自信のないセルフ
「『悪い私』はいない」を読みながら内的家族システムのエクササイズを行っている。
パーツに会う、ということは思いのほかすんなりできた。インナーチャイルドについて知っていたり、試したことがあったからかもしれない。それなりに話したり、話してもらえたりもする。
その中で、彼らは辛いことや困っていること、して欲しいことを言ってくれることがある。もちろんそれに応えたいとは思うのだけれど、そこへ「こんな自分が彼らを上手く守れるのだろうか」という疑念が湧いてくる。
もし「セルフ」の状態なら、この疑念はないはず。セルフの性質として、自信というものがある。これは経験とか成長とか実績によるものではなく、元から持っている性質だ。ということは、この自信のなさそのものもパーツの一つだと考えられる。セルフにパーツがブレンドしている状態ということだ。
これを解除してよりセルフの状態に近づきたい。そこでこのパーツに話しかけてみた。例によって胸の辺りにいるのだけれど、このパーツも動悸を激しくさせているパーツの一人みたいだ。一人、と言ったけれど、なんとなく複数いそうだなという感じもする。
そのうちの一人は十歳の女の子だった。何にも自信がない、自信を持って行動したら何か悪いことが起こると話していた。自信過剰に振舞って周りに横暴を働いたり何かをめちゃくちゃにするのを恐れているようだ。
そう思った理由のひとつはやはり父親にあるようだ。まさにその恐れている姿そのものみたいな人間だったから。
いつもならそこでこのパーツを守るということを考えるのだけれど、今回はそうではなくて、このパーツを受け入れるところでは、怒鳴ったりすることはないという話をすることを思いついた。守るということはしっくりこない。そうではなくて、悪いことはしないとか、思いやりを持って接するとか、そういうことができるというふうに思った。
パーツを守ろう、と思うと自信のなさが現れた。それはたぶん、守ろう、というのが自分にとってちょうど良い考えではなかったからだと思う。そうではなくて、攻撃したりしない、思いやりをもつ、心地よい環境を作る、そういったことをするのが自分にとってのパーツとの接し方なのかもしれない。セルフにも「思いやり」という性質があった。それが先に出てきたということなのだろう。
その後にももっと幼いパーツが出てきて、少し接することができた。そのあと、セルフを感じるというエクササイズをしてみた。確かに不安とか焦り、怒りはほとんど感じられず、なんとなく心地いい感じはした。そんなに長くは続かなかったけれど。直感的にはセルフ50%という感覚だ。
同じところをぐるぐる回っている気がしたIFSが少し進展したように思う。