麻雀はいすくーる・手役派学級(6)

第6局 立直、襲来

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・足立直(あだち ただし) 情報収集○。計算◎。
・門前美摸(もんぜん よしのり) 寡黙。僧。
・一瀬通代(いちのせ みちよ) 猫派。
・三好順奈(みよし じゅんな) 犬派。
・帯島全(おびしま ぜん) 亀派。
・一色混(いっしき まじる) アルパカ派。

担任『突然だけど、このクラスに新しい仲間が加わることになった。』
足立『みなさん、初めまして。足立直と言います。箱下先生にお願いして、事前にみなさんの顔と名前を覚えてきました。皆さんにも早くボクのことを覚えてもらって仲間になりたいです。よろしくお願いします。』
??『みゃー』
一瀬『(みゃー!?)』
【 足立が自分のカバンの中を確認する 】
足立『ご、ごめんなさい!!この子、たまにカバンの中に入ってきてしまうんです。』
一瀬『(ブリティッシュショートヘア!!)』
担任『足立のペットか?』
足立『はい。名前は「イッパツ」といいます。どうしても僕にしかなつかなくて。勝手についてきちゃったんですね。』
担任『まぁ、仕方ないか。できれば他の先生には見つからないでくれよな。』
一瀬『(なつく猫・・・いい)』

足立『せっかくなので、自己紹介を兼ねて「何切る?」を持ってきました。』

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東一局 西家 8巡目

三好『(🀚2p)切りかな?』
足立『三好さんらしいね。やっぱり123のサンショク狙い?』
三好『うん。(🀉3m)切りとも悩むけど、(🀇1m)引きのイーペーコー確定はさすがにサンショクを諦めるので(🀚2p)切りかな~って。(🀚2p)切りの後に(🀊4m)引いたら、(🀉3m)切りで123と234の両天秤もいいな~。』
足立『なるほど。先の変化も見据えての判断はさすがだね。でもこの手、123のサンショクになる確率がちょっと低くない?(🀙🀜🀐🀓🀖14p147s)受けだから、2/11。18%くらいかな。』
三好『ぐぐぐっ』
帯島全『でも、端牌の1の方が和了りやすいイメージはあるけどな。』
足立『帯島君のいう通りかもね。そう考えると、テンパイ時に(🀙1p)か(🀐1s)を引けばいいことになるんで、8/19。42%ってところか。』
帯島全『それで。転校生は何を切るんだ?』

足立『(🀛3p)切りだね。』
三好『サンショクは見ないんだね・・・』
足立『見ない、というより、リーチへの受け入れ枚数を多くしたいんだよね。』
タンヤオ『だったら(🀇1m)切りは?受け入れ枚数一緒っすよ?』
足立『(🀇1m)切っちゃうとピンフとイーペーコーが無くなっちゃうよね。タンヤオが確定するわけでもないし。』
盃一香『うんうん。』
足立『リーチとドラ1、さらにプラス1翻。そんな両面テンパイをボクは常に目指しているんだ。だから、もっとメンゼン聴牌や1翻役の価値を高く見積もって欲しい。特に、リーチにはオプションもあるし、メンゼンツモの確率も高まるし。』
門前『ツモは、リーチのオプションでは無ぁい!!』
足立『ごめんごめん。門前くん三好さんも、気を悪くしてしまったならごめんなさい。ただ、こうやって意見を交わせたことでみんなのことを知れたし、ボクのことを知ってもらえた気がします。これからも、よろしくお願いします!』

【 キーンコーンカーンコーン 】

【 休み時間。普段はおとなしい平塚や盃が足立の周りをとり囲んでいる。門前はイッパツの写真撮影中。そんな中、帯島に話しかける一色。 】

一色混『帯島君。君は彼のことをどう思った?』
帯島全『嫌いじゃないけどな。ただ、あざといっていうか「いかにも優等生」って感じがして、なんか引っ掛かるものがあるな。元祖・優等生はどうなのよ?』
一色混『・・・まぁ、違和感みたいなものを覚えたのは確かだな。そして、その呼び方は二度とするなよ。』
帯島全『やっぱそうか。あいつには何か「裏」がありそうな気がするぜ。』
一色混『たしかに「裏」はありそうだな。』
帯島全『ところで、一瀬お嬢様、なんか変じゃね?』
一色混『ああ。さっきからずっと変なんだ。』
一瀬『(もふもふ、もふもふしたい。もふもふ。)』
一色混『一瀬さん?』
一瀬『!!にゃ、にゃに?』
一色混『いや、心ここにあらずだったから。』
帯島全『どうやら、ただの雀魂勢だったみたいだな。』
一瀬『にゃー。』

(終)

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