる。同じ瞬間はどこにもなくてどの一瞬も非連続な成長を実現させる大切な瞬間になりうることを心に刻みたい。
・ビジネスに同じ瞬間は二度とない。
・賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?ティールの答えは、ほとんどの人はグローバリゼーションが世界を変えると思っているが、テクノロジーの方が大切である、というもの。
・永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のないコモディティビジネスをやってはならない。
・独占は成功するための条件である。
・競争とはイデオロギーであり、これが社会を歪めていることを認める必要がある。
・そもそも戦う理由などなく、なぜ戦っているのか当事者もわからないことが多い。
・独占を築くためには、小さく始めて独占する、優れた自社のテクノロジーを持つ(PayPalはイーベイのオークションに狙いを定めて大きくなった。)
・ニッチ市場で独占したら関連市場に少しづつ規模を拡大すること。
・ラストムーバーになれるために必要なことは何か
・現在の世界は曖昧で楽観的な世界に生きている。(金融事業を行なっている時に程よく分散した方が良いというアドバイスはまさにそれ。)
・人生は宝くじではない。僕たちは明確な未来に戻る道を見つけなければならない。
・起業は君が確実にコントロールできる、何よりも大きな試みだ。起業家は人生の手綱を握るだけでなく、小さくても大切な世界の一部を支配することができる。偶然という不公平な暴君を拒絶することから始まる。人生は宝くじでない。
・スタートアップは、バスに乗るか乗らないか。フルコミットかどうかで分かれるべきである。
・究極の組織のメンバーは、強い仲間意識で結ばれ、普通の人が否定するような神秘的な真実に到達する。
・起業家は究極の献身の文化を真剣に受け止めるべき。
・シリコンバレーでは販売を軽んじている傾向があるが、優れた商品を作ることと同じくらい優れた販売戦略を築くことが独占状態にあるためには必要である。
・創業者の資質の分布は正規分布を逆にしたようになることが多い。
・独創的な創業者は、有無を言わせず決断をくだし、忠誠心を呼び起こし、数十年先まで計画できる。
・企業は創業者を必要としていることを自覚するべきであり、創業者の極端さにもっと寛容であるべきだ。単なる前進主義を超えて会社を導くことのできる非凡な人物を僕たちは必要としている。
・創業者は、個人の栄光と賞賛は常に屈辱や汚名と背中合わせであり、慎重さが求められることを自覚しなければいけない。
・偉大な創業者は、彼ら自身の仕事に価値があるから重要なのではなく、社員みんなから最高の力を引き出せるから重要なのだ。
・創業者にとって何より危険なのは自分の神話を信じ込み、本当の自分を見失うことだ。一方でどんな企業も陥りがちな落とし穴は、全ての神話を否定し、幻想を砕くのが賢さだと勘違いすることだ。
・どれだけ多くのトレンドを追跡しても、未来は自然に起きるわけじゃない。
・今僕たちにできるのは、新しいものを生み出す一度限りの方法を見つけ、ただこれまでと違う未来ではなく、より良い未来を作ること、つまりゼロからイチを生み出すことだ。
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