最強の思考法とは
昨今のビジネス書で溢れている「○○思考」という言葉。
皆さんもいくつか頭に思い浮かぶのではないでしょうか?
ちなみに「思考」を辞書で引いてみると下記の様な意味が出てきます。
これはあくまでも辞書での意味合いですが、「思考」をビジネスに落とし込むと、
「インプットとアウトプットの間に介在する、情報を成果物に変換するツール」
と言えるのではないでしょうか?
そのため、同じインプット量であっても、どんな思考を用いるかでアウトプットは大きく変わります。
従って、場面に合わせてどんな思考を使うのかを選択することが重要となります。
思考法は取捨選択すべきではない
とはいえ、数ある「○○思考」の中で1つだけしか使ってはいけないというルールは一切ありません。
つまりは、複数の思考を組み合わせることで、ビジネスシーンにおいてより高い付加価値を生み出せるようになるということです。
特に「○○思考」というのは、MECEでないケースが多く、「A思考」は「B思考」を含んでいる場合があったりします。
※MECE=Mutually Exclusive, Collectively Exhaustiveの略。「モレなく、ダブりなく」の意
そのため、思考法を取捨選択して、「今日から自分はA思考だけ使って生きていくんだ!」とすることには何の意味もありません。
左脳的思考法で有名な「仮説思考」「論点思考」の著者である元BCGの内田和成氏は、「右脳思考」という本も出しており、「左脳的思考」だけあればビジネスの場で上手くいくかというと、必ずしもそうではないと言えます。
超絶左脳的思考が求められる印象のあるコンサルタントのエキスパートが、そう言うくらいですので、「右脳」と「左脳」の両者をうまく組み合わせられる人が、真に求められる人材であると言えます。
組み合わせこそが最強の思考法
これまでの書いてきた通り、多種多様な「○○思考」を学ぶことも大切ですが、複数の思考法をシーンに合わせて、いかに複合的に使えるかという「組み合わせ思考」が最も重要であると私は考えています。
組み合わせ思考の例を下記にて提示したいと思います。
例①:両極組み合わせ型「 左脳思考+右脳思考」
事業計画を立案、提案、承認するというケースの場合
(A)インプット段階:情報収集、仮説構築、課題の特定など(右脳的)
(B)分析段階:課題の真因特定、課題の構造化など(左脳的)
(C)提案段階:プレゼンテーション、関係者の腹落ち(右脳的)
例②:異種組み合わせ型「デザイン思考+水平思考+批判的思考」
新商品開発のケースの場合
(A)エンドユーザーの現場に趣き、徹底したリサーチとヒアリング(デザイン思考)
(B)固定概念に捉われず、(A)の結果を基に自由な発想で新しいアイデアを生み出す(水平思考)
(C)アイデアに対して、本当にユーザーのためになるのかを客観的に検証(批判的思考)
以上の様に、ビジネスシーンにおいて、事業フェーズや携わる現場によって、必要とされる思考は様々なため、組み合わせて使うことでより効果的に作用します。
おわりに
今回は思考法の掛け算によって、より自身の思考の幅が広がること、そしてその「組み合わせ思考」こそが最強の思考法であるということをお伝えしました。
昨今の「○○思考法」の乱立に字面だけで踊らされず、本質的に重要なポイントを理解して活用していきたいですね!
今回は以上です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!