引き続き短期トレードに徹する|FX週足相場分析 - 2023年3月第3週(3/13~)
FX トレーダーの「たぬとれ」です(私の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)。今週も週足相場分析をお届けします。
「週足はトレードの背骨」と言われ、日足と並びデイトレ・スイングのみならずスキャルピングにも大切なテクニカルトレードの基盤です。でも、日々のトレードの中でマルチタイムに複数通貨ペアを見ていると、中々週足に時間をかけることができないですよね。
そんな中「たぬとれ」は毎週末に確定足で週足分析を行い、日々のトレード前の環境認識や振り返りに活用しています。私の場合、これを習慣づけてから無駄なトレードが減り毎週利益が積み上がるようになりました。週次で安定して勝てない人は是非お試しください。
今週のまとめ
大局と通貨相関
ドル高トレンドは完全には崩れていないが、先週金曜日の急激なドル安はトレンド転換の予兆とも見える。前回週足分析の「トレンド転換を念頭に」が正に現れた形。SVB破綻による米株急落はドル高を招くのかドル安を招くのか難しい所でもある。従い、ドルスト、クロス円共に方向感の定まらない週になりそう。ドル円はボラがあるので日足以下の流れを見極め短期トレードに徹したい。
ユロポンも依然方向感なし。ドルスト・クロス円の方向感のなさと合わせ、短期トレードが望ましいと言える。
クロスオージーは豪ドル安の方向感が確り出ている。但し、先週伸び過ぎているので巻き戻しを警戒してトレードしたい。
注目の通貨ペア
ドル円:流れは下目線だが長期上昇の買いもある。ボラのある主役通貨ペアで日足以下の流れに乗りたい。
ポンドル:日足はショートの形だが狙っても短期。週足レジ上抜けて来ればロング狙いたい。
オジドル:巻き戻しを警戒しながらも基本はショート狙い。
ユロ円:短期サポと20SMAまで押して下位足底固めすればロング狙いたい。
オジ円:巻き戻しを警戒しながらも下目線で戻りからショートしたい。
ユロオジ:ロングというより下位足崩れた際の逆張り短期ショート狙い。
ポンオジ:週足前回高値ラインへの押しで短期ロング狙いたい。
【雑感】市場オープンでの飛び乗りトレード
一般的には市場オープンでは持越しポジションを狙い撃ちする「ストップロス狩り」が起こりやすいと言われています。つまりポジションが偏った方向への飛び乗りには注意が必要だと。
一方で、先週金曜日のNYオープンのドル円の日足/4時間足サポ下抜けは、こんな感じでした。飛び乗っていれば150pipsを狙える絶好のチャンスとなっていました。
ではこの違いを見分けてチャンスだけを取りに行く方法はあるのか。この
NYオープンでの状況を説明することで理解が深まる部分があるかと思います。
ここで先週最初に分析した週足を再度見てみます。週足は短期上昇ダウが20SMAと短期レジに押さえられて陰線コマ足となっています。
そして週央には一旦日足レベルで短期レジを上抜けしましたが、金曜日のNYオープンでは短期レジを跨いだ上ヒゲになっていました。そしてNYオープンから日足/4時間足下抜けをトライして来た。これらを合わせてNYオープンでの状況を羅列してみます。
週足が20SMAと短期レジに押さえられ陰線となるイメージができた
金曜日のNYで週足がどう確定するか意識されるタイミング
その時点で週足が重要ポイントで上ヒゲ
オープン前の雇用統計でドル安方向に大きく動いた
オープン後もドル指数が下がり、相関するドルストも一緒に下げて来た
このように週足レベルの動きを含め条件が揃っていたので、先週金曜日のNYオープンでの飛び乗りは可能性に賭ける価値があったと整理できると思います。勿論トレードの基本ですが、狙いと違い逆行すればルールに基づきロスカットすることが前提です。
ここからは「たぬとれ」の経験からくる追記です。ロンドンオープンでの飛び乗りと比べると、鮮度の良いファンダメンタルが伴うNYオープンので飛び乗りリスクは低いと感じています。そして半端なく伸びるイメージです。アメリカ人の勢いに乗ればトコトン行く性格もありますし。
個別通貨ペア分析
ドル円
長期上昇の押し目FR50と重なる長期サポで反転上昇。短期レジと下向き20SMAを跨ぎ先週上ヒゲ陰線。
長期上昇の押し目からの買いの流れが、先週金曜日の下落で短期レジと20SMAに断ち切られた形。流れは下目線だが長期上昇の買いもある。ボラのある主役通貨ペアで日足以下の流れに乗りたい。
ユロドル
長期下落の戻り目FR50と重なる長期レジから下落も上向き20SMAで止められている。
突き上げる20SMAと短期レジに挟まれた80㎰程度のレンジ。今週積極的にトレードする通貨ペアではない。
ポンドル
長期下落の戻りがFR50を達成し短期下落ダウ転も上向き20SMAでもみ合い。先週は下ヒゲ長い陽線十字線。
20SMAと絡み売り買い交錯するポイントであるが先週の下ヒゲが買い材料。日足はショートの形だが狙っても短期。週足レジ上抜けて来ればロング狙いたい。
オジドル
長期下落の起点レジと戻り目FR50、長期チャネル上限と200EMAから下落。先週大きめ陰線で下落ダウ更新。
完全に下目線だが背となるレジから乖離している。巻き戻しを警戒しながらも基本はショート狙い。
ユロ円
長期上昇の押し目から上昇。先週上ヒゲ陰線が包み足になっており20SMA上で一旦止まっている。
上目線も上昇の勢いに陰りあり。短期サポと20SMAまで押して下位足底固めすればロング狙いたい。
ポン円
長期上昇チャネルの下限から上昇ダウ刻むが20SMAで止められている。大局は三角保ち合い。先週上ヒゲ陽線後の陰線包み足。
上目線も売り買い交錯するポイント。上ヒゲ後の包み足は売り材料。上抜けするまでは静観。
オジ円
先週大陰線で長期上昇チャネルを下抜けし前回安値を実体で僅かに更新。前回安値でヒゲで何度も戻されているエリアではある。
巻き戻しを警戒しながらも下目線で戻りからショートしたい。
ユロオジ
先週急騰大陽線で下降チャネル上抜けし上昇ダウ更新。20SMAは下に乖離。
完全に上目線だが伸び過ぎ感ある。ロングというより下位足崩れた際の逆張り短期ショート狙い。
ポンオジ
先週大陽線で200EMA上抜け高値更新し下降チャネル上限に迫っている。
完全に上目線だが伸び過ぎ感ある。週足前回高値ラインへの押しで短期ロング狙いたい。
ユロポン
上昇ダウの押し目が20SMAの上でもみ合い。先週陽線上ヒゲピンバー。
上昇ダウだが上値も重い。強弱関係を見る監視通貨なので基本トレードはしない。
前提
FX週足相場分析の前提は以下の通りです。
「たぬとれ」が監視・トレードする10通貨ペアをドルスト、クロス円、クロスオージーの順に分析。
4時間足デイトレードを目的とし、週足の大きな流れより今週のロウソクが陽線か陰線かという観点に重点を置く。
分析は金曜日に確定した週足で行い、確定済みの週を「先週」、新たに始まる週を「今週」と記す。
TradingViewのFXCMロウソク足チャートに200EMA、78EMAと20SMAを描画。78EMAは中期としての参考で反発の対象とはしていない。
ダウ理論とロウソク足を基本とし、Demand/Supplyに基づくサポ/レジ、チャネルラインとフィボナッチリトレースメント(FR)、たまになんちゃってエリオット波動で分析。
ロウソクヒゲ先より実体を重視。
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