今月の自由と正義を読んで。

こんにちは、あるいは、こんばんは。
とげぬき法律事務所弁護士の寺岡です。

法曹界隈にはなじみのある「自由と正義」。簡単に言えば弁護士の会報みたいなもの。毎月、日弁連から郵送されてくる。
余談だが、私が好きな作品の1つ「機動戦士ガンダムSEED」にはフリーダムガンダムとジャスティスガンダムという機体が出てくる。
※ただし、日弁連のいう「自由」は、freedomよりもlibertyに近いと思われる。

さて、それはさておき、2024年2月号の「自由と正義」は、

奨学金基金の設立について【廣瀬 英雄】

で始まる。

私は廣瀬先生を存じ上げていなかったのだが、読んでみるとなるほど、
すごい。立派な先生がいらっしゃるなと。

ご本人曰く、「村一番の貧困家庭」で育ち、高校卒業後は、仕事をしながら夜間の大学に通い。
司法試験には一発で合格し・・・とまあここまででも十分尊敬に値するのだけれども。

ご自身の貧しかった経験から、
「一般財団法人廣瀬英雄奨学金基金」(給付型)
を作り、私財を投じたという。その額、1億円

1億を一人で出したわけか。

調べたら確かにあった。

https://school.gifu-net.ed.jp/kano-hs/scholorship/hirose.pdf

一個人がここまでする(できる)というのは尊敬に値する。

この仕事をしているといろんな同業者に会う。しかし、それぞれの先生の歴史はわからない。
きっと世界のどこかに、同じような先生がいるのかもしれない。
果たして私は何十年後、同じことができるだろうか…自信はない。

尊属殺人違憲判決事件の大貫先生のエピソードにも胸を打たれなあ、なんて思い出しながら。

弁護士も人である以上、私利私欲はあるのだろう。無論、私利私欲にまみれてはダメだと思うが。

リーガル・ハイ第2期にもこういうフレーズがある。

崇高な理念など欲望の前では無力だ。所詮人間は欲望の生き物なのだよ。それを否定する生き方など出来はしないし、その欲望こそが文明を進化させてきた。

とはいえ、廣瀬先生のような文字通り「英雄」といえる方も存在する。
フィクションの世界がすべてではないのかもしれない。

仕事に戻ります。


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