#2 僕は表情が豊かな人は表情を決めない人だと思う。
僕は写真を撮るのが好きだ。
でも、撮られるのは得意ではない。
顔や骨格がアシンメトリーすぎる、笑顔がいい顔でない、ほくろやシミが多い
コンプレックスが多いことも要因だが、それとはまた別として
うまく表情を創れない
これが結構大きい。
高3でプリクラを撮った時、意識していたはずなのに6枚中4枚が同じ顔だった。すごく笑われた。あまりいい気持ちではなかった。
それ以降表情を意識することをやめた。
創ろうとすることやめたのだ。
写真を撮る側になって、ポートレートや集合写真を撮っていて、この人は好きだと思う人に共通して、
あ、素でいるな
と思うことが多い。
しかし、自分がどう映ればきれいに映って、いい顔になるのか研究した上で、その表情で写る人は多いだろう。
でも、どうしてもそういう顔で写る人をあまり好きになれないのだ。
どの写真も同じ表情もしくは、何パターンかの表情になる人。
どれだけかっこよくても、きれいでも、かわいくても
どうしてもだ。
過去の自分に重なって、好きになれないかもしれない。
でも、それ以外の要因として、ペルソナだと思うことも多い。
この人はこの場所、この空間、そして僕に対して心を開いていないのではないかと思うことがある。
だからこそ、表情を決めずにその場でいる人、特に写真に写る人は本当に好きになれる。
いろんな表情を持っている人、それを表情が豊かな人であるという人も多いだろうが、
僕はこういう素のままで表情を決めない人こそが表情豊かな人であると考える。
僕はそんな人になりたい。