長いお付き合い
かれこれ40年近くも占いをやっていると、長くやってるならではの面白いことに巡り会うことがあります。
15年くらい前に、友人(女性)とご飯を食べる機会がありました。彼女は、関西に住んでいるので、数年に1度くらいしか会う機会がなく、その時も3年ぶりくらいだったと思います。
和食屋のカウンターで積もる話を語り合っている中に、話の流れは忘れましたが、彼女が、これから何年か後の私はどうなるんだろう、みたいなことを、半ば独り言のように言い出しました。彼女は、私が占いをやっていることも、たまに酔っ払って予知をすることも知っていて、それを踏まえた上での「独り言」だったと思います。
結構酔っ払っていた私は、「子供を産んで、子育ての苦労をしていると思うよ〜」とふんわりと回答したそうです(憶えていない)。
その後、彼女のSNS(当時だったのでmixiだったと思います)で、彼女がその時まで7年近く不妊治療をしていたこと、諦めて辞めた直後だったこと、養子縁組とかを考えていたことなどを知ってびっくり、というか冷えました。思えば、失礼にもほどがあることを言ったわけです。
彼女のサイトにはこんな感じで書かれていました。
「友(私のこと)が占いをやっていて、その占いで泣いてしまう女子がいるとは聞いていたが、彼の何気ない一言に、泣いてしまいそうな自分がいて、ああこういうことなのかとびっくりするやら思い知るやら。とりあえず、その場はなんとかやり過ごし、笑顔で別れたが、それからすぐに妊娠がわかり、心底びっくりして、泣いてしまった。彼は本物と思っていたが、予想以上に本物であった」
誰より私が一番びっくりしたわけですが。というか、あんなにしこたま飲んだあの時に、もしかしたら着床していたんじゃないかくらいのタイミングだったんですけど、と。
まあ、それは私の占い武勇伝の一つになっているのですが、その当人から昨年末ごろに連絡があり、東京に来る用事があるので、会いたいと言ってきました。久々の再開でわきゃわきゃ喋りあいながら、いつもの占いのスケジュールがあるからと言ったら、実はそれも目的だと言われて、ちょっとびっくり。一緒に、いつものお店に行って、少し飲んでから占いを開始しました。実はタロットカードを使ってしっかり占いするのは初めてだったりしました。
さてそれでは、と相談内容を聞いてみたところ、彼女の悩みは
「娘が反抗期なのだが、どう接して良いのかわからない」
という話でした。
その娘とは、あの娘ですかい!?
長いこと占いやってるとこういうことが起こるわけです。びっくりしすぎて、なんて答えたかなんて、なんも憶えていませんが、後日お礼状が届いたので、満足された様子。よかったよかった。