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「ひどい目」に遭わされたい人たち #トイアンナマガジン

マーケティングを仕事にしていると、出くわさざるを得ない。それが「ひどい目」に遭わされたい人たちだ。

あなたも見たことはないだろうか。実は、脱毛してないだけでこんなに引かれるんですよ。脱毛さえすれば恋愛も結婚もできるのに!さあ今こそ脱毛だ、期間限定10,000円!みたいなやつ。

これは、脱毛しないことによる恐怖を与えることで、商品を買わせる行為。専門用語では「恐怖に訴える論証」「恐怖訴求」という。マーケティングに限らず、政治や広告、個人の訴えなどに使われる。

そして、最近はこの恐怖を使ったマーケティングが批判される傾向にある。そりゃそうだ。人を不快にさせてものを買わせるんだもの。YouTube広告など、そのうち規制が入るだろう。

だが、困ったことに……マーケティングをしていると「恐怖が欲しい人」がいることを、認めざるを得なくなる。

恐怖がほしい人たち

私が「恐怖を欲しがる人」に出会ったのは、2012年ごろ。マーケティングの消費者調査に参加したころだ。私は業務の一貫として、ある商品に関する100人以上の消費者調査を経験した。

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