部屋とYシャツと私と田園
入院中の出来事です。
4人部屋だったんですけど、他のお三方が、
ビクトリアの滝のような豪快なイビキを一晩中マン
常に苦しそうで大声で独り言で寝言を言いながら咳もしまくってるマン
そして町工場のような音量の歯軋りをしつつウォーキングデッドのウォーカーのようなうねり声を上げているマン
の3名でして、とてもまともじゃ寝てられない環境だったのです
大音量イヤホン作戦
で、どうしたかというと、海外に行くときに飛行機の中でやる大音量で音楽を聴きながら寝る作戦。
飛行機って常に「ゴー!」って大音量のノイズがなってるじゃないですか、それなら大音量で音楽聴いてたほうがマシという作戦です。
iPadにノイズキャンセリングイヤフォンを繋いで、一晩中amazonMusicを大音量で聴いてました。
超ランダムな選曲
お任せの選曲なのでめちゃくちゃだけど、楽しいのです。
ユーミンとかサザン聴いてたら次の曲が狩人の「あずさ2号」だったり、突然後藤次利さんの「チョッパーズブギ」が流れたり、美空ひばりさんの「悲しい酒」でしんみりしてたら、次がナックの「マイシャローナ」だったり、マイルスの「マイルストーン」からのビリージョエル「ピアノマン」で、お、いいねってなってたら突然「吾亦紅」とか、緊張感があって寝てられません。
猿岩石よかったね
猿岩石の「白い雲のように」なんて入院中に30回くらい聴いたんじゃないでしょうかね?。当時は森脇クンが歌上手いって話題だったんですけど、有吉さんのやさしい歌声がたまらなく好きです。ああ、ヒッチハイクの日々が目に浮かびます。当時は爆風スランプの「旅人よ」が好きで、自分たちで歌っちゃうのはなんだかなー、って思ってたのに、今更キュンキュンしちゃってます。
「ひとみの奥に沈んでいった夕日も、目を閉じると輝く宝物だよ ♪」のフレーズが一番好きで、そこ聴いただけで泣けちゃう。
部屋とYシャツと私
「白い雲のように」のエピソードでもどれくらい精神的に追い込まれてたのかが分かると思いますが、あるとき平松愛理さんの「部屋とYシャツと私」が流れてきまして、大ヒットしていた当時もちゃんを聴いたこと無かったくらいの曲なんですけど、聴いてたらふいに泣いてしまったのです。
しかも涙がとまらなくなるレベル。深夜に息を殺しての号泣です。
50過ぎのおっさんが「部屋とYシャツと私」で、です。
ご存知のかたは分かると思うのですが、泣かせるような歌詞も無いしコメディソングのようなものなのですが
後半、奥さんのほうが先に天国に旅立っちゃうところで、感情と涙腺が崩壊してしまって・・・これ書いてても泣きそうです。
ということで、入院生活は精神的に相当キツかったのだと思われます。
PS:田園よいですね
玉置浩二さんの「田園」が妙に染みました。
昔、北野武さんがバイクで事故ったとき病室でこの曲を聴いて、救われたってコメントしてて、当時は「どうしちまったんでぃ、たけしさんともあろうお方が!」って思ってたんだけすけど
このストレートな歌詞は、こういう精神状態のときは救いになりますね、なるほどです。
「生きていくんだ それでいいんだ」
「僕がいるんだ みんないるんだ 愛はここにある 君はどこへも行けない」
「僕がいるんだ 君もいるんだ みんなここにいる 愛はどこへもいかない」
ということで、命にかかわる入院て心細いよ、生き死にに敏感になっちゃいますわよという話でした。
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