シェア
ち あ き
2024年10月10日 06:23
今、テーブルの花瓶には、式の帰りにいただいた花束が飾ってあります。ガーベラとかすみ草と薔薇の花。あの日、会場を彩っていたお花のたちです。秋風の心地よい土曜日、友人は、純白の花嫁になりました。恥ずかしげに染まった頬ときらきらと輝く黒い瞳。私は美しい花嫁の姿を思い出しながら手紙を書きました。--------------------先日は、素敵な結婚式に招待してくれて
2024年4月7日 17:42
小説って、編み物みたいと思います。かぎ針を毛糸の、ちいさな輪っかへ通しひとつひとつ手を動かして糸を列へ、列を面へと仕立てていくように選りすぐった言葉を、重ねて結んで一行ずつ丁寧に文章を紡ぎ、物語へと仕立ててゆく。どちらも本当に時間のかかる作業です。でもそうやって、手間を惜しまず細やかに編み込まれた細工がひとの心を魅了し、そのやわらかい布地が肌をあたたかく包み込
2022年12月23日 09:20
こちらは、白くて大粒の雪が降っています。そちらはどうですか。私はこのところ、気にかかることが重なってなんとなく心が落ち着きません。どうしようと思いつつ家を出て自然と足が向くのは、書店や図書館。本がある場所です。静かな空間に行儀よく並べられた本の中から気になったものを手に取っているうちに少し心が回復する。あなたにも、そんな経験はありますか。今日は私のとってお