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カカオ農園とマレーシア移住

ビーントゥバーチョコレートの仕事を続ける中で、ここ最近は「実際にカカオ農園に行ってみたい」という思いが強くなってきました。

チョコレートを作る工程の中で感じたカカオ豆の奥深さや素材が持つ力に触れ、カカオが生まれるその現場を肌で感じたいという気持ちが高まったためだと思います。
これは、ワインやコーヒーに関わる人たちが畑や農園を訪れる感覚に似ているかもしれません。

カカオ豆が持つ風味の奥深さ
ビーントゥバーの魅力は、カカオ豆から一貫してチョコレートを作る過程で、カカオそのものが持つ風味を引き出すことにあります。
私たちがこれまで扱ってきたカカオ豆は、ホンジュラス、ドミニカ共和国、ベリーズといった中南米の農園のものが多いですが、地域ごとに異なる風味やアロマが際立っており、その土地の気候や土壌がいかにカカオに影響を与えるかというのを強く実感してきました。

ビーントゥバーという作り方を選んでいる以上、原材料であるカカオ豆をどのように栽培し、どのような苦労や工夫を経て私の元に届くのかを知ることは、非常に重要なことだと考えています。
実際にその現地を訪れ、直接農園の方たちと話し、現地の空気を感じることで、さらに深い理解を得られるのではないかと感じています。

東南アジアのカカオ農園への関心
現在取り扱っている中南米産カカオ豆の農園は地理的に遠く、わが家の子供たちはまだ遠出をするよりも近場の公園で遊ぶほうが楽しそうなので、近いうちに中南米まで行くということは難しい状況です。

そこで最近では、東南アジアのカカオ豆に強い関心を抱くようになりました。
以前、ベトナムのベンチェやバリアブンタウのカカオ豆を使ってチョコレートを作った際、そのフルーティーで軽やかな風味に驚かされました。また、クラフトチョコレートのイベントで出会ったフィリピン産のチョコレートも、今まで味わったことのないユニークな風味でとても印象に残っています。これらの経験を通じて、東南アジアのカカオ豆が持つ可能性に興味を持ち、次はこの地域のカカオ農園を訪れてみたいという気持ちが芽生えました。

ベトナムやフィリピンといった国々では、カカオ栽培が急速に発展しており、農家の方々が伝統的な栽培方法を守りながらも、新しい技術を取り入れて高品質なカカオ豆を生産しています。このような現場を実際に見学することで、カカオ豆がどのように栽培され、チョコレート作りにどんな影響を与えているのか、さらに深く理解できると考えています。

家族と共に
実際にカカオ農園を訪れることは、家族にとっても貴重な経験になるのではないかと思います。

私たち夫婦は普段から仕事と生活をきっちり分けているわけではなく、夫と仕事について話すことが日常的ですし、街を散歩する時も「これを買いたいな」と考えるより「こうやって飾ると見やすいな」など販売する側の立場として観察していることが多いです。
夫婦でそんな話ばかりしているためか、子どもたちに将来の夢を聞くと、大人になったら会社員になる(朝会社に出勤して仕事をする)というイメージはあまり持っていないようです。

また、東南アジアへの関心が高まった理由の一つに、教育移住もあります。東南アジアの国々は、豊かな自然環境とともに、国際的な教育環境が整備されています。特にマレーシアやシンガポールなどの国々は、留学先としても人気が高く、家族全員で新たな生活を築いていく選択肢としてとても魅力的です。

今後、チョコレートに関わる仕事がどのように展開していくのかはまだ分かりませんが、今の活動を続けた先に、次のステップが自然と見えてくるのではないかと期待しています。

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