【レポ】普通の対バンライブじゃない! 地下室の会ライブ@二子玉川 Gemini Theater
2023年8月31日に二子玉川ジェミニシアターで行われた、77回目のBPL(地下室の会ライブ)へ行ってきました。
地下室の会というのは1998年に結成されたプロベーシストの集いで、今年25周年を迎えます。
というわけで冒頭の挨拶では、副会長の依知川伸一さんから「来春までに『地下室の会25周年記念特別ライブ』を4本開催します」という嬉しいお知らせが!
1本目が今回。
そして2本目は10月7日、調布たづくり「くすのきホール」にて。
※記事の後半で改めて紹介します
さて、私が地下室の会ライブを拝見するのは今回で7回目。
地下室の会の存在を知ったのが2018年で、半年ぐらい「ベーシストでもない私が行っていいのかな?」「音楽通が集まりそうで怖いかも?」と見送り。
そして勇気を出して参加した2019年4月の「Vol.71」がめちゃめちゃ楽しくて、そこからは皆勤で馳せ参じています。
※そのときの感想はこちら→BPL Vol.71 地下室の会ライブ
そんなベーシストじゃないただのベース好きの私だからこそ伝えたいんですが、「地下室の会ライブ」は普通の対バンライブじゃないんです。
もう1回言いますよ?
地下室の会ライブは普通の対バンライブじゃないんです。
ちょっと今回の告知画像を見てもらえますか?
ほら、ベーシストのお名前の文字が大きいですよね。
普通そんなことあります?
ボーカルやギターなど「メイン」「フロント」と言われるパートをグッと大きく載せるのが普通ですよね。
つまり、地下室の会ライブはベーシストが主役のライブなんです。
と言っても、曲を枕木のように支えながら進行し、ボーカルやギターが映えるように居場所を考え、バンドの空気を作るというようなベースらしさは変わりません。
だけど「ステージも客席も今日はベーシストを観て聴いて楽しもう」という雰囲気があるんです。
きっと、各バンドの選曲やMCの話題なんかも地下室の会モードだったと思います。
というか、ブッキングの時点から普通の対バンではなく地下室の会だからこその組み合わせを意識されているんじゃないかなぁと。
1組目は斉藤昌人さんの「M・K・I Funk Project」。
ベースはスリードッツのジャズベタイプ。
ギターの高見一生さんから「お前とファンクやりたいんだよ」と電話がかかってきて実現したらしいのですが、その一生さんはむしろ控えめ。
昌人さんが「We Give Our Love」でバッキバキの長いベースソロを弾きまくっていました。
それ以外でもジャミロクワイのヴァーチャルインサニティやマリーナショウのストリートウォーキンウーマンなど、ベース映えする曲多数。
そして、ジェミニシアターのロビーがサブステージとなって、葛城京太郎さんのソロ演奏。
派手さとキッチリの両方が感じられる凄さ。
演奏が「親切」って表現したくなるくらい聴きやすくて面白くて、ベースしかいなくても曲の流れが分かるんですよね。
スラップからヒュッと温度を下げるような和音中心の展開とか。
変な言い方になりますが、京太郎さんの目の奥が真面目というかシラフというか、ぜんぜん熱くないんです。
本人が熱くなってるんじゃなくて演奏が熱い…みたいな(熱くなっていたらすみません)。
衣装と髪型が目立つけど物腰柔らかで謙虚な感じとか、演奏だけでなく全て凄かったです。
ベースはアトリエZで、プレイスタイルと音がピッタリ!
メインステージ2組目は、河合徹三さんの「Tri barrel(トライバレル)」。
前半がウッドベース。
言葉にすると「いつもの彼らを知らないのにいつもの感じがする」ような穏やかさと心地良さ~。
そしてプレベを鳴らした瞬間のハッとするカッコよさ。
MCで「ドラムがいないのによくやるよ」と仰っていましたが、ドラムがいないからこその役割分担が素敵でした。
最後から2曲目だったかなぁ?ベースが水面、ギターが雲(風)、スチールギターが鳥みたいな絵が見えるようで。
そして最後は、レイニー加藤さんの「WET」。
レイニーさんのライブは何度も拝見していますが、新たにロックバンドを組まれたということでワクワクしていました。
ワクワクというか「あのレイニーさんの音色が変わっちゃうのかなぁ…」みたいなドキドキ感があったんですけど、レイニーさんらしいカッコよさとしっとり感のある音色でした~!(ただのベース好きの感想です)
ハードな曲調ではゴツンとした硬さも感じる芯のある音で。
バラード調だと、ポワーと音が気持ちよく動いてロングトーンで酔わされる夏の夜みたいな音で。
あと10曲ぐらい演って~!と心の中で祈っていました。
さっき二回も書きましたが、改めて地下室の会ライブは普通の対バンライブじゃないんだなぁと。
この凄いベーシストの皆さんを一気に聴けて、バンドもお客さんもベース主体で楽しめるなんて、めちゃめちゃ神ライブだと思います。
同じ時を過ごした皆さん、ありがとうございました!
出演者 / M・K・I Funk Project:斉藤 昌人(Bass) 高見 一生(Guitar) 森藤 晶司 (Key) 波田野 哲也 (Drums) KiSYA (Vocal) / Tri Barrel:河合 徹三 (Electric bass, Wood bass) 古橋 一晃 (Guitar) 尾崎 博志(Pedal steel, Resonator guitar) / WET:レイニー加藤(Bass, Chorus) 国吉 亮(Guitar,Vocal) 小関 純匡(Drums, Chorus) / 葛城 京太郎
そして、10月7日ですよ。
出演 / TRIVERGENTS:PIANO: Michal Sobkowiak(ミハウ・ソブコヴィアク)BASS: Danny M Stewart(ダニー・M・スチュアート)DRUMS: Dean Thompson(ディーン・トムプソン)/ HAMEL(CAMEL tribute):反町YUKI 哲之(Ba) 志村広司(Gt) 森藤晶司(Key) 岡本みゆ(Sax) Tamaryang (Drs) 志村広司 (Gt, Vo) / 植田博之 スペシャルバンド feat.WAKASA:植田博之(Ba) Tatoo (Key) 波多江健 (Drs) 小川悦司 (Gt) WAKASA (Vo) / BARAKA:依知川伸一 (Ba) 高見一生 (Gt) 平石正樹 (Drs) / BBD:ジミー前田 (Ba) バーベキュー和佐田(Ba) 太田明 (Drs) / CeBass-Chan B1:竹下欣伸 (Wood Bass) 笠原あやの(Cello) / Bass on Bass:スティング宮本(Ba) 山田直子 (Ba) / 山本優一郎 with 国貞雅子:山本優一郎 (Ba) 国貞雅子 (Vo, Pf) / 山崎千裕 with TAK:TAK斉藤 (Ba) 山崎千裕 (Trumpet)
凄い。
ほんと「このベーシストたちが一気に聴けるなんて神ライブ!」です。
撮影:梛野 浩昭 / 文章:東城薫
記:2023年9月7日
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