【仕事×ラクロス】OGインタビュー②大畑陽菜乃さん
新入生のみなさん、こんにちは!2018年度卒業生のさえです。
今回は【仕事×ラクロス】第2弾!
現役時代はスタッフリーダーと学生連盟の委員長(※1)を兼任し、チーム内だけではなく東北地区ラクロスをけん引した卒業生の方にお話しを伺いました。
卒業生プロフィール
大畑 陽菜乃さん
2016~2019年10月の4年間、東北大学女子ラクロス部に在籍。2019年度にはスタッフリーダーとしてチームを先導した。
また、同年には学生連盟の委員長 (※1)に就任。チーム内だけでなく、東北地区ラクロスの運営組織に注力。
2020年3月東北大学文学部を卒業。同年4月、岩手県職員として課内庶務を担当。
(※1)学生連盟:東北地区の学生ラクロスを運営する組織のこと。高校までは各県のスポーツ協会が試合日程、試合会場、タイムスケジュール等を管理していると思いますが、大学ラクロスではこれらすべてを学生主体で行います。
----ラクロス部に入部した理由はなんですか?
正直なところ、最初はラクロス自体に興味を持ったわけではありません。当時新歓していただいたラクロス部の先輩たちがとても楽しい人ばかりで、部の雰囲気も良かったので比較的早く入部を決意しました!部内で3番目だったかな。
入部理由は人それぞれで良い。自分に自信を持って決断できるかが大事ですね。
----ラクロス部を通じて学んだことはなんですか?
一番の学びは、『組織の中で動くために何が必要か』ということです。
例えば、高校までの部活の多くは『試合に勝ちたい』『この選手に負けたくない』『結果を残したい』といった、自分のための活動を主体とする人がほとんどだと思います。
しかし、東北大学女子ラクロス部では、チームとして掲げている目標を意識する時間が圧倒的に多いです。実際、練習やミーティングでも、チーム目標を意識したうえで取り組むことが大切にされていました。
結果として、ある1つの目標を掲げているチームの中で自分の立場を把握し、周りの様子も確認しながら自分がどのような立ち回りをすれば良いのかを判断する力が鍛えられました。
社会に出てからも、この学びが大いに役に立っていると感じます。ラクロス部でさんざん悩み抜いて培った力だからこそブレない強みとなり、辛いことがあっても落ち込まないメンタルになりました。
あと余談ですが、人見知りも緩和されました(笑)ラクロッサーは良い人が多いので打ち解けやすいです。
女子ラクロス部で身に付いた人間としての土台は、社会に出てからも崩れることのない軸となり自分を支えてくれる武器になる。
----東北大学女子ラクロス部での一番の思い出はなんですか?
一番は、私が4年生の時のリーグ戦ファイナルでの敗戦です(※2)。
(※2)リーグ戦ファイナル:この試合に勝てば東北地区優勝、チーム目標である全国大会での打倒関西に一歩近づくという状況での決勝戦のこと。ひなのさんの代である2019年度HUMBLERSはこの試合で敗戦し、4年生は引退。学生ラクロス4年間の幕を閉じた。
4年間頑張っても結果を残すことができず、今までの人生で一番悔しい思いをしました。しかし一方で、その悔しさがなぜここまで湧き上がるのか、改めて知る試合でもありました。4年間のラクロス部としての活動と、その過程でした自分の努力に自信を持っていたからです。本当に真剣に取り組んでいたからこそ、味わえた感情でした。
そして何よりも、同期達がグラウンドで一生懸命走り、負けるその瞬間まで諦めずにボールを追う姿。
あれほど1秒が長く感じたことはありませんでした。今までで一番、同期達の1つ1つの動作が、コマ送りのようにハッキリ見えました。今まで感じたことのない不思議な感覚を体験したと思います。そしてこの記憶は、今でも鮮明に脳に焼き付いています。
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新入生の人達向けの記事にしては少しシリアス過ぎました(笑)
4年間真剣にラクロスに向き合い続けたからこそ、本当の悔しさと、喜怒哀楽という単語ではカテゴライズできない感情を味わったひなのさん。これが部活を続ける醍醐味の1つなのかもしれないですね。
----ひなのさんは学連委員長としても活躍されていましたが、学連という組織で得たもの、学んだことはありますか?
得たものは3点、学んだことは1点あります。
得たものからいいますと、1つ目は『物事の考え方』。学連という環境で出会った方々から、物事を考えるために必要な理論的分析力や、そのために必要なツールは何なのか知ることが出来ました。
2つ目は『調整力と物事の段取りの仕方』。学連委員長として、東北地区ラクロスに関連する数多くの組織や人間と頻繁に連絡を取る必要がありました。その中で、簡潔かつ伝わりやすい表現で円滑にコミュニケーションを取ることの重要性や、その場しのぎでない、起こるであろう未来を想定したうえで段取りを組む力が身に付きました。
3点目は特に学連ならではですが、『大人の方との関わり方』。自チーム内ではほぼ学生同士でのやりとりですが、学連にはたくさんの社会人の方々ががいます。なので、その方々とのコミュニケーションを通じて、大人との関わり方を身につけていきました。
学んだことは、『人を動かす大変さ』です。学連は東北地区ラクロス運営を目的とした組織であり、その一環として東北地区ラクロスを活性化するためのイベントを開催する機会が何度もあります。それを通じて、イベントするにあたって周囲の人々を巻き込む大変さは身を持って体感しました。しかしそれ以上に、イベントを1から作って完成させる喜びやスケールの大きいことをする楽しさは何事にも代えがたく、とても達成感がありました。
どれも社会人になってから活かされることばかり。ラクロスの学連という組織は、東北地区ラクロスの運営を通して、社会で活躍するために必要なことを学ぶ場でもあるということですね。
----大学ラクロスを通じて成長を重ねたひなのさんの現在のお仕事は?
県職員として、被災地への支援人材確保を行ったり、課内の経理や物品の管理などの庶務全般を担当しています。
現役時代、部活を続ける傍ら公務員試験の勉強に励み合格したひなのさん。現在は地域貢献に根差した仕事を担当し、いかんなくその力を発揮しています。
----最後になりますが、新入生に一言お願いします!
大学生活をどのように過ごすのかしっかり考えることがとても重要だと思います。というのも、大学は何をするにも膨大な選択肢が与えられる場所であり、それを自分自身で選択しなければならないからです。誰も自分の進む道を決めてくれません。
ただ受け身のまま漠然と過ごすと、あっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。何かを掴みにいかないと、何も得られないまま終わるのが大学生活の恐ろしい所でもあります。例えば大学の授業1つ取っても、ただボーッと講義が終わるのを待つこともできれば、しっかりノートにメモを取って内容理解に努めることもできます。自分の行動に関して誰も咎めることもありませんし、受け身の態度でもどうにかなります。
しかし、ラクロス部は受け身では通用しない環境です。チームが掲げた目標の達成のために選手は練習での自発的な挑戦が求められたり、スタッフであれば、選手が怪我をしないテーピングの巻き方を勉強する必要があったり。
私の場合は、チーム内でスタッフリーダーとしての行動はもちろんのこと、学連という組織でもやりたいことに挑戦しました。そこで得た人との繋がりや経験を経て、私の人生における価値観が大きく変化したと思っています。
また、『ラクロス部で過ごした何気ない日常』は私にとって毎日の楽しさを与えててくれるものでした。グラウンドで練習して、終わったら学食でご飯を食べる日常がとても尊いものだったと、社会人になってしみじみ思います。
さらに私は部活を引退したあとも、ラクロスの審判として試合に出たり、広報の仕事に携わったりと、社会人になっても関係が続いています。
もし、今のままだと受け身な大学生活になると不安に思う新入生の人達は、ぜひ女子ラクロス部に入部して欲しいです。新入生の人たちは、入ったら絶対後悔しません!(笑)後悔させない先輩方もチームにはたくさんいます。大学生活4年間を、ラクロス部に捧げてみてはいかかでしょうか。
迷ったり不安だと思っても、その先の結果は一旦気にせず、まずは勇気を持って飛び込んでみたらいいと思います。
ひなのさん、貴重なお話ありがとうございました!
次回はOGインタビューラストの第3弾!現役時代は主将としてチームに貢献し、現在は日本という枠を超えて世界で活躍されている卒業生の方にお話しを伺いました!お楽しみに~!
インタビュアー:2019年度卒業生 かなさん かざねさん
編集者:2018年度卒業生 さえ
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