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脱フェミニズムの後日談ーどしゃぶりの雨でさえ、君に傘を分けられるー #トイアンナマガジン

大変でした。といっても私事なのですが、この記事がとてつもない反響をいただいたからです。

初稿はとてつもないガバガバ論の檄文でして、後から大幅加筆しました。ですからもう、ほうぼうからボコボコにされ、もちろんこの内容を出す時点である程度は覚悟しているわけですが、予想を超えたパンチ力がある言葉も多々あり、ちょっと寝込みました。

私はライターをしていて、まあまあ叩かれることもあったので、これくらいいけるやろ、と思ったら全然ダメでした。これまでにない量の賛同、非難、期待、失望、中傷、批判、議論が巻き起こったからです。

めちゃくちゃな容姿叩きやバッシングもありましたし、

名誉男性(男性社会の中で特権的な地位を得た女性という蔑称)ラベリングもくらいましたし、

揶揄したコメントもいただきました。これらは一部抜粋です。


アクティブであること、それ自体に尊敬

こういった特殊な経験を経て、まず抱いたのが、全アクティビストへの尊敬です。フェミとして、あるいはアンチフェミとして数日に一回のペースで文章を更新している方々は日々、罵詈雑言としか言いようのないパンチやキックを受けているわけで、正気でいられたら1億点の世界線だと思います。もう、主義主張を飛び越えて活動されているすべての方へ、改めて感銘と敬意を覚えた1週間でした。

ですから、私はある程度まとまった論旨で反論をくださった方の投稿はつぶさに拝読いたしました。どれも正しいと思いました。

ここから先は、私の個人的な賛否はあれど「まとまった論旨で、相手を非難する・言い負かす目的ではなく、説得する目的」で議論されていると感じた方々のコメントです。

これでテーマになっているのは国分寺市の地元JC(青年会議所)が作った画像。これにフェミニスト側から集まった「TPOにそぐわない」という批判は結局、「女性がTPOに合わないふしだらな服装をさせられているのだから許せない」という言葉と何が違うのか、私には最後まで読んでもわかりませんでしたが、たしかに「TPOにそぐうか?」と議論できるほど……ノーコンテクストな画像でした。(気になる人は検索してみてください)

この件では意見が異なりましたが、大野さんは筋の通った議論が多くとても勉強になることが多くありますし、論旨によって賛成!となっていることも多いです。

今回同意できなかったのは、「アイキャッチとして性的表象になることの問題点を語るなら、すべての商品に関係ないイケメン・美人芸能人の画像も問題となってしまい、そうなれば表現ってどこまで制限されなきゃいけなくなるの?」

……というのを徹底的に指摘されたのが、以下の青識亜論さんの記事でした。

正しい、正しくないではなく「ここまで緻密にフェミ・アンチフェミについて書いた文を書く青識さんと、それについてこられる読者がすごいわ」と思わされる巨大アートのような記事です。

名指しのご批判もいただきました。

小山さんと私は意見が真っ向から違うので「そうそう、こことここが違いますよね」と確認するような記事でした。

そう、みんなに義があり、みんな違うのです。そして同じ場だと共存できない。同じ植木鉢に、入れてはいけない植物があるのと同じです。
主義主張というのは、ある程度どれも正しいからぶつかり合うものです。過激な意見もありながら、言論でそれがやりとりされている社会というのは、私が理想とする民主主義社会なんだよな、と、ボコボコに叩かれながらも思いました。

今回の論旨とは関係ありませんが、けんすうさんの「批判って誹謗中傷かどうかより量がかさむとキツいよね」というのを、今回再読しました。

けんすうさんも書かれていますが、批判・非難がSNSで殺到してしまう問題に解決策はありません。今回「アクティビストは、芯が通っていて強い。でも彼ら彼女らに頼りすぎてはいけない、だってみんな人間なんだから、いつポキっといってもおかしくない」と思わされるできごとでもありました。


これからどうするか(1) サブリミナル男女平等

私はアクティビストとして、フェミニズムを叩き続けるための存在ではありません。たぶん、そんなことをしていたら正気ではいられないな、とこの1週間で分かりました。首をくくりたくなかったら、私にできる範囲のことに、フォーカスすべきであると。

これまでに私がしてきたことは、2つ。ひとつは、これまで男女が平等ではなかった社会で「暗黙の了解」「常識」とされてきたことに対する、ささやかな抵抗です。

これは2015年に書いた「部屋に異性を入れたから寝てもいいというのは、違うよね」という話。

当時はもう、めちゃくちゃ批判されました。性的合意、という言葉なんて全然認知されていなかった時代でしたから。でも今は、賛同してくれる人も増えているのではないでしょうか。時代の変化を痛感します。

これは2019年に「夫を養うのはいいぞ」と女性の大黒柱化をプッシュしたブログ。

女性には出世した女性のロールモデルが不足しており、マネージャーとして不適格になりがちとなる問題も書きましたし、

弱者男性問題についても、大手メディアで触れてきました。

こういう「ささやかな抵抗」は、私が常にやってきたことです。

SEOキーワードで「愛され女子」と指定された記事の執筆でさえ、 "愛されることばかりを目指すと、経済的/精神的な主導権を相手に握られて、逃げられなくなるけどそれでいいの?"とこっそり入れ込んだり、「女性の痴漢被害」がテーマの記事で、男性にも被害者がいて、声をあげづらいことを入れ込んだり。

そういう、サブリミナル男女平等をやってきたのが、私です。
今後もきっと、こういう活動をしていくと思います。


これからどうするか(2) 弱者支援を議論より優先する

男性でも女性でも、トランスでもノンバイナリでもクエスチョニングでも、人生で弱者になるタイミングは必ず訪れます。

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