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日本一有名なオンラインサロンへ、ファンでない者が入ってみての1ヶ月 #トイアンナマガジン

日本一有名なオンラインサロンがある。

私はそもそもオンラインサロンというものにあまり関心がなくて、というのも向上心がないからだった。成長したくない人間がオンラインサロンで何を学ぶというのか。

仕事で必要となった本をせっせと読んで学習するだけでピイピイ泣いている人間には、オンラインサロンで「追加の成長」を志す心理的余裕がなかった。

だから、そのオンラインサロンの代表が絵本から映画を作って、なんだか分からない賞を受賞しまくり、いつの間にかfacebook/Twitterで知人が「映画最高だった!」と感激のコメントを投稿し、友人はちょっと温度感が読めなくて引いちゃってる。そういう空気だけを遠目に見つつノーコメントを貫いていた。

「お金を払うから入ってくださいよ」

知らないことについては語っても仕方ない。「知ってるって何?」という哲学はとりあえずそこに置いておいてさ。そんな折、TwitterのスペースかClubhouseか、とにかく雑談こいてたときに言われたのである。

「会費を払うから、入ってきてくださいよ。感想を聞きたいんですよ」

そう言って、彼はあれよあれよと言う間に私のnoteを定期購読した。私のnoteとそのオンラインサロン、会費はほぼ一緒。つまり、定期購読しているお金のぶんで見てこい、というわけだ。

そこまでおっしゃられるなら……と、いやいやな体を出しつつ、かなり興味はあった。あれだけの人数が信者っぽくなってしまう団体である。良い悪いのジャッジはさておき、魅力はあるんだろう。入会する前の私が想像していたオンラインサロンは、こんなイメージだった。

オンラインサロンの代表が、自己啓発のワークを定期的に出してくれる。それをファンがありがたがって必死で取り組む。そして成果を出した順に表彰式だの何だのが開催され、トップに上り詰めれば代表と謁見する許可が与えられる。そのうち四天王みたいな幹部になる権利が得られ、ついに団体運営メンバーになれる……

みたいな。そして入会して1ヶ月が過ぎ、とりあえず「体験」としては十分だろう、というところで、感想を書いていきたい。現時点で、元お笑い芸人が代表らしきそのオンラインサロンで、私は彼の絵本はかろうじて読んだが、映画も観ていなければ芸すら観たことがない。

恐ろしい熱量、俺じゃなかったら見逃しちゃうね

まず、入会して驚愕したのは投稿の頻度と熱量だ。5,000文字を超えるエッセイが、ほぼ毎日投稿される。しかもちょっとためになるというか、マーケティングやマネジメントのエッセンスが入っている。たとえも巧妙で、身近な話を交えてくるからわかりやすい。

「わかりやすくて、ちょっとおもしろい小話」を、ほぼ毎日投稿しろと言われたら、私は3ヶ月目で泣く。プロライターでも逃げ出す熱量の仕事をやってのけている。というか、月に5万~15万字のおもしろエッセイを読めて月額1,000円を切るなら、読んでやろうという人も純粋に多いだろう。メルマガだって有料ならそんなものだし。

今は億単位の額を稼いでいるからそのアウトプットをやるのも合理的だが、これはおそらく彼が創立当初から続けているんだろう、と思わせるこなれ感があった。分け入っても分け入っても青い山、たどってもたどっても小気味よいエッセイ。ログの大量さに圧倒される。いっそゴーストライターがいると言ってくれ。プロライターじゃない人間にここまで書かれると、ライターのこっちがしんどいわ。

というわけで、信者ではない人間もそこそこ参加する価値のあるビジネス・メルマガと思えば、まあまあわかる。

で、分からないのはこの「小気味良いビジネス小話」でなぜ信者ライクな人が増えるかということである。私がビジネス小話をこのnoteで3日に1度配信しても、誰もファンにならないと思うし。成功には運とフレームワークがある。そのフレームワーク側を知りたい。

で、ちょっと頑張って読み進めてみたら見えてきたので、ここから先はその話を書いてみたい。


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