FX週足相場分析 - 2023年2月第2週(2/6~)
FXトレーダーの「たぬとれ」です。週足相場分析を行いましたので、皆さまの今週のトレードの参考になれば幸いです。
はじめに
先週2月3日(金)の米国雇用統計後のNYでの動きは凄かったですね。発表後の1時間半でドル円は280pips上昇しました。ファンダメンタルズでは雇用統計が予想を上回る好結果だったのでインフレ継続→利上げ再燃予測でドルが買われたと言われています。このドル円を週足で見ると、発表前にレンジ下限にあったドル円が発表後にレンジ上限まで上昇して張り付いています。
上下を予想するのは困難ですが、少なくとも発表前のドル円は下落よりも上昇のスペースが大きかったということかと思います。相場を動かすヘッジファンドも当然これを見ていて、どちらに相場を動かせばより値幅を稼げるかを考えています。特に市場オープンの資金が集中するタイミングでは、所謂だましなど前の市場から持ち越されたポジションの損切りを巻き込みながら、最終的にはスペースの大きい方に動くことが多い気がします。常にスペースと市場の引継ぎを意識し、目の前の短期のプライスアクションに惑わされないようにしたいものです。
話をファンダメンタルズに戻すと、ドル高の中米株の上昇が少し気になります。金曜日の最後には失速したものの、これだけドル高になれば下げておかしくないはず。ほぼ無風だった先週のFOMCですが雇用統計でのインフレ継続懸念から3月下旬の次回会合に向けて要人発言や物価関連指標で荒れた相場が続く気がします。米株もこのまますんなり上昇するとは考え難いかと。そんな風に見ています。
先週の答え合わせ
【採点】64点(〇5、✖2、△4)(コメントは先週の見立て)
△ USDJPY:レンジ内での短期トレードはありだが、基本は静観
〇 EURUSD:4時間足以下で崩れがあればショートを狙う
△ GBPUSD:ショートを探るが短期のみ
〇 AUDUSD:陰線出てくればトレンド転換のショートを狙う
△ USDCAD:今週のトレードの選択肢にしない
✖ EURJPY:基本ショートを狙う。日足200EMAと20SMAには注意
✖ GBPJPY:日足以下の流れを見てロングを狙う。日足200EMAには注意
〇 AUDJPY:大きく動かない限りは今週のトレードの選択肢にしない
〇 CADJPY:上抜けしてこない限りは静観
△ EURAUD:続落し過去の買いエリア抜ければ流れでショートを狙う
〇 GBPAUD:ショート狙いだが短期で
ー EURGBP:監視通貨なので基本トレードはしない
【振り返り】
USDJPYは冒頭記載の通り大局レンジからは出ていないが、やはりボラは大きく1時間足以下でもっと積極的にトレードしても良かった。日足では底からの反転での高値更新となったので今週は週日捻じれの状況。
ドルスト下落の予想は概ね正しく、実際のトレードでも一貫してショートで利益を上げることができた。週足分析の成果が出たと言える。
クロス円は結局方向が揃っておらず見立ても参考にならなかった。実際のトレードではGBPJPYで稼がせてもらったが短期のポジションの偏りに着目したトレードが主体でロング・ショート混在していた。
今週の分析
見立てまとめ
USDJPY:週初は方向を見極め、流れが出れば下位足で短期トレードする
EURUSD:十分なレンジ幅あり、下目線で戻りからのショートを狙う
GBPUSD:売り買い交錯する前提で下位足での短期トレードに徹する
AUDUSD:売り材料が重なっており、戻り目から積極的にショートを狙う
USDCAD:上目線で短期ロング狙うが、広いスプレッドが見合うかは疑問
EURJPY:基本ショートを狙うが、日足200EMA・20SMA下抜けからが本番か
GBPJPY:やや下目線としつつ、日足以下の流れで短期で柔軟に対応する
AUDJPY:上抜けなど大きく動かない限り今週のトレードの選択肢にしないCADJPY:基本静観も上抜けしてくればロングを狙う
EURAUD:方向感難しく積極的にトレードする通貨ペアではない
GBPAUD:ショート狙いだが短期勝負
EURGBP:監視通貨なので基本トレードはしない
USDJPY
【分析】
下落ダウが大局上昇の押し目FR50と重なる長期サポで反転し短期レジに到達。長期サポ127台と短期レジ131~132のレンジからは抜けていない。日足では下落ダウの底から金曜日の大陽線で直近高値を上抜け。
【見立て】
週足下落ダウは崩れていないが、長期サポでの反転で日足はミクロで高値更新。金曜日からの流れを継続すると上昇が勝るが、週足レジから陰線でるとレンジ内で下落に転ずる。週初は方向を見極め、流れが出れば下位足で短期トレードする。
EURUSD
【分析】
上昇ダウ継続も、長期下落の戻り目FR50と重なるレジから先週上ヒゲ陰線。20SMAは下に乖離。
【見立て】
依然上昇ダウも、長期下落の起点レジでの売りが出ており短期サポと挟まれる形。十分なレンジ幅あり、下目線で戻りからのショートを狙う。
GBPUSD
【分析】
上昇ダウの深押しがチャネル下抜けしネックライン直前で先週の週足が確定。長期下落の戻り目FR50は既に達成ているが、20SMAは包み上げる形。
【見立て】
長期レジエリアから大陰線が出たがネックラインで止まり上昇ダウは崩れていない。年初第一週のネックラインでの下ヒゲも気になる。売り買い交錯する前提で下位足での短期トレードに徹する。
AUDUSD
【分析】
長期下落ダウの起点レジ、FR61.8、長期チャネル上限と200EMAから大陰線。節目の安値更新しチャネルを若干下抜け。20SMAは下に乖離。
【見立て】
売り材料が重なっており、戻り目から積極的にショートを狙う。
USDCAD
【分析】
上昇ダウの押し目の三角保ち合い。先週ネックラインのサポから陽線包み足。
【見立て】
先週の陽線でミクロで上目線で若干の上昇スペースもあるが、大局三角保ち合い。上目線で短期ロング狙うが、広いスプレッドが見合うかは疑問。
EURJPY
【分析】
下落ダウの戻りがミクロで高値更新し短期チャネル上限到達。20SMAにもほぼ到達。目立つ安値を起点とした長期上昇ダウの押し目FR50未達。
【見立て】
陽線連続しており流れはまだ上昇も売り材料の多いエリア。陰線出れば下落スペースあり。基本ショートを狙うが、日足200EMA・20SMA下抜けからが本番か。
GBPJPY
【分析】
短期下落ダウの三角気味中段持合い。長期チャネル下抜けしたか微妙な所。20SMAは上から包み下げている。
【見立て】
方向感なし。長期チャネル下抜けしているとすれば下目線ではあるが。やや下目線としつつ、日足以下の流れで短期で柔軟に対応する。
AUDJPY
【分析】
長期上昇ダウの押し目FR50-61.8から上昇しミクロで高値更新も、短期下落ダウの戻り高値と下向き20SMAから先週陰線。
【見立て】
長期チャネルに沿った綺麗な押し目で上昇を期待したいが、暫くもみ合う所。上抜けなど大きく動かない限りは今週のトレードの選択肢にしない。
CADJPY
【分析】
下落ダウ更新後の戻り目で3週連続陽線、先週は下ヒゲ。長期上昇チャネル下抜けしているが20SMAは乖離。月足は上向き20SMAを跨いで下ヒゲピンバー。
【見立て】
依然下目線だが、底堅さが表れており長期チャネル下抜けの分析も見直しが必要か。月足も完全に上目線。基本静観も上抜けしてくればロングを狙う。
EURAUD
【分析】
下落ダウの深戻しが20SMAを上抜けし逆抜け直前の200EMAで止まる。
【見立て】
下落ダウは崩れていないが勢いは上。方向感難しく積極的にトレードする通貨ペアではない。
GBPAUD
【分析】
下落ダウ更新し20SMA下抜け後、先週は上下にヒゲある陰線。長期下降チャネルの戻り目FR61.8は既に達成。チャネル上限まで埋めてはおらず、過去に買いが入ったエリアにいる。
【見立て】
下目線も過去に買いが入ったエリア。ショート狙いだが短期勝負。
EURGBP
【分析】
先週大陽線で上昇ダウ更新し長期下降チャネル上抜け。
【見立て】
上目線。強弱関係を見る監視通貨なので基本トレードはしない。
前提
FX週足相場分析の前提は以下の通りです。
「たぬとれ」が監視・トレードする12通貨ペアをドルスト、クロス円、その他の順に分析。
4時間足デイトレードを目的とし、週足の大きな流れより今週のロウソクが陽線か陰線かという観点に重点を置く。
分析は金曜日に確定した週足で行い、確定済みの週を「先週」、新たに始まる週を「今週」と記す。
「分析」でチャートから見れる事実を、「見立て」で「たぬとれ」のデイトレードを目的とした意見や狙いを述べる。
TradingViewのFXCMロウソク足チャートに200EMA、78EMAと20SMAを描画。78EMAは中期としての参考で反発の対象とはしていない。
ダウ理論とロウソク足を基本とし、Deman/Supplyに基づくサポ/レジ、チャネルラインとフィボナッチリトレースメント(FR)、偶になんちゃってエリオット波動で分析。
ロウソクヒゲ先より実体を重視。
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