#togグラフ ver.2 #13 解説
本記事では #togグラフ ver.2 #13 の正解の発表・解説を行います。
まだ解いていない方は、以下の記事を先にお読みください。
正解だけを見たい方は、目次から「3.1. 正解」に飛んでください。
1. 問題の解説
1.1. 問題
さて、今回の問題は下図でした。
濃橙・橙・薄橙の 3層 でできたバブルチャートです。
「?」の数を見てみると、橙は 4文字、濃橙・薄橙は 2文字 の何かのようです。
また、薄橙より大きい橙はなく、橙より大きい濃橙もないため、薄橙>橙>濃橙が必ず成り立つと思われます。
それから、「2012~2021年」と書かれているので、 10年間 のデータを抜粋してグラフにしていると捉えられます。
わざわざ明記されているということは、2011年以前でも、2022年以降でもある何かが題材になっているはずです。
1.2. 目盛線の数
さて、数を数えるのがグラフクイズの基本です。
今回はまず、目盛線の数を数えてみましょう。
横目盛線が 10本、縦目盛線が 12本 です。
ここで注目したいところは「2012~2021年」が 10年間 であることです。
下図のように、縦軸を年、横軸を月……と捉えると、横目盛線 10本・縦目盛線 12本 に綺麗に当てはまります。
以上より、それぞれのバブルは、月ごとの何かが起こった数を表している可能性が高そうです。
1.3. 大きい値の強調
さて、薄橙のバブルが大きいもののみを表示したものが下図です。
このように、大きいバブルだけ等、特徴的なものだけに注目すると考えやすいと思います。
1~5月・12月 にはほとんどないものが題材になっていそうです。
8月 に特に多く、 7~10月 は比較的多い時期のようです。
季節性があるものということは、天気や植物・行事などが候補になりそうです。
ちょうど今 9月 ですが、ここ数ヶ月多かったものといえば何でしょうか?
2. ヒントの解説
2.1. ヒント①
さて、 ヒント① は下図でした。
年ごとの合計数を表した棒グラフが公開されました。
薄橙>橙>濃橙であること、バブルチャートの縦軸が 10年間 を表していること等、問題グラフだけで気づかなかった人でも、このグラフと合わせて考えれば気づくことができるでしょう。
年間を通して 22~31回 ある何かが題材になっていると分かりました。
具体的な数値はここで初めて明かされています。
夏に多い天気や植物・行事であること、年間25回前後 ということを合わせて考えれば閃くことができる方が多いのではないでしょうか?
また、2020年 に濃橙が 0 であることが、濃橙・橙・薄橙がそれぞれ何を表しているか、区別するための大きなヒントになります。
これが年間を通して 0 であったことは 12年ぶり の出来事だと、 2020年末 にそれなりに話題になりました。
2.2. ヒント②
さて、 ヒント② は下図でした。
月ごとの平均値を表した棒グラフが公開されました。
基本的に 問題グラフ・ヒント① があれば、このグラフは導き出せるものですが、考えやすくはなると思います。
バブルチャートの横軸が月だと気づけなかった人にとっては、このヒントが重要になることでしょう。
2.3. ヒント③
さて、 ヒント③ は下図でした。
2021年1月 から 2022年8月 のデータです。
2020年 に濃橙が 0 だった等、そういったことを覚えていないよって方でも、このヒントで最近のデータが見れるため、考えやすくなると思います。
今年の 8月 は 5、 9月 も 27日現在で 6 なので、それなりに多い年でしたね。
3. 正解の解説
3.1. 正解
さて、正解画像は以下です。
正解は「台風の上陸数・本土接近数・発生数」でした!
データは気象庁の Webサイト に準拠しています。
発生数は以下です。
本土接近数は北海道・本州・四国・九州の気象官署から 300km以内 に入った台風の数です。
上陸数は北海道・本州・四国・九州の海岸線に達した台風の数です。
半島等のみを通過した台風はカウントされていません。
3.2. 解説
3.2.1. 台風の発生傾向
台風は一般に海面温度が 26~27℃ の海域で発生します。
そのため、低緯度地域は年間を通して発生することがあり、夏になると日本に比較的近い海域でも発生するようになります。
台風の発生数は 8月 が最も多いですが、日本への接近数は上空の風などの関係で 9月 に多くなる傾向があります。
そのため、 9月 は最も台風被害の多い月となっています。
3.2.2. 地球温暖化と台風
「台風が夏に多いということは、地球温暖化が進んで暑い時期が増えたら、台風が増えるのでは?」と考える方も多いかもしれません。
実は 2℃ 気温が上昇すると、台風の発生数は 14% 減少すると予想されています。
しかし、強い台風の発生割合は 13% 増加すると予想されています。
数は減っても強さは増し、結果的に台風による被害は全体を通して増える可能性が高そうです。
残念ながら、日本がどんなに地球温暖化対策を行ったとしても、進行を少しだけ遅らせることしかできないでしょう。
感染症の水際対策と同じようなもので、地球温暖化対策も完璧を目指すことは難しく、台風対策を強化するための時間を程よく稼ぐことが重要になるでしょう。
3.2.3. 台風制御
例えば、氷を大量に散布すると台風の勢いが弱まるとされています。
そして、こういった気象制御の研究について、政府は 2050年 まで重点的に支援すると発表しています。
地球温暖化対策で 2050年 までの気温上昇量を抑えられれば、それ以降は台風制御が実用化され、台風の被害を増やさずに済むかもしれません。
3.2.4. 風力発電
また、台風を発電に活用しようという動きもあります。
従来の水平軸風車は風向に合わせて方向を制御する必要がある上、強風に弱いため、台風が接近している時は動かせません。
しかし、垂直軸風車では風向を気にする必要がなく、強風にも比較的強いため、台風のエネルギーを電気に変換することができます。
被害が出ない程度に台風を抑え、雨は水不足の解消に役立て、風や波は発電に活用する……そのような未来が訪れると良いですね。
3.3. おわりに
問題を解いてくださった方々、ありがとうございました。
次の問題は以下です。
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