右が取り憑かれてる
夏が終わってしまったな〜怖いな〜怖いな〜
悪霊に取り憑かれたって話聞いた事ありますよね?
アタシはね、カッコよかったバンドマンがSNSでカッコよく無い事つぶやいたりライブのMCでカッコよく無い事言い出したらあれは悪霊に取り憑かれてるという表現をします怖いな〜
かくいうアタシも右側が取り憑かれてるかもしれないんですけどねぇ怖いな〜怖いな〜
右側というのはここでは右半身の事ですねぇ怖いな〜
多いんですよ。跡が残る怪我をする事が。
右側ガ!
右側ガ!って言い方怖いなぁ〜
22歳ぐらいの時かなぁ 当時はバンドを2つやってましてねぇ
ファイアーループの年末イベントでありがたくも昼の部のトリと夜の部のトリで2回出演が決まってたんですねぇ
昼の部の出番で最後の曲の最後のバーン!で自分のベースに殴られましてねぇ
意識を失ったんですよ怖いな〜
といってもほんの10秒ぐらいの話です
起き上がると「キャアァァァア!!」という金切声が聞こえました
目の前に立ってた女性が悲鳴を上げてたんですねぇ
右の眉毛の辺りがぱっくり割れて右だけ血まみれになってたんです
タオルで血を拭うと見えてました。頭蓋骨ガ!
自分で自分の頭蓋骨を見たことありますか?怖いな〜
この話はこれで終わりではありません
みんな「病院!病院!」と言っていましたがアタシは次の出番があるので「大丈夫!大丈夫!」と言っていました
その日の対バンの一個上の先輩(あまり反論できないちゃんとした先輩(浅野毅))が流石に病院行った方がいいからと言って車を出してくれました優しいな〜優しいな〜
すると夜の部のトリのバンドのメンバーからメールが来ました
「病院行くのは勝手やけど出番までに絶対帰ってきてな」怖いな〜怖いな〜
タケさんは苦笑いしていました
病院につきました
年末だったからか患者が長蛇の列でした
血を垂れ流しながらこれ並ぶ〜??ってなりました
しかし、救急はこちらという看板を見つけました
あまりにも出血が酷いので並んでる人達はジロジロこちらを見てました
救急はこちらのカウンターに座っていたナースさんに血をぽたぽた流しながら言いました
アタシ「頭蓋骨見えてるんですけど」
ナースさん「今大体2時間待ちぐらいですねぇ」
アタシ「じゃあいいです」
しょうがないから絆創膏を貼ってファイアーループに戻りました
みんな心配してくれました優しいな〜優しいな〜
タケさんとは別の先輩がアタシの血塗れのベースの写メをニヤニヤしながら見せてきました
指板に何かついてました
先輩「見て!これすずやんの肉片!」
指板に眉毛の一部の肉片が付いてました怖いな〜
絆創膏を何回か貼り替えてる内に血も割と止まってきたので普通にライブしました
その日対バンにLONEもいまして
ライブ中てつやが目の前で最後の貞子のような形相で爆ノリしてました怖いな〜怖いな〜
その日は普通に打ち上げして帰りました
当時アタシはスーパーのレジのバイトをしていまして次の日もバイトでした
女子高生のバイトが多かったので絆創膏半分剥がして
アタシ「見て!頭蓋骨見えてるねん!」
女子高生「キャアァァァア!!!」
って遊びをしていました怖いな〜怖いな〜
絆創膏貼ってたら少し跡は残ってるけど勝手に治りました。人間って凄いな〜
その次の印象に残ってる右の怪我はあの有名なバイク事故ですねぇ
25歳ぐらいの時ですかねぇ
天王寺で青信号直進してたら右折してきたトラックに跳ねられました怖いな〜怖いな〜
跳ねられたアタシはそのまま歩道の柵に飛ばされました
その柵は折れて倒れてました痛いな〜痛いな〜
ギャアーー!!って叫びながらのたうち回りました
全ての内臓が破裂したかと思いました
たまたま通りがかったオフの救急隊員さんがおられまして適切な処置と救急車を呼んでくれました。感謝しております優しいな〜優しいな〜
救急車が来るまでずっと叫んでいました
救急車に乗ると顔が血だらけでした(またかよ!)
アタシは一生バンドでライブをしたかったので救急隊員に聞きました
アタシ「顔元に戻りますか!?」
隊員「わかりません!」
アタシ「わかりました」
このときまで内臓が破裂したと思っていたのですがブーツを脱がされて質問されました
隊員「足って元々怪我されてましたか?」
アタシ「してないです」
隊員「あ〜(意味深)」
病院について右足が粉砕開放骨折していると聞かされました
何それ?って思ったけど骨が粉砕して外に飛び出てるって事でした怖いな〜怖いな〜
身体が痛過ぎて足の痛みに気づいていませんでした
ちなみに内臓は破裂していませんでした
そこから足の激痛で気が狂いそうでしたがベッドの横で先生がパソコンでずっと他の仕事をしていました
声を捻り出して言いました
アタシ「この痛みってどうにかならないですか?」
先生「あ〜痛いですか?」
アタシ「死ぬほど痛いです」
先生「手術は明日なので我慢してください」
無理やろー!!!!!
あんまり覚えてないけどたぶん痛み止めとかくれた気がします。怖いな〜怖いな〜
アタシは少しタトゥーが入っているのですが最初に入れたタトゥーは背中に黒のガムテープ2枚貼ったかのような大きな十字架です
手術のとき先生の助手が言いました
「先生、麻酔の位置はこの十字架の真ん中ですか?」
先生「そうです」
俺のこのタトゥーが初めて役に立った瞬間でした嬉しいな〜嬉しいな〜
足の甲の皮を切って開いて粉砕した骨を元の場所に戻してボルトいっぱい刺すっていう手術でした
麻酔が効いて痛くなかったので手術の映像モニターをずっとヤッバ!って思いながら見てました
手術が終わり足を見るとボルトがいっぱい刺さっててターミネーターみたいでカッコよかったです
毎日ずっと痛い入院でした
痛み止めが3段階あって
点滴の麻酔 弱い
座薬 中ぐらい
筋肉注射 強い
でした
点滴と座薬がまったく効かないのでナースコールするたび「筋肉注射お願いします」と言いました
何日か経って痛みも少し和らいできた頃(それでもかなり痛い)
どうせ点滴も座薬も効かんからと思い筋肉注射をお願いしました
看護師さん「筋肉注射刺しますねー」
アタシ「お願いします」
ぷすっ
アタシ「ぬ!!!!」
今まで足の痛みが勝ってて気づかなかったけど筋肉注射は激痛でした
その日から筋肉注射は卒業しました
部屋にトイレがついてるタイプだったのでトイレの換気扇の下でタバコを吸って5回ぐらい強制退院させられそうになりました
ボルトを抜く手術をして無事退院することができました
最後にレントゲンを撮ったら中指の関節が固まって無くなっており骨に謎の穴が残ってたりでもう普通に歩くことはできませんと言われました
普通じゃなく歩くことはできるので良かったです
そこから松葉杖生活をして事故から半年ぐらいで歩けるようになりました
次の右の話は結構最近です
その日はうつ伏せで寝てました
目が覚めて寝返りをうちました
何故か右手を上に上げてました怖いな〜
下を見たら右手は胸の上にありました怖いな怖いな〜
でも右手の感覚は上に上げてる状態でした
気づきました「うわ!!右手だけ幽体離脱してる!!」
パニックになり「戻れ!戻れ!」って思いました
少しずつ右手の感覚が下に戻ってきて自分の右手に入りました
右手だけ幽体離脱することってあるんですねぇ怖いな怖いな〜
最後の右は先週の話です
夜中トイレに行きました怖いな怖いな〜
ぴったぴったぴった(足音)
トイレから部屋に戻ろうとしている途中
ぴったぴったぴったガン!!!!!
開いてる扉に右足の小指を打ちました
本来ならライブ中のシャウトぐらいシャウトしたかったですが夜中なので歯を食いしばりました
食いしばりながら色んな表情に入れ替えることで我慢しました
次の日小指が真っ黒になってましたがあまり痛くなかったです
折れてたら2倍に腫れるらしいのでどう見ても1.5倍ぐらいしか腫れてないから大丈夫やろうと思いました
2日後から歩く時だけ痛くなってきました
この日から口癖は「足の小指折れてるわぁ」でした
そっから1週間でライブが5本ありました怖いな怖いな〜
ライブ中は痛くないので大丈夫でした
これはギックリ腰の時と同じですね
一昨日もどう見ても2倍は腫れてないので冗談で友達に1.5倍の小指見せたら「これは折れてるなぁw」と言われました
足の小指折れてるわぁw
メルヘン