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2030年に北極海の氷がなくなる!?

6月6日、韓国などの研究チームが科学雑誌の「ネイチャー・コミュニケーションズ」に、今のペースだと早くて2030年代の9月頃に北極海の氷が完全に溶けてなくなってしまうと発表しました。
この発表は、研究チームが人間の影響で北極海がどのような影響を受けるのか、1979年から2019年までのおよそ40年間に観測されたデータを用いてシミュレーションを行った結果、得られた結論です。
氷はなくなっても冬の時期にまたできるとのことですが、一時的にでも氷がなくなれば温暖化はさらに加速すると言われています。
また、氷が溶けてなくなることで人間や生態系にも多くの悪影響が懸念されています。

北極海の氷は太陽光を反射したり、そこの生態系や人々の生活を支えてたりしています。
北極海の氷が溶けると、どのような影響があるのでしょうか。
北極圏では
・生態系が破壊される
例えば、ホッキョクグマは氷がない期間が長くなることで、衰弱して繁殖できなくなる可能性があります。
・先住民族の生活に影響する
先住民族のイヌイットは近代化が進んでいるものの狩猟中心の伝統的な生活をしている人もいます。しかし、氷が薄くなったことで犬ぞりの事故が増えたり、狩猟の時期が短くなったりしています。
・海水の酸性化が進行する
海水の㏗は一般に弱アルカリ性ですが海氷が溶け込むと、徐々に酸化していきます。海水の酸化は炭酸カルシウムの殻や骨格を持つプランクトンや貝類の個体数が減少し、生態系や漁業に影響を与えることが考えられています。
・温暖化が加速する
雪の太陽光の吸収率が10~20%であることに対して、水は90%を吸収します。北極海の氷が融けると、太陽光の反射が弱くなったり、北極海の海底にある大量のメタンガスが地表に出てきてしまったりすることで地球全体の温暖化が加速すると危惧されています。

2030年と言えば、SDGsを達成する期限として有名な年ですが、「北極海の氷が早ければ、2030年には溶けてなくなる可能性がある」ということは、現在の達成ペースでは間に合わないという事がはっきり突きつけられたのです。私はこの事実に衝撃を受けました。
人間社会や生態系にも大きな影響を与えるであろう問題が私たちの目の前に迫っているのです。この事実を受け止め、少しでも影響を小さいものにする為にも環境に配慮した生活を送ることが求められていると考えます。


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