#241 PARANOID SURVIVE

HARD THINGSの中で紹介されていた、生き抜くための経営という視点から書かれた本書。次なる10Xの変化が何かを自分のポジション抜きに客観的に考え続け、出てきた答えに対して適切な動作をするということは、Unlearnをし続けるということとも関連しているのではないかと感じた。自分自身も、現状のポジショニングから、次なる変化のめが出てきた時に、初期バージョンの罠に陥ることなく、自分自身をアップデートし続けることをしなければならないし、常に次なる分野に投資をし続ける必要がある。

・一つの力が突出して強くなり、産業界における事業経営の本質を根本から覆すような場合がある。鉄道による輸送革命が良い例。PC業界では、マイクロプロセッサーによって、縦型販売から横型販売になったという事例がある。

・横割り型になると、競合する企業はそれぞれのレイヤーで最大シェアを獲得しようと競争するようになる。

・産業が戦略転換点に差し掛かっているとき、従来の方法を実践してしまうとトラブルに直面することがある。一方で、戦略転換点が切り開く新天地は、その産業の外に身を置いてきたものにも新規参入のチャンスを与えることがある。

・他と比べて大差のないものを無闇に差別化しない。より良いPCを作るためだけに改良をしない。他社が待っているときに行動を起こすこと。時間的余裕は大きなアドバンテージになる。

・テクノロジーの基本ルールは技術的に可能なことはいつか必ず実現するというもの。

・必要なのは、客観性と、自分の信念を実現するためには何でもするという前向きな気持ちと、周囲の人たちがその信念を支持する気になるような情熱を持つことだ。

・問題解決に費やしたのと同じくらい多くの時間、お互いに言い争ったりもした。ひたすら作業を続けた結果、ついに大成功を収めたのだ。

・1980年代の前半、今度は日本のメモリーメーカーが舞台に登場してきた。実際には日本企業の参入は1970年代から徐々にやってきた。日本製の方が品質が安定していて、アメリカ製よりもはるかに優れていることが報告された。

・17年間行ってきたコア事業でにっちもさっちも行かなくなり遂に撤退を決めた。もし我々が追い出され、取締役会が新しいCEOを任命したらその男は一体どんな策をとると思うかい?

・インテルとメモリー事業は切っても切れない関係で非常に難しい一言だった、当時社員も著者の言おうとしていることを受け入れてくれなかった。

・第一線で働いている人々は、たいてい迫り来る変化にいち早く気づくものだ。インテルの場合も現場の人々がマイクロプロセッサ事業により多くのリソースを注入していたから転換をすることができた。

・ある事象がシグナルなのかノイズなのかを判断する絶対的な方程式などはないということであり、方程式がないからこそ、どんな決断を下すにも慎重に検討を重ねる必要がある。

・インターネットも初期状態は微妙なサービスであった。だがレーダーのスイッチを切って自分のビジネスに集中しすぎてはならない。最初は当てにならない話だと思っても、何でも耳を傾けてみることだ。初期バージョンの罠に陥ってはならない。

・ビジネスのバブル期間を逃さない。ビジネスでは同じ行動でも早ければうまく行き、後になるほど失敗しやすくなるのだ。

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