私が遭ったある女 メンヘラお局(2)
小さい会社でしたが、社員旅行は毎年海外でした。
といっても、近場の海外でしたが、元々は取引のある工場を見に行くのが目的で始まったそうでした。
同じ課内の別チームの10歳年上のリーダーは、
「ここの会社のお陰で海外に行けるんだからね!」
とよく言ってきたものでした。
もう30年近く前のことなので、今では特別なことではないですよね。
学生時代は、留学をさせてもらったり、アルバイト代貯めてで海外旅行に行っていたので、
その会社のお陰で、、、というのは特に感じませんでしたが、
私が若かったので、何も知らない小娘と思われていたようです。
私が入社した前年は、香港だったそうです。
私が入社した年は、韓国になりました。
まだ韓流という言葉もなく、冬ソナもまだ日本に上陸していませんでした。
当時の韓国は、80年代の日本に憧れを持っていたような若者やショップが殆どで、
ジャケットがモノトーンの男性アーティストのCDをお土産に買って帰ったのを覚えています。AOR的な曲調でした。
ガイドブックにも、”安全地帯”というショップが紹介されていた頃でした。
本当に昔の韓国でしたが、道行く女性達も、凛としたアジアンビューティの女性が殆どで、
今のようなお人形さんのような人工的な美ではなく、
とても成熟した大人の雰囲気のある女の子達がたくさんいました。
社員旅行は、まだ入社したてだったのもあり、まだその毒を知らなかった管理部のお局と一緒の部屋になりました。
今思えば、女性社員が、大丈夫?いいの?と聞いてきたのは、
こういうことだったのか!ということが、旅行中に発生しました。
お局は、見た感じは某三人組アーティストの女性ヴォーカルに似て、
ふわっとした、さらっとした、美人系(男が好む典型)でしたので、
そんなお局感はなかったのですが、
外見からわからないというのが、厄介でした。
ただ、周りの女性社員は気付いていましたが、、、
韓国エステが流行っていた時代でしたので、
韓国でエステ受けたいね!と言いながら、
旅行前のお昼休みには、私に探すように言って来ました。
席が隣だったのと、入社手続き等でお世話になっていたので、
お昼休みは一緒に食べていました。
最初は私も気を使っていました。
年下で、会社でも下っ端ということもあり、
私は韓国旅行の下調べをしまくりました。
お局に気に入ってもらおうとしていたのは事実です。
つづきます