モモ・デウス(邦題:ふたりはモモタロウ)
昔々あるところに全裸で暮らす翁と媼がおりました。
二人は子を欲すれど叶ず嘆き哀しんでいたところ、神は知恵の実を授けられました。
二人は羞恥を知り然しながらも昂る想いを
(中略)
二人の男子はカインとアベルと名付けられた。
これが“ふたりは桃太郎”の始まりである。
〇〇〇
神代の頃、異方より門を通り様々な民が神州へと漂着した。
曰く、エルフ、ドワーフ、オーク…枚挙に暇がない程に。
朝廷は彼らを鬼とした。
〇〇〇
「居た!」
鷹の目の技能を持つエルフの射手は遥か彼方、山より巨なる武者…それは猿と呼ばれた…の肩に座るアベルを見つけた。
「一気に駆け寄り登るか!」
血気に逸るドワーフの戦士が飛び出そうとする。
「待てっ!雉だ」
どれ程の巨鳥なのか?
陽の前を横切るだけ辺りに夜が訪れた。
「斥候は終りだ戻ろー
エルフが振り返ると其処には巨大な黒い球体!
その中からドワーフが吐き出されると、球は獣の姿を取った
「犬か!」
これがアベルの三匹のお供である!
【続く‼】