相手都合で取引キャンセルされたのに「怒れなかった」理由とは?Xで見られるネットオークションの面白エピソード
1999年に日本でサービス開始された「Yahoo!オークション」を皮切りに、現在ではすっかり一般的な存在となったネットオークション。取引相手との間でトラブルが起きてしまった話はいまだにありますが、X(Twitter)ではそれだけでなく、やり取りの中で起きた奇跡的な出来事やコレクター同士の交流といった、オークションにまつわるエピソードが多くのユーザーの関心を集めています。
ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド」、今回は「ネットオークション」について掘り下げます。
4000円で落札した古タンスから貴重な昭和のおもちゃが
落札した品から予想もしていなかった「掘り出し物」が出てきたという話がXで話題になりました。
あるXユーザーが古い木のタンスを落札し、届いたタンスの中を確認したところ、中には大きな爆弾を抱えた3人の兵士をかたどったおもちゃが入っていました。これは昭和11年頃に作られていたグリコの食玩「肉弾三勇士之像」(「爆弾三勇士」「肉弾三勇士」とも)が出てきたのです。その食玩はオークションに出品されると1万6000円で落札されている例があるのだそう。このXユーザーは「送料含めてもプラスになってしまう」とのコメントと品物の顛末を投稿しました。
タンスから出てきたものは食玩だけではなく、天然の砥石やなんと本物の弾丸も入っていたそう。弾丸については警察に届け出をし対処したとのこと。
落札した品物から思わぬ物品が出てきたことについてこのユーザーは「タンスの中のもの、宝箱みたいで面白かった」とも述べています。
思わぬ掘り出し物が出てきた話に、Xユーザーからは「まさに棚ぼた」「ラッキーですね」と強い関心が集まりました。中には弾丸という扱いが難しいものもありましたが、オークションで手に入れた品からさらに貴重な物が出てくるという、奇跡的な出来事は起こり得るのだと感じさせられる話でした。
史上最短最速取引に?落札相手がまさかの父親
ネットオークションに出品したものが落札され、落札者に連絡を取ったところ、相手はなんと父親だった、というエピソードがXで話題となったことがあります。
この出来事を投稿したXユーザーはちょうど帰省のタイミングと重なっていたため、出品物を持って実家に帰ったところ、落札者が父親と判明。その場で品物を手渡しすることとなったとのこと。「たぶんヤフオク史上最短の取引だと思う」と語っています。しかも、ユーザーの父親はこの取引以外でも、出品者が息子と知らずに入札していたことがあったそう。
話を知ったXユーザーからは「世間が狭いのか、似たもの親子なのか」「奇跡ってあるんですね」と微笑ましく受け取るコメントや、「落札したら出品者が隣のマンションの人だったことはある」「同じ商品を競り合っていた相手が父親だったことがあります」など、出品者や入札者が身近な人だったという体験談が寄せられました。
多数の利用者がいながら、自分にとって身近な人と取引することになるというのも、まったくありえない話ではありません。こんな偶然が起こるのも、ネットオークションだからこその面白い側面と言えそうです。
相手都合でキャンセルされたのに、怒れなかったマニア同士の取引
ネットオークションでは時折、取引相手とトラブルに発展したという出来事も起きています。あるXユーザーは相手の一方的な都合で取引をキャンセルされてしまいました。ところが相手に対し「怒れなかった」という体験をした話をXに投稿。その内容が注目を集めたことがありました。
このユーザーの取引相手から送られたメッセージによると「いざ売るって考えたらどうしても惜しくなったので、いくら(お金を)積まれても売れない。これを手放すときは私がコレクターを辞めるとき。引退するときはあなたに一番に連絡するので、本当に申し訳ない」と書かれていたそう。
メッセージを受け取ったユーザーは、取引をキャンセルされたことに腹を立てたというよりは、同じ品物のコレクターとしてそうなった気持ちがよく理解できたといい、取引相手には「その気持ち分かるわ〜」と返事したとのこと。また、このユーザーは取引相手とはその後も商品の取引用チャットでコミュニケーションを続けており、取引相手を許してはいるものの、商品を手に入れること自体は諦めていないとのだそうです。
体験談を読んだXユーザーからは「いい話だ…」「交渉決裂なのに、その後仲良くなっててほっこりした」など、見知らぬ相手との交流が生まれたことに好意的なコメントが寄せられていました。
落札額以上の価値がある品を手に入れてしまったり、コレクター同士が相手の気持ちを推し量ったりといったドラマのような話も起きているネットオークション。Xではトラブルの話題が目立っているのではと思いきや、意外にも興味深く、微笑ましいエピソードも生まれていることがわかります。世の中、まだまだ捨てたものではないと思えるのではないでしょうか。
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド」でした。次回もお楽しみに。