「教わる人」だと決めつけていた(C-005 2018.06.05)
教える人をつくろうとしていた私は、ほとんどの人は「教わる人」だと決めつけていました。ひとり一人の可能性、偉大さを小さくみていました。無意識に限界をつくっていたのです。今日の気づきは、「すべての人に可能性、偉大さがある」「その可能性、偉大さを見る」です。
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この記事は、メールマガジン【前進の軌跡】(2018年6月5日配信)の転載です。
TEAM防災ジャパンを紹介に反応があった
防災のあらゆる情報が集約されたポータルサイトで、内閣府政策統括官(防災担当)が運営しています。
読者からたくさんの感想を頂きました。
「オフラインミーティングに申し込みました」
「当日のご活躍をお祈りしております」
「内閣府がこのような取り組みをしているとは知りませんでした」
メルマガを通じて、防災ジャパンに貢献できたかなと嬉しく思います。
なかにはこんな感想もありました。「大都市は情報が豊富で、学びのチャンスに溢れているなといつも感じています」「様々なイベントを地方の主要都市で開催してほしい」。
これを読んだ時、名古屋が大都市であることを、忘れている自分に気づきました。名古屋市内から車で1時間。たしかに恵まれている場所に住んでいます。この方のような多くの声にどう応えるか。
オフラインミーティング当日の私の発表内容が決まりました! 詳しくは編集後記で。今日のコンテンツは、TEAM防災ジャパンのリレー寄稿を読んだ感想です。
自分の中のリーダーシップ
TEAM防災ジャパンはウェブコンテンツです。
ホームページを使って情報を発信しています。その発信のひとつに「リレー寄稿」があります。防災の現場で活躍する担い手が役立つ情報を寄稿。次の人へとバトンが渡され、ほぼ毎日更新しています。
2018年5月30日の寄稿者は橋本陸(はしもとりく)さん。弘前医療福祉大学救急救命学科の学生さんです。寄稿文はこちら。
橋本さんは心肺蘇生法の普及活動をされています。始めたのは、なんと高校生のとき。きっかけは自らの体験だったそうです。
中学3年生の時に、自宅で祖母が急病で倒れたことがきっかけです。救急車が来るまでの間、祖母の呼吸が止まったため学校で習ったことを思い出しながら心肺蘇生法を実施しました。また、東日本大震災の経験から、災害は身近なものであるということを再認識し、災害時に命を守る方法を広く普及するため応急手当の普及活動を開始しました。
橋本さんの活動は、心配蘇生法体験です。「携帯トイレの使い方体験」と重なるところがあり、強く興味をひかれました。
三陸町の学童クラブでの心肺蘇生法体験を行いました。その際にひときわ完璧な手技をする男の子がいました。話を聞くと、1年以上前に別のイベントで私から心肺蘇生法を教わり、今日まで覚えていたというのです。幼少期からの防災教育の有効性を再認識したことと、なにより覚えていてくれたことがとても嬉しかったです。
体験の重要性がずしっと伝わりました。説得力のあるエピソードです。さらに、私が最も心を動かされたのがこちら。
東日本大震災の津波で、岩手県釜石市内の小中学生の生存率は99.8パーセント、奇跡と言われました。しかしその奇跡の裏には、津波が来たら逃げること。特に中学生は守る側として、自分より弱い立場にある小学生や高齢者を連れて避難するように、という防災教育があったといいます。このことから、講師が一方的に指導する1回かぎりの防災教育ではなく、一度教わった生徒が次の授業の際にはアシスタントとして、その後輩に伝えるという双方向の教育の必要性を強く感じます。
水を使わないトイレの「使い方体験」をすべての人に! と言い続け1年4ヵ月。今もその途上です。1日も早く達成するには「教える人をつくること」だと、一番最初に考えました。体験した人が次から次へと伝えていけば、いわゆる"ねずみ算的"にどんどん体験が拡がります。そして「教える」ことで、体験と記憶は強化されます。それは間違ってはいませんでした。
しかし、さらに深く気づきました。「教える人をつくる」という考えが、限界付けている。教える人をつくろうとしていた私は、ほとんどの人は「教わる人」だと決めつけていました。ひとり一人の可能性、偉大さを小さくみていました。無意識に限界をつくっていたのです。
そのことに気づいた私は、トレーナー講座に付けていた「養成」という言葉を削除しました。携帯トイレトレーニングの方法をすべて公開し、実施のサポートに全力を注ぐことに決めました。
すべての人には、自分の中にリーダーシップがある。助かる人でも、助けられる人でもなく、「助ける人に、俺はなる」という選択ができる。その思いをさらに強く感じるきっかけをくれた橋本陸さんに感謝です。
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◇今回の気づき
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すべての人に可能性、偉大さがある
それ(可能性と偉大さ)を見る
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この記事は、メールマガジン【前進の軌跡】(vol.005 2018年6月5日配信)のコンテンツ部の転載です。(タイトルの"C"は、"Content"の頭文字)
あきらかな誤字・脱字を除き、当時の文章をそのまま「軌跡」として残します。
この日の「編集後記」はこちら。
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