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JimO'Rourkeさんカーデ

ミュージシャンの着ている洋服ってのは、本当にカッコよく見えますよね。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の逆というか。着ている人がカッコいいから、その人の着ている服を真似たいような気持ちになる。今日は、そんな話です。

こんにちは、toiro開発担当の小林です。たまには、真面目な話ではない、ゆるい内容でブログを書いていきます。僕の好きなミュージシャン「ジム・オルーク」について。

元ソニックユースのジム・オルーク

その人の味わいがカッコいい

名を成す「アーティスト」ってのは、画家であれ、写真家であれ、音楽家であれ、作り出すものに、その人柄が表情豊かにあらわれます。同じものを描いても、同じものを撮っても、同じ楽譜で演奏していても。「なにか違うよなー」って感じさせる人がプロ。「描き出す絵画」にも、「奏でる音楽」にも隠しようもなく、匂い立つ人柄。

そういう意味で、どの曲も、ジムさんだけの「味わい」みたいなものが滲みまくってて最高。それが、直に感じられるライブは、現地で見ると、本当に最高です。

2015年に観た、草月ホールでのライブ。凄く良かったです。ライブの様子も合わせてご覧ください。なんなら、ジムさんの曲を聴きながらブログを読んでもらいたい。

あのときに見た、ジムさんの着ているカーディガン、すごくカッコよかった。ヨレてて、クタっていて。ほつれてるところも含めてイカしてた。

Sonic Youthとは?

言わずもがな、ジム・オルークさんと言えば、ソニックユース(Sonic Youth)の元メンバー。1980年代以降におけるアメリカのインディシーンにおいて、ノイズパンクの雄として君臨。90年代のグランジ、オルタナのムーヴメントに多大な影響を与え、世界的に売れに売れながらも、インディとメジャーを行き来しつつ、2011年に活動停止。

ちなみに、ソニックユースと言えば、で脱線しますけど、メンバーの紅一点・キムゴードンは、今も続くストリートブランド「X-girl」の立ち上げにも参加したり。そういう意味でも、音楽のみならず、ファッションやカルチャーにも大きな影響を与えた、まさに90年代を象徴するバンド。

X-girl
1994年の夏、「SONIC YOUTH」のキム・ゴードンが、友人のデイジー・ヴォン・ファースと共に創設。デイジーは、当時、XLARGEのスタッフであり、XLARGEに携わっていたビースティボーイズのマイク・Dが、以前から交流の合ったキムに声を掛けたのが発端とも言われている。

キムとデイジーの着たい服、つまり彼女たちのリアルクローズを作り出すと共に、グラフィックやデザインを落とし込んだアイテムを展開し、“GIRL’S MOVEMENT”の先駆者としてファッション業界だけでなく、音楽やアートも巻き込んだブランドとして注目を集めた。

X-girlのロゴデザインは、映像作家・グラフィックデザイナーであるマイク・ミルズが手掛け、その後もTeeシャツやポスターなどのデザインを担当。ストリートで行ったゲリラ・ファッションショーには、プロデューサーにソフィア・コッポラとスパイク・ジョーンズを迎え、出演モデルには、当時X-girlの顧客だったクロエ・セヴィニー、ミッシェル・ロックウッドも参加。

https://x-girl.jp/concept/

一度は、見たことがあるはずのソニックユースのジャケット。30年経った今も、訳もわからずに、このグラフィックのTeeシャツを着てる若い子の姿を街で見ます。(曲は知らないと思いますが)

Sonic Youth「Goo」1990年発売

このグラフィックは、ブラック・フラッグをはじめ、多くのハードコア・バンドのフライヤーなどを手掛けたアーティスト「レイモンド・ペティボン」の手によるもの。通算6作目のアルバム。

Sonic Youth「Washing Machine」1995年発売

当時の空気感を端的に伝える、このオフビートなポートレイトが印象的なジャケットは、キムゴードンが自ら撮った写真を使用。会場で売ってたTeeシャツを着たファンをライブ後に撮影。通算9作目のアルバム。

いよいよ、本格的にニットとは関係なくなって来ましたが、ここまでは、ちょっと脱線しつつも、ジムさんが所属してた、ソニックユースの音楽性と世界的な評価、および時代に与えた影響を垣間見て頂きたいという内容でした。

さて、ここからは、ジムさんに話を戻しつつ、最後はニットの話に帰着します。(ブログ、もう少し続きます。頑張って!!)

大の親日家が高じて日本に移住

今は、ジムさんは日本で暮らしています。日本語もペラペラ。現在は、様々なミュージシャンとのセッションに加えて、「カフカ鼾」「石橋英子ともう死んだ人たち」「前野健太とソープランダーズ」などに参加。

ジム・オルーク名義でのライブには、有名ミュージシャンをもじった名前のバックバンドと出演することが多い。例えば「レッド・ゼツリン」「マエバリ・ヴァレンタイン」「ガマン・ジルベルト」「ジェファーソン台車」などがあり、ユニークな人柄しか見えてこない。面白いです。

なお、スウェーデンのシンガーであるスティーナ・ノルデンスタムの熱狂的なファンで、過去に、自らスティーナをプロデュースしたいと何度か申し出たが、ちゃんと断られている。という逸話もあって。この調子で、ずっと面白い。

特に有名なのは、演歌番組の「平成歌謡塾」に登場して、音楽ファンたちを驚愕させた映像もチェックして欲しいです。ジムさんの魅力が、さらに立体的に感じてもらえるはず。

そんなジムさん(どんなジムさん?)が奏でる音楽は、本当に格好いい。

ね?カッコいいでしょ?

だから、ジムさんに着てもらえるようなカーデを作りたい。逆転の発想というか、考え方の角度を変えて「カッコいいものを作るのではなく、カッコいい人が着てそうなものを作る」という話でして。

好きなものは、分かっているんですよ。こういう感じの、若草色とか、明るめの発色で、丸いシルエットをしたカーディガン。シンプルに単色。このニュアンスのもの。なかなか無いんですよ。あまり需要があるように見えませんが、近いうち、toiroで作りたいと思ってます。

ここらで自慢もさせてください

実は、別の動画のときにジムさんが着てくれてるのは、toiroの2015-2016シーズンで作ったカーディガンなんです。ご縁があって、ジムさんのライブ限定のグッズ(日本酒&お猪口セット)を作ったので、控え室で少しだけお話しさせてもらいました。日本酒の話ですが。

ちなみに、ジムさんが着ている「絶妙な色のカーデ」は、糸が廃盤になって、もう作ることは出来ないんですが、ジムさんが着てそうなカーデを作るぞ、という宣言のブログでした。

toiroの真価はカーデにあり

最後となりましたが、どのシーズンもカーディガンの開発に心血を注いでいます。最近の自信作は、珍しく「色遊び」に特化したカーディガン。段階的なブロックカラーを配した一着。こういう雰囲気は、初めて作りましたけど、でも「どこかtoiroらしい」という佇まいが、とても気に入ってます。

color_チャコール
color_キャラメル
color_ブルー


こちらの商品に関しても、再生産の予定はありません。toiro公式通販サイトで、最新の在庫状況をご確認ください。気に入った一着が見つかるかも。

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