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CarlZeissJena Triotar 8.5cmF4

トリプレットというレンズ構成は
1890年代に登場した3群3枚のシンプルな構成のレンズ
巷で有名な、ライツ・トリプレットエルマーは、1963年から1968年までで約6,000本生産されたとされている。(ネット情報より)
一方、
CarlZeissJenaのトリオターは1932年から1940年までで、約4100本販売されていたようだ。(ツァイスの電話帳より推定)
1945年以降西ドイツで生産されたものは約6,100本(ツァイスの電話帳より推定)であることから最高で1万本程度は流通していたようだ

廉価なレンズ・・Triotar

トリオター8.5cmはゾナー8.5cmF2に代わる廉価なレンズとして開発された
ゾナー8.5cmの価格330RM
トリオター8.5cmの価格150RM
価格も半額であり、重量も3分の1と軽量であった
RM=ライヒスマルク(1924年から1948年まで使用されたドイツの公式通貨)

ちなみに・・・
1936年ドイツ労働者の平均月収は140RM
・一般的な労働者は100RM未満
・中堅的な地位の官吏(カンリ・国家公務員の事)は200RM程度
現在の価格の相場感からすると、
トリオターは平均月収で購入できる金額であった
2023年日本の平均月収_31万8千300円

現代の金額に換算してみると、廉価なレンズとは言えども、どちらかというと高価であった

距離表示

feet表示

私のトリオターは、feet表示であることから、アメリカで発売された個体ではないかと想像する。メーター表示のものも存在する。
feet表示は換算がかなり面倒だが、こんな時だけアンリ・カルティエ・ブレッソンの設定を思い出すww
晴れた日は・・・1/125、F8、10feet
10feet=304cm(ざっくり3m)

ざっくり換算するには、3を掛け算すれば良い
4feet=4*3=120cm(トリオターの最短表示は4)
焦点距離85mmなので流石に完全目測とはいかないが、おおよその目安としている

マグニファイアー使用

ライト・レンズ・ラボのマグニファイアー

ライカ純正よりも安い上、視度補正機能もある。

M10以降機種での注意点

ライカM10以降の機種で上記マグニファイアーを使用する場合は、以下のアダプターが必要。無いと、絶対に取り付けられない

https://www.mapcamera.com/item/4548182240013

アダプター

旧コンタックスレンズを距離計連動させる信頼のアダプターは以下参照

描写

F4なので、被写界深度が深い
マグニファイヤー併用と相まって、ピント合わせは難しくはない
85mmという焦点距離は、ライカのブライトフレーム表示には無いため、おおよそ表示で確認することになる
135よりも少し広いイメージの方が想像しやすので、35/135表示のAmedeoアダプターを愛用している。
(90mm表示が一番使いやすそうだが、Amedeoアダプターの制約上35/135または、50/75を選択することになる)

M10R_背景ボケ
絞り開放
M10R_前ボケ
絞り開放
M10R_絞りF8
M10R_絞り開放
M10R_絞り開放

フードは所有していないが、
通常の撮影では困ったことは無い
ノンコーティングなので、逆行性は低い
ゾナー85mmと比較すると、軽量で扱いやすい
日中であれば積極的に使用したいレンズである

M10Rとトリオター

うーん。
いい眺め

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