トレンド転換も念頭に短期トレードに徹する|FX週足相場分析 - 2023年3月第2週(3/6~)
FX トレーダーの「たぬとれ」です。今週の週足相場分析をお届けします。
「週足はトレードの背骨」と言われ、日足と並びデイトレ・スイングのみならずスキャルピングにも大切なテクニカルトレードの基盤です。でも、日々のトレードの中でマルチタイムに複数通貨ペアを見ていると、中々週足に時間をかけることができないですよね。
そんな中「たぬとれ」は毎週末に確定足で週足分析を行い、日々のトレード前の環境認識や振り返りに活用しています。私の場合、これを習慣づけてから無駄なトレードが減り毎週利益が積み上がるようになりました。週次で安定して勝てない人は是非お試しください。
今週のまとめ
大局と通貨相関
引き続きドル高・円安トレンドは崩れておらず、基本方針はドルストショート、クロス円ロング。但し、先週に引き続きドル円と殆ど全てのドルスト・クロス円のトレンド方向に週足20SMAあり行く手を阻む。また先週上昇に転じた米国株式はドル安を示唆している。短期トレンドに乗れたとしても欲張らずに保守的に利確したい。
ユロポンは方向感ない。ユーロ・ポンド共にトレードのチャンスあるが、ここからも短期トレードが望ましいことが伺える。
クロスオージーは引き続きドル円で股裂きになっており、優先度は低くくやるとしても短期。
注目の通貨ペア
EURUSD:陰線出れば下目線でショート
GBPUSD:短期レジを背にショート
AUDUSD:深戻しを待ってショート
EURJPY:上目線で短期サポと20SMAを背に引き付けてロング
EURAUD:上目線だがやるとしても押し目からの短期ロング
GBPAUD:陰線出れば下目線で短期ショート
【雑感】ファンダはテクニカルの方向に動く?
「ファンダメンタルはテクニカルに収束する」テクニカルは過去チャートの後付けなので当たり前と言える。これを「ファンダメンタルはテクニカルの方向に動く」と言うと全く意味が異なる。その真偽はさておき、これをトレードに活かせるかを考えてみたい。
先週3月3日(金)24時の米国ISM非製造業景況指数発表前、私はGBPUSDショートで+12pips程度の含み益を持っていた。テクニカルでは下げの形が出来上がっていたが中々下がらず、目標の+35pipsははるか彼方に感じていた。
指標に持ち越すかどうか。建値ブロックがスプレッドで刈られないか。悩んだ末に指標直前に全て利確した。しかし指標発表後にテクニカル通りに相場は下落し目標に到達。「持ち越せば良かった」と後悔を背負うことになってしまった。
指標に賭けるなんてギャンブルだという意識はあるが、よく考えるとそもそもトレード自体が伸びるチャンスに賭ける期待値の積み上げ。特にRRを重視し個々のトレードの勝率は5割を満たない自分にとっては、伸びるチャンスに賭けるのはギャンブルでなく仕事そのものとも言える。
そこでFOMC、雇用統計、最近の物価関連など最重要指標はさておき、こうした小型指標はトレードの期待値の一部としても良いのではないかと考えを改めることにした。そもそもトレンド転換はポジションの偏りの修正から起こるとすれば、指標を主戦場とするトレーダーもその燃料は上手く活用したいはず。
次回からはテクニカルの初動に乗って含み益を持つポジションは、建値ブロックした上で少なくとも一部は指標に持ち越すことにしたい。
個別通貨ペア分析
USDJPY
長期上昇の押し目FR50と重なる長期サポで反転上昇。先週短期レジとし下向き20SMAから小陰線。
長期上昇の押し目からの買いの流れと、短期レジと20SMAから出た小陰線の売り材料が拮抗し方向感出難い。陰線スタートなら下目線だが、陽線なら完全な上抜けまで静観する。
EURUSD
長期下落の戻り目FR50と重なる長期レジから下落し最初の短期サポを下抜け。先週20SMAから陽線。
長期下落と短期下落が重なる中の短期レジからの売りが、包み上げる20SMAからの買いに勝るか。陰線出れば下目線でショート狙いたい。
GBPUSD
長期下落の戻りがFR50を達成し短期下落ダウ転。上向き20SMAでもみ合っているが短期レジを跨いで上ヒゲ連発。
まだ20SMAが絡み買い材料はあるが、短期レジを背にショート狙いたい。
AUDUSD
長期下落の起点レジと戻り目FR50、長期チャネル上限と200EMAから下落。上向き20SMAと絡み短期サポから先週小陽線。
下目線も直下の短期サポは固い。深戻しを待ってショート狙いたい。
EURJPY
長期上昇の押し目から上昇し20SMAを上抜け後続伸。先週陽線だが上ヒゲ。
上目線で短期サポと20SMAを背に引き付けてロング狙いたい。
GBPJPY
長期上昇チャネルの下限から高値更新後短期トレンドラインを上抜け。先週続伸陽線も20SMAと短期ネックラインに絡み上ヒゲ。
引き続き上目線も、20SMA、短期ネックラインと先週の上ヒゲから売りも出そう。今週のトレードの選択肢から外す。
AUDJPY
長期上昇の押し目から上昇したが短期レジと20SMAでもみ合い。
引き続き上目線だが短期レジ上抜けまでは静観。
EURAUD
上昇ダウの押し目がミクロで安値更新後上昇し先週200EMA/20SMAを上抜け。先週陽線も長期下落チェネル上限で上ヒゲ。大局三角保ち合いの上限に近い。
上目線だがやるとしても押し目からの短期ロング。
GBPAUD
下落ダウの戻りが20SMAを若干上抜けもと短期レジで陽線上ヒゲピンバー。大局は三角保ち合い。
陰線出れば下目線で短期ショート狙いたい。
EURGBP
上昇ダウの押し目が20SMAの上でもみ合い。先週上下ヒゲある十字線気味陽線。
上昇ダウだが方向感はない。強弱関係を見る監視通貨なので基本トレードはしない。
前提
FX週足相場分析の前提は以下の通りです。
「たぬとれ」が監視・トレードする10通貨ペアをドルスト、クロス円、クロスオージーの順に分析。
4時間足デイトレードを目的とし、週足の大きな流れより今週のロウソクが陽線か陰線かという観点に重点を置く。
分析は金曜日に確定した週足で行い、確定済みの週を「先週」、新たに始まる週を「今週」と記す。
TradingViewのFXCMロウソク足チャートに200EMA、78EMAと20SMAを描画。78EMAは中期としての参考で反発の対象とはしていない。
ダウ理論とロウソク足を基本とし、Demand/Supplyに基づくサポ/レジ、チャネルラインとフィボナッチリトレースメント(FR)、偶になんちゃってエリオット波動で分析。
ロウソクヒゲ先より実体を重視。
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