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麻雀はいすくーる・手役派学級(1)

第1局 両天秤

今回の主な登場人物
・三好順奈(みよし じゅんな) 社交的。庶民派。
・一瀬通代(いちのせ みちよ) 真面目。お嬢様風。
・一色混(いっしき まじる) 頑固。委員長。
・帯島全(おびしま ぜん) やんちゃ。漢気。
・タンヤオ(タン ヤオ) 打たれ強い。子分肌。
・平塚和穂(ひらつか かずほ) 繊細。控え目。
・担任→箱下潜(はこした もぐる) 愛敬〇。雀力△。

【 担任が黒板に13牌とドラを書き連ねる 】

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担任『この手牌は、昨日の渋谷麻雀オクタゴンでの東一局親番3巡目の手牌だぁ。今日のホームルームの議題は、「ここに何を引いたら嬉しいか?」だ。みんなの意見を聴かせてくれぇ。』

三好『はーい!(🀛3p)がいいでーす。(🀛3p)引いて(🀈2m)切れば123と234のサンショクの両天秤になるし!!』
一瀬『三好さんの両天秤好きには付き合いきれませんわ。どうせサンショクが崩れた時にがっかりするのでしょう?。それならば、(🀋5m)や(🀌6m)を引いてイッツーに受けた方が形が安定すると思います。』
三好『ぐぬぬっ』
一色混『一瀬さんの意見に概ね賛成だ。序盤であることを考えると、萬子を伸ばす方が打点を望むルートとしても優秀だと思う。ダブ(🀀東)やドラの(🀄中)などの字牌も有効牌になるし、速度が落ちても鳴きでカバーが利く。』
三好『ふぇーん』

【 ガラガラ、と教室の後ろの扉が開く 】

担任『帯島ぁ。遅刻だぞぉ。』
帯島全『さーせん。』
【 窓際最後尾の席に座りながら、黒板を見る帯島 】
帯島全『何、コレ。13枚しか無いじゃん。』
三好『今日は何切る?じゃなくて、何引く?なんだって。は何を引くのが嬉しい?』
帯島全『じゅ、、、三好は?』
三好『(🀛3p)~。いま味方がいないの。~、助けて~』
帯島全『そうだな。跳満・倍満に近いのは確かに(🀛3p)だよな。』
三好『裏1で跳満はわかるけど、倍満?』
帯島全『お前・・・チャンタ忘れてないか?』
三好『それだ!!!』

一色混『端っこが好きな遅刻魔らしいな。チャンタは愚形になり易いし、三好さんが失念するのも仕方ないんじゃないか?』
帯島全『頭が固ぇよ、堅物メガネ。辺張・嵌張上等よ!!スジとか壁になりやすいからな!終盤は端っこの方が和了り易いこともあるぜ。』
一瀬『(🀛3p)引きだと、両面両面じゃないですか?』
帯島全『そうだな。だったら(🀙1p)や(🀐1s)引きでもいいかもな。どうせサンショク崩れはいらないし。』
一瀬『(🀙1p)はともかく、(🀐1s)引きはいいかもしれないわね。123と234の両天秤よりも、イッツーとチャンタ・サンショクの両天秤。』
一色混『むむっ!』

担任『おーい。いつまでも4人だけで議論してるんじゃないぞぉ。このクラスは25人もいるんだからなぁ。タン、お前はどうだぁ?』
タンヤオ『今回、あんま興味ないっす。しいてあげれば(🀛3p)っす。』
担任『平塚はぁ?』
平塚『私は、、、(🀉3m)・・・』

【 キーンコーン槓コーン 】

担任『うーし。じゃ、ここまでぇ』
三好『先生!結局、この手はどうなったの?』
担任『おぉ、聞きたい?』(ニヤニヤ)
一瀬『もったいぶらないでくれます?』
担任『ふっふっふ。(🀚2p)、(🀚2p)と引いてリーチ。一発ツモって裏ドラ(🀚2p)の6000オールだったぜぇ!!(超ドヤ顔)』
生徒一同 (゜ー゜)

(終)

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