「変わる成功方程式」 はじめに(1/6)
今、このコンテンツを読んでくださっているのは、「子どもの教育に不安」を感じている保護者の方でしょうか? 「海外に留学したい」と考えている生徒さん本人でしょうか? もしかしたら学校の先生かもしれません。いずれにしても、ここから始まる思考、行動の変化が、みなさんが所属する組織、コミュニティ、国、そして世界の”豊かさ”に繋がっていって欲しいという思いを持って書いていきます。
さて、私(1965年 昭和40年生まれ)が育った時代、サラリーマン家庭には「このような学びをすれば幸せに生きることができる」という一つの方程式がありました。それは「偏差値の高い大学に進学し、有名で大きな組織に就職し、金銭的豊かさを背景に豊かな生活を送る」というものでした。偏差値競争に勝利することです。
わが家には2004年と2006年に生まれた娘(2023年1月現在、大学1年、高校1年)がいます。2030年までには2人とも社会に羽ばたいていくことでしょう。その時、世界は、日本は、どのような社会になっているでしょう? 娘たちは社会に貢献できる人材になっているでしょうか? どのような準備をし、どのような考え方をすれば、幸せな人生を送ることができるでしょうか? 親が考える成功方程式は通用するのでしょうか?
※そもそも「幸せとは何か?」も考える必要がありますが、大きく脱線しそうなので(笑)やめておきます。
私の両親は、(当時、最も一般的だった)高校卒業と同時に働き始めました。父親は、高学歴の先輩、同僚、後輩たちがひしめく企業で、一生懸命に稼いで私に勉強する機会を与えてくれました。おかげで小学5年生から塾に通うことができ、中高一貫の進学校、予備校を経て京都大学に進学。子どもの頃から大好きだった生き物を学び、希望通りの就職をすることができました。今、私があるのは、そうした「親の成功方程式に対する想い」のおかげです。
私自身、若い頃は「親が与えてくれた成功方程式に沿って今度は自分の子どもに同じ教育環境を整えることが自分の役目」と考えていました。しかし、仕事を通して、事件や事故の深層に触れたり、世界の動きに触れたりするうちに、「そんな成功方程式は通用しない」と確信するようになりました。
※私の価値観の変遷については気が向いたら書きます。
「地方から都会への人口流出」「先進国で進む少子高齢化」「無差別殺人」「行き過ぎたマネー至上主義」「水、食料、エネルギーといった地球レベルの環境変化」そして「IT技術の劇的な進化がもたらす利便性と人間軽視」など、「人類の生存に影を落とす動きが加速する世界において、求められるのは偏差値や学歴ではない」と思い至ったのです。
これからの時代を生きていく子ども達に「成功方程式はあるのか?」
※「はじめに(2/6)」に続きます。
(不定期に更新します。興味を持たれた方はフォローお願いします)