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当麻の龍はなぜ青か?

当麻町の特産品の一つに、北海道指定天然記念物「当麻鐘乳洞」内で2カ月間熟成させた純米大吟醸酒「龍乃泉」があります。

ラベルに描かれた龍の絵は町職員(本文の筆者)が描いたもの。また瓶の色や文字、化粧箱のデザインもデザイナーと職員が何度も打ち合わせを繰り返して作り上げました。このデザインは第2回北海道デザインアワードのデザイン協議会賞に選ばれています。龍の伝説が眠る当麻鐘乳洞にちなんで名づけられた「龍乃泉」(名称は町民からの応募によるもの)。龍をデザインに入れることにこだわりましたが、瓶や化粧箱の青色にもこだわりました。

当麻町には長崎県の龍踊りをモチーフにした龍踊り(踊り手:当麻蟠龍隊)があり、夏のイベントなどでは勇壮に踊る姿を披露しています。この龍の姿は一風変わっており、青色を基調とした色合いで構成されています。またお腹は白地に朱色のアイヌ文様が描かれており他に類を見ないいで立ちをしています。この龍のデザインも龍乃泉の絵を描いた町職員が手掛けています。

龍頭(荒いパステル画)

~なぜ青色にこだわったか?~

アイヌ文様を体に描き加える前提で始まった龍踊り用龍のデザイン。アイヌ文様が描かれているものは濃い青色と白色(もしくは生成り)そして朱色で構成されているイメージが強くありました。そしてそれが北海道の厳しい気候と美しさを表していると感じたんです。だから製作者にはそのイメージをしっかり伝えました。完成した龍を目にした時はイメージしていたものがそっくり具現化され感動したことを覚えています。

龍踊り用龍が完成した数年後、日本酒「龍乃泉」のプロジェクトが始まりました。箱や瓶の色は高級感のある黒をはじめさまざまな色の提案を受けましたが、ここは青を基調にするしかないですよね?踊り用龍のイメージと同じく厳しくて広大な北海道をイメージさせるデザインになったと自負しています。

龍乃泉は雪に覆われた2月から暖かい春を感じる4月までの2カ月間、生酒の状態で鍾乳洞内で熟成させます。デザインとともに北海道の“キンッ”とした冬の寒さと、広大な味わいを感じてもらえればうれしいです。

※余談ですが青色を基調としたのは、私の好きな色が青色だったのもあります…

【龍乃泉は数に限りがあるため町内限定販売としていますが、特別にふるさと納税返礼品でも取り扱っています】

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