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【名前の話をしよう】

倦怠期中のカップルの
「ねえ私たちって付き合ってるの?」
「うん付き合ってるよ」
なんていうやりとりが実際に存在するかは分かりませんが、目に見えない曖昧なものに「付き合っている」と名前をつけるだけで安心することはあると思います。
実際に中身がどうであれ、態度や行動がどうであれ、名前をつけるだけで中身が伴うかのように感じることはあります。

人間は形のはっきりしないものが苦手なのか、例えば感情であっても現象であってもとにかく名前をつけたがるなあなんて思うことはよくあります。ただ上辺だけ繕っても意味はあるのでしょうか?

名前をつけることでそれに縛られてしまうことも大いにあると思います。例えば、ある程度の頻度で腹痛に襲われる人が「なんか時々お腹が痛くなるなあ」と認識することと、「私は腹痛持ちだ」と名前をつけて認識することとでは、前者は起こっては消える流動的なものとして意識されそうですが、後者は固定的な動かざるものとして意識されそうです。名前をつけてしまった方が対策もしっかりできそうですが、その分腹痛が来てない時も常にストレスにさらされそうな感じがします。

しかし、名前をつけることによって楽になることもあると思います。最近では、心が健康でない状態にも色々な名前がつけられるようになってきましたが、今まで言いようのない生きづらさを抱えてきた人達にとっては、そのように名前をもらうことによって納得がいったり、それこそ対策を取りやすくなり以前より生きやすくなることもあると思います。もちろん名前がついたことによってショックを受ける方もいると思います。

名前なんて上辺のものにすぎない、と言うのはあまりに安直ですね。

「名は体をあらわす」とも言うように、私の「幸恵」という名前には私を「幸恵」たらしめる何かがあるのかもしれません。たぶん。

最後まで読んでくださった方ありがとうございました。

#名前 #特に意味はない

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