見出し画像

【農学研究科編】 東北大学大学院 受験体験記

みなさんこんにちは!O2(東北大学生協 教職員・院生組織委員会)です!

本日は東北大学大学院への進学を検討している方に向けて、実際に23年度他大学から東北大学 大学院農学研究科に進学されたMさんの「受験体験記」をお届けします。
みなさんの参考になれば幸いです!


はじめに

東北大学 大学院農学研究科 博士前期課程 4月入学の大学院入試は筆記試験と面接から成り立っています。筆記試験では、多種多様な受験科目から、志望する研究室固定の必修科目1科目、そしてそのほかから2科目を選択し、受験することとなります。他にもTOEFLなどのスコアを事前に提出しない場合は、筆記試験日の午後にTOEFL ITPを受けなければならないなど、勉強量は少し多いかもしれません(TOEFLやTOIECで一定の点数を超えたスコアを事前に提出しておくことで、TOEFL ITPの受験が免除になります)。
そして面接試験は筆記試験の次の日に行われ、志望動機や筆記試験はどうだったか、などを聞かれます。
私は、筆記試験でTOEICのスコアを事前に提出し、選択科目では生化学系と化学系の科目を選択しました。

研究室選びから大学院受験まで

具体的な流れを先に図で示しておきます。
受験日は8月下旬だったので、ある程度計画的に受験勉強を進めなければなりません。そのためにも研究室選びや研究室訪問はできるだけ早い段階で行っておいた方が良いと思います。

外部の大学院進学を決めたきっかけ

一言で示すと「面白い研究だと思ったから」です。外部の大学院進学を決めた時期としては、研究室分属を意識し始めた学部3年生に進級して間もない頃で、具体的なきっかけは、自分の大学の研究室に興味ある分野がなかったことでした。大学入学時から大学院への進学を考えていたこともあり、その頃から他大学も含めて様々な研究室の研究内容を調べるようになりました。そして今所属している研究室の研究が面白く、「大学院の2~5年間研究を続けられるな」と思ったため、本格的に外部の大学を受験しようと思いました。

受験する研究室を決めるまでの流れ

まずは、自分の関心がある分野の決定から始めました。実際には、大学の講義で「この教科のこの部分は面白いな」とか、色々な大学のNewsで書かれている研究で関心の惹かれるものを探してみるなどを行っていました。そして、「(その分野のキーワード) 研究室」でWeb検索し、該当する研究室を絞っていきました。その次には、実際に研究室の教授にメールでアポイントメントをとり、自分の研究したいテーマにどのようなアプローチで研究しているか、もし自分が入学したらどのような研究に携わることができるかなどを研究室訪問でお聞きしました。
以上のように研究室を調べ、自分の目的と手段に合致している研究室を最終的に選びました。また、科研費を調べ、安定して研究を行えるか、もし高い試薬や実験が必要になった場合に研究費を拠出してもらえるかなども加味していました。

一般入試に向けた対策

受験を終えて一番重要であったと感じたのは「その研究室の先輩とのつながり」でした。東北大学大学院農学研究科の募集要項には、筆記試験に対応した教科書と該当ページが記載されています。それゆえに、この範囲を勉強しておけば良いかと考えてしまうのですが、実際には大学のテストと同様に、「①教科書準拠の場合」と「②ほとんど教科書の内容が出ない場合」があるのです。①は単純な努力量が反映されますが、②は努力よりも情報を得た方が高い点数を得られやすいです。先述しましたが、大学院入試の問題は大学のテストと似ています。ですので、大学生である皆さんは「情報」がどれほど重要であるかをすでにご存知でしょう。そして大学院入試における「情報」を得るには、該当研究室の先輩から教えてもらうのが1番楽で正確です。具体的には、研究室訪問の段階で研究室の先輩とLINEを交換していました。そして、「必須科目ではこんな問題が例年出題される」や、「この選択科目は教科書準拠な問題が出やすい」などの科目情報の他、過去問の答えの添削などもお願いしていました。
 具体的な対策としては、以下のような流れです。

  • (5月)試験範囲の教科書を購入する。

  • (5月~6月)教科書到着次第、一通り教科書を読み込み軽く演習問題を解く。

  • (7月~8月)過去問を解きながら、他の教科書なども使用して該当範囲の知識を厚くする。 

ざっと書きましたが、実際に過去問が解けるようになってきたのは7月下旬(入試1か月前)であり、それでも6~7割程度という感じでした。また教科書を購入せずに大学図書館から本を借りて勉強を進めようとしましたが、メモ書きや付箋を貼ることができないため、あまり効率的な勉強法とは言えませんでした。

TOEICは3年生の冬ごろからほぼ毎月受験していましたが、結局600点台前半だったと思います。勉強法としては単語と文法を学習後、大学図書館にあった公式問題集で演習するという風な流れで行っていました。

面接に関しては、願書とともに提出した志望理由書を振り返ったりする程度で、ほとんど対策はしていませんでした。

やっておけば良かったこと

1.   早い段階で多くの研究室を見ておくべきだった
2.   研究室訪問を早く行っておくこと
3.   TOEIC対策を入念に行っておくこと

やっておいて良かったこと

  1. 志望先の研究室の修士1年で外部入学していた先輩との連絡先の交換

  2. 募集要項を見て入試範囲の教科書を見ていたこと
    (先輩から重点的に勉強すべき部分を細かく教えてもらえた)

  3. 研究室訪問時に聞くべき質問を先にリスト化しておいた

  4. TOEICで4月までに及第点は取れていたこと

後期入試について

大学院入試では、大学入試のように、8月頃の前期入試のほかに1月頃の後期入試があります。一般的には前期入試で定員に満たなかった研究室が募集する機会というような印象ですが、外部から入学することももちろん可能です。ですが、以下のような注意点があります。

  1. 倍率が高い
    前期入試での倍率は2~3倍である場合がほとんどですが、後期入試では4~8倍になっていることもあり、他の2点と併せて考えても前期入試よりも難易度が高いと思われます。 

  2. 後期受験した先輩が少なく、情報が得にくい
    大学院生のほとんどは前期入試で入学するため、先輩の体験談などが少なくなります。大学によっては前期入試と後期入試で形式を変えている場合もあり、一段と対策が難しくなります。

  3.  卒論を執筆する時期と重なり、多忙になる
    後期入試が行われるのは12月~2月がほとんどであり、卒論を執筆する時期と重なっています。それゆえ、受験勉強に没頭することが難しくなり、前期入試よりも長い勉強期間を設けなければならない可能性があります。

以上のことに加え、募集する研究室も限られているため、自分の進学したい研究室が後期入試を行っていない可能性があります。ですので、外部の大学院進学を計画している方は、前期入試で合格するように入念に準備をしておきましょう。

受験生へのメッセージ

20年以上の人生を歩み、さまざまなことを学んできたと思います。その学問の最先端をあなたが開拓する機会が大学院なのだと思います。後悔のないように、十分に自分と向き合い、しっかり対策をとって大学院へ進んでください。きっとかけがえのない数年間になると思います。 

おわりに

いかがでしたか?
これからも東北大学院の受験に役立つ情報をお届けする予定ですので、次回以降も読んでいただけると嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?