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キスだけで
あまりにリアルであまりにタイムリーだ。
やるせなくて心許なくて泣きそうになる夜を
おもいだす。
交互に歌う声の響きから
夜の重苦しさと
部屋の湿っぽさを感じる。
聞いてほしいこと、聞きたかったこと
話したかったことはたくさん
未来について話すのが怖いとか
節目に話すことが見つからないのは
だいぶ応えた。
正社員を辞めたのと
彼が昇進したのは同じタイミングだった。
やりたい事があるのだけど
叶え方が分からなくて
叶えるまでに起こりうる大変なことに向き合うのがこわかった。
言葉にするとなんて薄っぺらいのだと
自分で思うのだけど
もし何もなくなって彼がいなくなったら
どう歩けばいいのか分からない、
漠然とした焦りが私を取り巻いて
むやみに泣いてしまってこまった。
背中合わせの夜
心臓泣かせの夜
ふたりでいるのに切ない夜と
ひとりで心もとない夜はどっちがいいかな、
どっちもなるべくやだな。