“くるみな”への思い
4月24日、町内の観光施設が一斉にオープンしました!
当麻町には北海道指定天然記念物「当麻鐘乳洞」を筆頭に、アスレチックやキャンプ場といった自然を満喫しながら楽しめる施設がたくさんあります。
当麻町が進める“食育 木育 花育”を具現化した施設である花育拠点「くるみなの庭」、木育拠点「くるみなの散歩道」、「くるみなの木遊館」も我が町を代表する観光施設です。今回は“くるみな”の命名者である広報担当職員が名称に込めた思いや裏話をご紹介します。
今から6年前、当麻山の一角を整備してファミリーガーデンを作る計画が上がりました。コンセプトは“五感で感じる花育の拠点”。目で花の美しさを感じ、花の心地よい香りを嗅ぎ、風に揺られささやく花の唄を聞き、手で花の柔らかさに触れ、時には口で花の味を感じるというもの。子どもから大人までが花に触れ、その命の優しさに触れてほしいという願いが込められていました。
同じ年の秋には、当麻山を一周する遊歩道の整備も計画されていました。こちらのコンセプトは、当麻山に生息する樹木に触れ、その命のたくましさと温もりに触れるというもの。
新たな施設オープンにあたって、それぞれの施設にあった名称を考えようということになりました。まず初めに思いついたのは北欧の言葉を引用すること(北海道ということと、何となく北欧の響きがおしゃれに感じたからという単純な理由でしたが…)。しかしさまざまな言葉をインターネットで検索し組み合わせましたがしっくりくるものはありませんでした。
次に思いついたのが先住民族であるアイヌの言葉(この当時、アイヌ文様にはまっていました…。このことは当麻の龍はなぜ青か?でも触れています)。花を意味する言葉は“ノンノ”など、探してみるとかわいらしくてステキな響きの言葉がたくさんありました。その中で見つけたのがミナ(笑う)という言葉。当時漫画「ONE PIECE」が流行っていたこともあり、同じ響きを繰り返す(例:ゴムゴムの実)のも良いと思いました。「ミナミナ、これは良い!」と思ったのですが、この名称、既に使われていたんです。ミナとくっつけれる言葉がないかと探していてたどり着いたのがクル(人)という言葉でした。始めはミナクルが良いと思ったのですがミラクルに間違えられそうだったので逆にして“クルミナ”にしました。
人が笑うという意味、ミナ(みんな)がクル(来る)という言葉も含んでいて即、採用となりました。ファミリーガーデンを「くるみなの庭」、秋にオープンする遊歩道も「くるみなの散歩道」、その2年後にオープンした木育拠点にも「くるみなの木遊館」と採用していただきました。
完全なオリジナルの言葉ではありませんが良い名前を付けれたなと今でも満足しています。これからもたくさんの人の笑顔が生まれる素敵な場所であってほしいと思います。
…余談ですが、龍踊り用龍のアイヌ文様を描いていただいた方(アイヌ民族の方)から教えていただいたこと。実はミナという言葉は笑顔というような素敵な笑いではなく、ニヤニヤ笑うという意味だそうです。直訳すると“ニヤニヤ笑う人”ですが、響きも語呂も良いので本当の意味は今後も伏せておきます(教えていただいたアイヌ民族の方も「良い名前だと思うよ」と言ってくださいました)。
【くるみなの庭の素敵な風景はインスタグラムでもご紹介しています】https://www.instagram.com/kuruminanoniwa/