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マクドナルドに大迷惑をかけた、マジで記憶から消したい話



記憶から消し去りたいのに定期的に思い出して、うわあああああああああってなる話を供養します。


高2の土日、自分以外の家族がでかけていたので昼ご飯をマクドナルドで食べることにしました。


ハンバーガー2つとチーズバーガー1つ。質より量と安さを重視した、高校生らしい頼み方です。6月で暑かったので、マックシェイクのストロベリーも頼みました。


お待たせしました、と若いお姉さんが食事を乗せたトレーを渡してくれます。ありがとうございますと受け取って、イートスペースのある2階に上ろうとしたら、


盛大にマックシェイクストロベリーをぶち撒けました。


もう、ビッチャン!!!って感じでした。半個体のマックシェイクストロベリーがピンク色のゲロみたいにじわじわと床に広がっていく絶望っぷりったらなかったです。


慌ててハンバーガーたちをゴミ箱の上のトレー置き場に避難させ、シェイクの入っていた紙カップを拾って広告紙があるだけのトレーに載せ、これ以上の被害を食い止めます。その作業だけで、手はシェイクでベタベタ。落ち方も悪くフタも弾け飛んでいて、もう7割方は床にぶち撒けられていました。


大丈夫ですか? と手の空いていた若いお兄さんのスタッフが大きなタオルを持って、拭き取りに来てくれます。


「ごめんなさい、本当にすみません!」


もう僕は謝りまくりです。階段の近くでシェイクをぶち撒けたため、他のお客さんにかかることはありませんでしたが、並んでいたお客さんたちは全員こっちに注目しています。中学生くらいの少年たちはニヤニヤしています。申し訳ないし恥ずかしいし、謝るしかない。


「いえいえ、よくあることですし。大丈夫ですよ!」


引き続き掃除をしながら、笑顔で許してくれるお兄さんに大感謝していると、別のお兄さんが登場。


「こちら新たに作り直しましたので! お受け取り下さい!」


なんと再度マックシェイクストロベリーが乗ったトレーを持ってきてくれました!


「うわーありがとうございます! でも申し訳ないんでお金払わせて下さい!」


「とんでもないです! お客様お食事できてないわけですから。お代は結構ですよ!」


「ええーいいんですかありがとうございます。ご迷惑おかけして本当にごめんなさい、、、」


マクドナルドの神対応に感動しながら僕は、一度床に落ちたマックシェイクの残骸の紙カップが乗ったトレーを店員さんに渡し、無事に、新たに作り直されたマックシェイクが乗ったトレーを受け取



れずにマックシェイクストロベリーをぶち撒けました。


もうね、なんか手が震えていたんすよ。頭パニックだったんですよ。脇汗びしょびしょだったんですよ何の言い訳にもならないけど。


二回目に落下したマックシェイクストロベリーは、一回目に落下したマックシェイクストロベリーを掃除してくれている店員さんの近くに落ち、店員さんの手を汚し、少量ですが制服にも跳ねていました。


店中の空気が凍りついています。二回目のマックシェイクを渡してくれた店員の笑顔が引き攣っています。俺は普通に渡したぞ絶対お前のせいだよな?って顔してます。並んでいるお客には「ああーっ!!!」と叫んだおばさんもいました。中学生たちはプークスクスしています。僕のことクルクルパーだと思ってます。



掃除してくれていた店員さんの顔は、怖くてもう見れません。



バカがこぼしたシェイクの後始末にバカがこぼしたシェイクが降ってきた店員の気持ちなんて、殴殴殴殴殴殴殴殴殴殴殴しかありません。


僕は気絶しそうになるのを必死に堪えながら、「ほ、ほんとにもうしわけありません、、、」と絞り出すように謝りました。


「申し訳ありませんが、これ以上はお作りできませんね、、、」

二回目のマックシェイクを渡してくれた店員さんが、笑顔ながらプルプル震えています。


もう僕は、この空間から1秒でも早く逃げ出すことしか考えていませんでした。


「当然だと思います。それどころか、ご迷惑をおかけした、お気持ちを払わせていただきたいと思います」


僕はポケットから財布を取り出し、高校生にとっては大金であるなけなしの千円札を、二回目のマックシェイクを渡してくれた店員さんに渡すことにしました。


「いえそれは。受け取れないです」

「いえほんと受け取って下さい! 迷惑かけたんで。お二人で分けて下さい!」

「いえそういうのは、本当に大丈夫なんで!」


押し問答を繰り返している最中、僕が無理やり渡そうとして、店員さんが受け取らなかった千円札は、ひらひらとマックシェイクストロベリーの海に落ちていきました。


床掃除してくれていた店員さんをバカにするように、ぺっちょり赤い液体に浮かぶ千円札。


それを見た床を拭く店員さんの動きが一瞬止まり、苛立ちに爆発しそうに思えた



瞬間、僕は逃げ出した!



「とにかくその千円はもらって下さぁ〜〜〜い!」


情けなく、叫びながら!もう無理だった限界だった!逃げた!マックから逃げた!一刻も早くひとりになりたかったから!マックからいなくなりました!



一刻も早く家に帰りたくて街を走りながら昼ご飯となるはずだったハンバーガーやチーズバーガーも店のゴミ箱の上のトレーに置き忘れたことに気づいて本当に木っ端微塵になりました約1500円払ってなんにも食えずに買えたのは恨みだけ!!!なんなんだよこの休日!!!!!!!


そのマックには自分が大人になって髪型や雰囲気が変わるまで、5年間くらい出向けなかったです。わざわざ自転車で遠くのマックを利用していました。


今は普通に使ってるけど、僕はシェイクを頼む度に緊張が走ってしまうのでした。



トラウマック!





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トゲ(弱者エッセイ)
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