麻雀はいすくーる・手役派学級(3)

第3局 上位互換(前)

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今回の主な登場人物
・帯島全(おびしま ぜん) 次男。ドラム。
・三好順奈(みよし じゅんな) 一人っ子。ベース。
・帯島純(おびしま じゅん) 長男。ギター&ヴォーカル。
・底宮河魚(そこみや あゆ) 姉。ギャル。
・底宮海月(そこみや くらげ) 妹。ヲタク。


三好『じゃぁ、。また後でね~』
全『・・・ああ』

【 教室を出ていく三好。居眠りから目覚めたばかりの帯島全に、女子生徒二人が近付いてくる 】

河魚『「後で」って、ナニナニ~?やっと付き合いだしたの~?』
全『付き合ってねえよ。あと「やっと」ってなんだよ。』
海月『だって~。順奈ちゃんと帯島くんって、傍から見れば付き合ってるみたいなもんだよ?』
全『家が隣なだけの、ただの幼馴染。』
河魚『告っちゃえよ♪コクっちゃえよ♪国士無双(こく)っちゃえよ♪』
全『うるせえ』
海月『成功率100%とか、まじ裏山』
全『100パーなわけねーだろ。たぶん、10パーも無えよ。』
??『おーい、

??『お前、部室の鍵持ってる?』
全『いや、三好が持って行ったはず。』
??『なんだ、入れ違いか。お前もすぐ来るだろ?』
全『ああ。』
??『先に行ってるよ。』

河魚『ナニナニ!!今の超絶イケメンは!!!』
海月『眼福ですぅ。』
河魚『どこのクラブにいんの?紹介して!!』
海月『三角関係ですか??名前は?』
全『うるせぇ。お前ら、なんで放課後は元気なの?』
海月・河魚『いいじゃん!教えてよ。』
全『さっき言ってた、90%。』
海月・河魚『???』
全『ウチの兄貴。「」だよ』

【 帯島全が軽音部の部室に入っていく 】
三好『、遅いよ~』
全『悪い。ん?何してんの?』
純『今、キーボード募集してるだろ?一人応募があったんだけど、「何切る?」で揉めちゃってさ』

東場・西家・7巡目

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全『「何切る?」もなにも、テンパってんじゃん。即リーチだろ?』
純『お前もかー。』
三好『純兄は(🀄中)を切って倍満まで目指したいんだよねー。』
純『順奈はわかってんな。』
三好『えへへ。』
全『待てよ、兄貴。ドラが無けりゃそれもありだと思うけどよ、安目の(🀜4p)ツモったって1300/2600あるんだぜ?(🀄中)ツモりゃ跳満だし、文句なしじゃねーか。』
純『は、(🀜4p)で出アガリをしても同じことが言えるの?この手を2600で満足できんの?もっと大きな夢を見るだろ。この手牌はそれだけの価値がある。』
全『うっ・・・リーチに(🀜4p)を押してくる奴を捉えることができるんなら、それでOK、って考え方もアリだろ。』
純『さすがのでも(🀜4p)打たれたら見逃せないってことだろ?せっかくのチャンス手をかわし手にしてしまうテンパイならば、一度外すべきじゃないかな?』

【 兄弟喧嘩に動じず、三好は何切る?を眺めている 】

全『テンパイ外したって、(🀑2s)(🀒3s)を引くとは限らないだろ?(🀐1s)引いたら元の木阿弥じゃねーか。』
純『ヤンキーのくせに難しい言葉知ってるんだな。』
全『ヤンキーじゃねぇ!!』

三好『ねえねえ』
全・純『?』
三好『テンパイとらずなら、(🀙1p)切りってアリ?』
純『(🀙1p)切り?おお!』
全『確かに・・・』
純『ジュンチャンこそ無くなっちゃうけど、サンショク残るし(🀚2p)(🀛3p)のイーペーコー受けもできる。今揉めてた(🀐1s)引きもチャンタ確定になるもんな。やるなー、順奈!!』
三好『えへへ。』
純『選択肢からすっかり漏れてたよ。俺もまだまだだなー。選択肢はこの3つで、後は場況や点数状況で使い分けって感じか。はどう思う?』
全『あぁ。賛成。』
純『よし。すっきりした!!練習始めるか!!!』
三好『おー!』

【 下校時刻。純はバイト、三好はスーパーのタイムセールに。ため息をつきながら帯島全が靴を履き替える。そこに、肩を落とした一色混が現れる。 】

(続)

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