なぜ「ゲイの友達がいる」は失礼なのか 「多様性に配慮」のウソ
「多様性」もしくは「ダイバーシティ」、という言葉が急速に使われだした。だが、その意味はふんわりとしかつかめていない人が大半だろう。
多様性とは、互いに異なる多くの人やものが集まることを指す。たとえば、あらゆる生き物が存在することを「生物多様性」と言う。
社会的な意味では、性的少数者や移民、障害者などの少数派も共存することを多様性と呼ぶ。これまで理解を得られなかった少数派が差別されず、自然に受け入れられること。これを多様性と呼ぶのだ。
だが、近年多様性を見せようとして、あまりにも初歩的な失敗をおかす方が多い。
その多様性すら実現できていないんですか?
たとえば、「我が社では多様性を重視し、女性の活躍を推進しています」といった表現を、新卒採用の現場ではよく見かける。たとえば、これは私が実際に聞いた説明会の話題である。
「我が社では、女性活躍推進を2000年代から目標に掲げ、女性の管理職就任を推進しています。現在、5人の女性課長が誕生しており、チームを牽引してくれています」
だが、今の学生にとって、男女平等は当たり前のことだ。
ここから先は
1,752字
/
4画像
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?