破天荒な戦争映画を観る
ヘッダー画像は僕が塗ったウォーハンマーの戦車プラモの画像で本文とあんまり関係ないんですけど。
特攻大作戦っていうロバート・アルドリッチの映画があって。第二次大戦中の連合国軍の架空の秘密作戦を扱った映画で。なかなか破天荒で荒唐無稽なんですよ。僕これ好きでね。久々に見返しました。
ノルマンディー上陸作戦の直前、上陸部隊に先立って、夜陰に紛れてドイツ領内の士官用高級クラブに小部隊がパラシュート降下して士官を殺しまくって指揮を混乱させる。という、まず帰ってこられなそうな自爆特攻じみた作戦が立案されるんですな。
で、その部隊のメンバーとして、軍法会議で禁固20年以上を宣告され拘禁されていた兵士12人と、腕は良いけど反抗的で扱いづらい少佐が指揮官として選ばれるという話。
荒唐無稽なストーリーから分かるようにシリアスな戦争物というよりはエンタメ寄り、落ちこぼれの即席部隊がどうまとまって活躍するか、みたいなアクション映画で、まあ、よくあるストーリーといえばそうなんだけど僕はこれを観たのがその手のよくある話の中でも最初の方だったので、覚えてるし好きなわけ。
改めて今見ると色々なレベルで乱暴なんだよね。色々な人が怒りそう。一人を除いて白人の男ばっかり13人もメインキャラいるからいまいち背景になっちゃってるやつがいたり、女が出てきたと思えば娼婦ばっかりとか、大量の手榴弾とガソリンで士官もスタッフもいっしょくたに爆殺しちゃうラストとか。勝った戦争とは言えあまりに反省がない。たぶん公開当時でも怒る人は全然いたと思う。
それでもねえ、好きなんですよ。スマホとソーシャルメディアのおかげで、いつの時代も世界のどこかで戦争が起きてることをめちゃくちゃ実感できる時代ではあるんですけど、それでもなお戦場を舞台に荒唐無稽なエンターテイメントを作る、そういう蛮勇を求めている所があります。誰かが怒るからってビビるんじゃなく、誰かが怒っても俺はこれが面白いんだと開き直ってほしいんですかね。
ロバート・アルドリッチの映画でも飛べ!フェニックス、北国の帝王、それに特攻大作戦はほんと好きで。どれもこれも男ばっかりの暴力的な偏った映画なんですけど、そこが好き。
まあ、ロバート・アルドリッチは他の映画だと話を変えすぎて原作者と揉めたりもしてるんで、それはそれで我を通してええんかいなという違う問題に突入するんだけど。
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