私が遭ったある女 メンヘラお局(4)
特にお礼もなく、私の買ったパンをもぐもぐ食べる二人の当時三十路おばさん。(今はも60前になると思います。)
あの晩のことを思い出すと、今でも悔しくて涙が出そうになります。
そして、夜も10時頃には就寝しました。
翌朝、朝食の時間は時間制限がありまして、確か9:30くらいまでに朝食会場に行くようにと、キーと共にカードを渡されていました。
朝食中に、旅行かばん等の大物を添乗員さんがまとめてくれるため、私は荷造りを済まし、
ショルダーの手荷物を手に、いつでも出発OKの状態で、お局を待っていました。
すると、
「ない!ない!」
「ない!ない!ない!!!!!」
うわ、なんや?!
この頃にはもう、昨日の、
エステの一件
HRCお断りの一件
セブンイレブンの一件
で、下っ端の私も怒りというものが沸々と沸きあがってきていました。
代わり映えしない化粧に時間がかかり、
昨日のエステで汚れたズボンが乾いてないとパニックになり、
そうこうしているうちに朝食の時間ぎりぎりになり、
そんな時に、何かをなくして見つからないらしく、
「ねぇ、kissaちゃん、私の時計知らない?」
と、聞いてきた!
知るわけないし!
私は大好きなフランス製の時計をしていましたので、
そんなあなたの時計なんぞ興味はないわ!!
と思いながら、
「鞄のポケットとか、アクセサリーポーチとかに入ってなかったんですか?」
と、優しく答えました。
が、探したけどないねん~と言うので、
一緒に室内を探しました。
とっくに朝食の時間は過ぎてしまいました。
たった1泊で、しかも腕時計なんて、ベッド横のスタンド付近くらいにしか置かないし、
考えられるのは、やはり手荷物のショルダーくらいだったので、
「お局さん、もう一度、そのショルダーバッグ、全部中身出してみませんか?」
と、言うと、
「もう見てん~、なかってん~」
と探そうとしないので、
鞄の奥底から出てくることもあるので、全部出してみませんか?と、食い下がると、
私の目の前で全部中身を出し始めました。
はい。
見事にありました。
ほっそい腕時計が!
もう他の人たちは朝食を食べて、ソウルの街に繰り出している時間です。
そして、お局が一言。
「あ~ん、朝食食べたい~」