ドイツ語|Goethe-Zertifikat B1 独学試験対策
2024年9月にGoethe-Zertifikat B1(ゲーテ•ドイツ語検定試験)を受験したので、勉強法についてまとめたいと思います。
勉強期間
ドイツ語の勉強を始めて約1年になりました。B1自体の対策期間は約半年間です。
2023年8月〜独学で勉強開始。
2023年11月 Goethe-Zertifikat A1受験 →合格
2024年 3月 Goethe-Zertifikat A2受験 →合格
2024年 9月 Goethe-Zertifikat B1受験
勉強法
これまでずっと独学で勉強しています。まずは途中で投げ出さずに続けてこられたことを嬉しく思っていますが、いずれレッスンも受けてみたいです。
英語の語学力
高校まで、一般的なカリキュラムで学校の授業を受けました。1年半前に独学で勉強を再開し、全く話せない状態から1年間オンライン英会話を受講しました。現在のレベルはB1で、まだまだ流暢に話せるわけではありません。ドイツ語はなるべく英語を通して習得したいと思い、ドイツ語のテキストは必要に応じて英語に翻訳して読んでいます。文法は英語で全て理解するのがまだ難しいので、日本語のテキストで勉強するようにしています。
使用教材・ツール
【テキスト】
1. 『スタート!ドイツ語B1』(白水社)
2. 『Fit fürs Zertifikat B1』
3. 『Goethe-/ÖSD-Zertifikat B1 Übungsbuch』
4. 『Goethe-/ÖSD-Zertifikat B1 Testbuch』
5. Goethe-Institutの公式サイトにある練習問題
6. 『ドイツ語B1単語集』(白水社)
【辞書】
アクセス独話・和独辞典(デジタル版。物書堂のアプリ内で使用)
【その他ツール(アプリ)】
・DeepL
・ChatGPT
・Notion
全体的な勉強の流れ
テキストを1→2→3→4の順に使用しました。3のテキストは全ては解いておらず、HörenやLesenなど一部補足として使用しました。公式の練習問題は、中間位の時期と最後の頃の、計2回解いています。
各教材の使い方
1.『スタート!ドイツ語B1』(白水社)
文法解説のページだけを読みました。この試験に特化した他のテキストに多く時間を取りたかったので、文章読解や練習問題のページは解いていません。
2.『Fit fürs Zertifikat B1』
このテキストが一番、実際の試験に近い練習ができるように感じています。一周だけ解きました。キーワードを抜き出す問題などは実際には出題されないので、軽く解答をチェックするくらいにして時間を節約しました。
3.『Goethe-/ÖSD-Zertifikat B1 Übungsbuch』
段階的に解いていく仕組みになっているのが個人的には少し使いづらく感じましたが、読んだり聞いたりする量を稼ぐのに重宝しました。
4.『Goethe-/ÖSD-Zertifikat B1 Testbuch』
実際の試験の形式に則して構成されており、4回分のモデルテストとして使用できます。Hörenは、公式の問題よりも少しだけ難易度が低めかもしれません。
5.Goethe-Institutの公式サイトにある練習問題
成人用は2回分あります。青少年用も2回分あって、練習になると思い使用しました。
6.『ドイツ語B1単語集』(白水社)
初期の段階から、単語にはなるべく重点を置くように気をつけました。A1、A2ではネット上で見つけた日本語訳付きの単語リストを使用したのですが(作成して下さった方、どうもありがとうございます…)、今回は使いやすいものが見つけられなかったのでこの書籍を購入しました。例文もついており、覚えやすいです。欲を言えば発音記号もつけていただきたいのですが、贅沢は言えませんね。発音が分からないものに関しては、辞書で調べました。
各アプリの使用方法
・DeepL
テキストのドイツ語→英語の翻訳に使用しています。
・ChatGPT
主にSchreibenとSprechenの添削に使用しています。
・Notion
まとめノートを手書きすると膨大な量になってしまうので、こちら記録しています。
各パートに当てる準備期間
私はまずLesen、Hörenから勉強を始めます。どちらも最初は分からない単語だらけで時間がかかりますが、なるべく丁寧に訳しながら問題を多く解きます。Schreiben、Sprechenのパートはどんな内容かを確認する程度に解き、最初は解答を読んでしまって出題の傾向に慣れつつ、使えそうな言い回しをどんどんストックしていきました。本格的な対策は毎回勉強期間の後半にまとめて行います。早い段階で始めても、忘れてしまうからです。LesenやHörenの問題を解いている間にも、使えそうな単語やフレーズを見つけたらメモしておきます。
各パートの勉強方法
【Lesen】
細かい文法理解しているというよりかは、単語が多く分かる方が大事なように感じました。3週間前に公式の練習問題で合格点に達していると確認した後は、単語をある程度集中してやって、数日に一度問題を解く程度にしました。他のパートに勉強時間を充てるためです。
【Hören】
特に苦手なので、耳を慣れさせるためになるべく毎日問題を解くようにしました。B1では聞くこと自体に加え、ある程度の速さで設問の内容を把握しなければ間に合わないという難しさあるので、その練習も大切です。
【Schreiben】
最初は模範解答を参考にしつつ文章を書いてみて、ChatGPTで添削しました。
【Sprechen】
Schreibenと同様に、まずは文章で書く練習をしました。Tail1も、一人二役でロールプレイを作成して、ChatGPTで添削しました。
SchreibenとSprechen問題と模範解答を予めNotionにコピペしておいたので、携帯だけ持っていればどこでも勉強ができて便利でした。ただ、デジタルでばかり勉強していると予測変換が使えるために綴りがあやふやになってくるので、最後の方は公式の解答用紙を印刷して手書きするようにしていました。
各パート、Tailのポイントと注意点
【Lesen】:65分
慎重に解いていくと時間内に終わるかどうかギリギリで、見直す余裕はほとんどありません。各Tailの目安の時間が記載されていて参考になりますが、得意不得意なTailにはもちろん個人差があると思いますので、自分の傾向を把握しておくと良いと思います。
解答用紙へのマークのタイミングは色々あると思いますが、私はまず問題用紙に答えを記入し、各Tailが終わる毎に書き写しています。(Tail3は、重複して選択していないかも要確認)
単語は初期からできるだけ取り組むようにしていましたが、試験直前になっても覚えていないものが結構ありました。
Tail1 (目安10 分)
中程度の長さのブログ、メールを読む正誤問題。
出だしなので、ケアレスミスをしないために落ち着いて読むよう心がけていました。
Tail2 (目安 20分)
中程度の長さの新聞記事を読む選択問題。
日常会話+α (社会的なテーマ)の語彙力が求められます。
私は先に全部本文を読んでしまってから設問を解いていました。
Tail3 (目安10分)
広告を読み、適したものを選ぶ問題で、A2よりも選択肢が増えています。1つだけどれにも該当しない選択肢があり、0を選ぶので忘れないように。引っ掛けがあり、キーワードだけ見て合致するものを安易に選ぶと間違えてしまうので注意が必要です。
いつもこのパートに数分余分に時間がかかりがちでした。
ある程度の速さで、キーワードをもれなく拾うスキルが求められると思います。
Tail4 (目安15分)
記事を読み、ja/Neinで回答。
問題の意味を勘違いすると、解答が逆になってしまうので注意してください( ! )
このTailが一番難しい単語が多く、訳せない文は何度読んでも訳せないように感じました。賛成か反対かを表すキーワードや、特徴的なフレーズを見つけることがポイントとなります。
時間も限られているので、全てを精読するよりも、意見がpositive かnegative かを感じ取って選ぶのも大事だと思いました。
Tail5 (目安10分)
ルールに関する文章の読解、3択問題。
どの段落に答えがありそうか、ある程度検討をつけられると解答しやすいです。問題をざっと確認して、本文を全部読んでから解答していました。
パートによらずルールに関する問題は頻出なので、許可•禁止を表す語句は意識的に覚えておくと役に立ちます。
【Hören】:約40分
放送が終わってから最後に数分間時間が与えられるので、解答はまず問題用紙に記入し、最後にまとめて書き写します。
Tail1
問題文は2回読まれます。
正誤問題+選択問題。設問を読む時間が10秒間しかないので、わからない単語があるとそこで手間取ってしまいがちです。最初に問題の説明と例題の放送がありますが、これは聞かずに設問を読む時間に充てていました。
Tail2
案内に関する選択問題。問題文は1回だけ読まれます。
設問を読む時間は60秒あり、これも問題の説明は聞かずに設問を読み始め、キーワードを拾っておきます。ひっかけが多いので、聞こえた単語だけで選ぶと間違えやすいです。
Tail3
2人の会話を聞き取る正誤問題。問題文は1回だけ読まれます。
これも設問を読む時間は同じく60秒で、問題の説明は聞かずに読み始めます。
Tail4
ディスカッションを聞き取り、誰がどんなことを言っているかを洗濯する問題です。
まず初めにテーマを確認します。同じく60秒で設問を確認します。誰が話しているかを、声と内容から判別する必要があります。会話が長く、内容も社会的なテーマで難しめです。
選択肢の中のキーワードを予めチェックしておきますが、実際の会話文では、キーワードが同義語や類義語に置き換えられていることがあるので注意が必要です。分からない単語に気を取られ過ぎると置いて行かれてしまうので、大約を掴むように気をつけて聞きます。どの人がどういう方向性の意見かを理解できると、聞き取れなかった問題も設問文から推測できる可能性があります。
【Schreiben】:60分
最後の方は、公式の回答用紙を印刷して実際に書くようにしていました。時間を測り、下書きを書き写したり語数を数えることも含めて練習しました。
実際の試験では、下書き用としてA4の用紙が1枚配られます。時間が足りなくなった場合のことを考えて、本番は書きやすそうなTailから始めるのがいいかもしれません。
私は、Tail3→Tail1→Tail2の順番で解きました。
Tail1 (目安20分)
友人にメールを書く。(80語)
最初は、80語を埋めるのが意外と大変です。自分なりの、間違えずに書ける決まり文句をいくつか用意しておくと便利です。
Tail2 (目安25分)
与えられたテーマに関して、例の意見を参考に自分の意見を書く。(80語)
細かい指定はないので、色々な書き方ができると思います。
まず意見を述べてその理由や例ををいくつか挙げても良いと思いますし、テーマにもよりますがSprechen Teil2のようにVor/Nachteilを挙げつつ書くことも可能だと思います。
Tail3 (目安15分)
丁寧なメールを書く。予定を断る内容。(40語)
Tail1とは逆に、余計な事を書くと長くなり過ぎてしまいます。こちらも、自分で使いやすい定型文を用意しておくと良いです。A1やA2でやったこと+αといった感じです。
【Sprechen】:約15分
公式サイトに、実際の試験のサンプル動画があります。
基本的には試験官2人と、受験者2人のグループです。
プレゼンテーションの準備時間が15分間与えられますので、15分間で意見をまとめられる練習をたくさんすると良いです。
どのTailも、まずは模範回答を精読して文法を確認したり、ひと通り使いまわせるフレーズをピックアップして勉強しました。その後、自分で文章を書いてみて、ChatGPTで添削しました。
Tail1(目安3分)
ペアで会話して、課題に沿ってプランを立てる問題。
受け答えのフレーズのパターンを用意しておきます。想定されるテーマ毎に、キーワードやフレーズをまとめておくと便利です。友達同士の設定でのロールプレイなので、私はduで話す前提で準備をしました。台本を沢山書いてこれを試験前日に音読したのみで、実際の会話の練習はしていません。
Tail2(目安3分)
1人でプレゼンテーションをします。ライティングでプレゼンを沢山作成し、試験3日前から音読して練習しました。(実際に試験を受けてみて、この方法では不足だったと思います…詳しくは別の記事で追記します。)
テーマは、2つ与えられ、どちらか好きな方を選べます。
公式やテキストの問題を解いていると、子供の教育に関するテーマが多いように感じました。健康に関するテーマも割と多めな印象です。
Schreiben Tail2の書く練習がこのTailで生きたと思います。頻出のテーマの傾向は共通しているので、どちらのパートで出題されても対応できるよう練習しておくと良いです。
Tail3 (目安2分)
相手のプレゼンに対しての感想を述べ、質問を1つします。試験官からも質問されます。
感想は、自分が言いやすい定型を準備しておきました。プレゼンに関する内容であれば、質問も簡単なもので大丈夫だと思います。
別の記事で下記についてまとめる予定です。
・試験当日の流れ、注意点、出題傾向など
・Schreiben、Sprechenの対策の詳細