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読み聞かせ「ニンジャスレイヤー」
ニンジャは子どもたちに大人気!
しかし毎年お母さん方や、教師・保育士を目指す学生からの「子どもたちにどの様にニンジャを伝えれば良いのか分からない」というお悩みの声をよくネット上で目にします。
そこで私の経験による「ニンジャスレイヤーの読み聞かせ」のポイントをまとめ、2020年夏のニンジャソンの自由研究として発表することに致しました!
これはここ最近(8月1日より開始)2~3日に一度、寝る前に長女にニンジャスレイヤーを読み聞かせた私自身の体験談を元にしており、各エピソード毎の読む際のポイントや所感、注意点等をまとめみたものです。
貴方と子どもをニンジャで繋ぐ一助となれば幸いです。
用意するもの
ニンジャスレイヤー(物理書籍)
コンピュータ、タブレット、スマッホなど様々なアプローチがあるニンジャスレイヤーですが、“読み聞かせ”の観点からも物理書籍が望ましいと思います。絵の少ない本にまだ慣れていない子供にとって、多くの聞きなれない名称のニンジャネームは時として混乱を生じさせるので、“一つの解”としてエピソード毎の扉絵、挿絵、ニンジャ名鑑のある物理書籍は子どもたちの想像力の助けとなります。(子どもが慣れてきたら想像力を羽ばたかせて一緒にウキヨエを描くのも良いと思いますが、本レポートではそれについては扱わないものとします)
今回は物理書籍・第1部「ネオサイタマ炎上」1巻を用意しました。
リラックス出来る環境
エアコンの効いた部屋が望ましいです。水分補給を忘れずに。
疲れたら親子ともに適度な休憩を取り、続きを後日に読みましょう。
樹液
読んでる間にカブトムシが採れる場合があります。
※注意点※
大人ならまだしも、子どもにいきなり「マグロ」「スシ」「野球」いわんや「ロブスター」回など、インパクトがあり過ぎるエピソードを与えるのは如何なものかと思います。ニンジャスレイヤーの世界“ネオサイタマ”に一気にダイブせず、少しずつ慣らしていくような気配りこそが大人の役目だからです。(最初からニンジャ真実を与えると子どもは恐怖の余り逃げ出してしまい、母親に怖い話を読み聞かせされたと告げ口され……家庭のトラブルにも繋がりかねません)
ただし、読み聞かせをする相手が大人である場合はこの限りではありません。
尚、各エピソード毎に実体験による読み易さ(☆5段階評価、☆が多いほど音読し易い)を表示しました。当然私の主観によるものであり、皆さんが音読する場合の一つの指針と思って頂ければ幸いです。
あと読む上でのポイントも併記致しましたので宜しければどうぞ。
ゼロ・トレラント・サンスイ
読み易さ:☆☆☆☆☆
ポイント:
物語の長さも短く、登場人物も最小限でとても読み易い。
ミニットマンの視点で物語は進むので読む際は、戦友イクエイションを失った悲しみ、謎多きニンジャスレイヤーを追う追跡者、復讐者としての雰囲気を意識して読もう。
イクサシーンも一瞬で決まる為、戦闘描写やシャウトも少ない。
驚くほど主人公、ニンジャスレイヤーの台詞が少ないエピソードだ。
(これまでのあらすじ) ソウカイ・ニンジャズの手練れ、ミニットマンとイクエイション。ニンジャスレイヤーを待ち伏せた二人のうち、イクエイションは真っ二つにされて絶命した。しかしミニットマンはパートナーの死と引き換えに、ニンジャスレイヤーの正体に迫るチャンスを掴んだのだ。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) December 31, 2012
(これまでのあらすじ)読み始めた途端にコレは食いつくか?と思ったが、最初はスルーだった。読み終えた後に
「この話の前の話が有るから(これまでのあらすじ)なんだね。こんな始まり方の話ははじめてだよ」
と納得していた。
「注意は一秒、後遺症が死ぬまで」。平安時代の哲人戦士ミヤモト・マサシの格言だ。
[物理書籍加筆箇所]
コレも食いつくか?と思ったが、そういうものだと思ったようだ。ミヤモト・マサシについてもそんな感じだった。
面白勘違い感はオリジナルを知っていてこそな部分があるので、これを機に「ことわざ」や「宮本武蔵」について親子で話してみるのも良いだろう。
地下街通路を歩きながら、ニンジャスレイヤーはどこからかトレンチコートを取り出し、羽織った。さらにズキンの上からハンチングを被る。ミニットマンはその手際のほどに唸った。これでもう、彼の出で立ちを気にかけるものなどいなくなる。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 24, 2010
「コートを着てもニンジャってわからない?」
「おかしいね」
最もな突っ込みだ。それ以前に人通りのあるアタマ・ストリートをニンジャ装束で通り抜けたニンジャスレイヤーって…とこちらも突っ込みたくなった。
潰れたブティックの鉄格子や、薄汚いマガジン・スタンド、違法な回路基板をおおっぴらに並べた店、蛍光色のスプレーで「バカ」「スゴイ」など、悪罵を極めた言葉をペイントされたシャッター......死んだ空気をかきわけ、ニンジャスレイヤーはサッキョー・ラインのホームへ歩いていく。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 24, 2010
やがてホームに鉄の塊が走りこんできた。竣工当時は銀色に光っていたであろう電車のボディも、今やグラフィティの餌食となっている。「アソビ」「アブナイ」「ケンカ」......。重苦しいサウンドを響かせ、ドアが開く。ミニットマンはニンジャスレイヤーの隣の車輌に乗り込んだ。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 24, 2010
「なんでみんなあちこちに落書きとかするの?悪くない?」
「生活している人たちの心の荒みがそういう形になって表現されているんだよ」
子どもの生活圏内でそういうモノ(ラクガキ)を余り見かけないのだから最もな疑問だ。
「カスガ」駅では大勢降りたが、ニンジャスレイヤーは動かなかった。「センベイ」駅でもだ。この電車はエクスプレスだ。限られた駅にしか止まらない。終点まで行くつもりか?
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 24, 2010
「センベイだって!」
「おかしいね」
埼玉県民では無いので聞きなれない地名なのは仕方がない。
草加せんべいについて説明した。
「ドーモ、ミニットマン=サン。ニンジャスレイヤーです」風に乗って、ニンジャスレイヤーのアイサツが届く。ミニットマンは怒りに震える手を合わせ、アイサツを返した。「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ミニットマンです」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 24, 2010
長女は幼い日にちらっとシヨンでニンジャスレイヤーがアイサツをするのを見ていた為、ニンジャのアイサツを“そういうもの”として受け入れている様だ。
ーー戦いは一瞬で決着した。ニンジャスレイヤーがミニットマンの胸から右手を引き抜く。手の中でまだ蠢く心臓を無感動に一瞥したのち、彼はそれを握りつぶした。電車がカーブにさしかかる。ミニットマンが叫んだ。「バンザイ!」電車から振り落とされながら、彼の体は爆発四散した。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 24, 2010
「え!?」
「ニンジャはどんなジツやカラテを持っていてもソレを発揮出来ずに死んじゃう事も有るんだよ」
余りの一瞬の事に驚いていた。
べイン・オブ・サーペント
読み易さ:☆☆☆☆☆
ポイント:
このエピソードも短く読み易い。
ナンシーの視点で物語は進むので正義感、真実を求める心、同時に触れてはならない真実に近づく危険を意識して読もう。
前のエピソードでダークニンジャの登場から急にフルタマ・プロジェクトに場面が転換するので、混乱しないよう改めて物語の順番がバラバラである事を説明すると良いだろう。
フリージャーナリスト、ナンシー・リーの眼前には、代わり映えのしない白色の高層マンションが列になっていた。「14号棟だッけ?どれ?」「いま場所を送る」ヘルメットのバイザーに簡素な位置情報が点灯する。ナンシーは再びロードキルを発進させる。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
「フリージャーナリストって?」
「会社に所属しないでニュース記事を書く人の事だよ」
「ヤンバナ・サシミ事件」。ナンシーが半年にわたる取材で情報を積み上げて居場所を特定し、今まさに目と鼻の先に迫りつつある人物は、二年前に政財界を震撼させた、かの疑獄事件のキーパーソンであった。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
「サシミって!?」
「ネオサイタマの人は毎日の食事にハマチを食べていたんだけれども、そこに身体に悪いブリが混ぜてあったんだよ」
このあとの下りで餓死者30000%には驚いていた。
今気付いたが2010年の投稿時はドンブリ・ポン社がドンブリ・ボン社になっていた。
赤黒いニンジャ装束の男はナンシーを睨みつけた。ナンシーは足がすくんだ。ニンジャの顔を覆うクローム色のメンポには、恐怖を煽る字体で「忍」「殺」と彫金されている。初老の男の口からは濁った血液が一筋、床に流れ落ちている。......そんな、なぜ、こんな事が!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
「ニンジャスレイヤーが殺したの!?」
こういう時は特に説明せずに読み進める。
ナイス勘違いだ。
「動けないだろう。そういうドクだからな」コッカトリスはほくそ笑んだ。「ホゼ=サンはかわいそうにな、ナンシー=サン?」ナンシーの背筋を再び冷たいものが駆けた。ホゼ?ホゼと言ったのか?コッカトリスはシュウシュウと笑った。「ホゼ=サンは今頃、臓器バンクのお迎えでも待っている頃かもな?」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
物理書籍では[臓器バンク]→[闇ブローカー]
「闇ブローカーって?」と聞かれたので闇の臓器売買について説明したら相当怖がっていた。
ナンシー=サンのピンチ!ヘビを操るコッカトリスと合わせて恐怖は最高潮だ!テンポよく読んで行こう。
足元のヘビがコッカトリスの体を登り、首にマフラーよろしく巻きついた。「さて、ナンシー=サン。色々とお前の目的を教えてもらうが、その前に、すこうし楽しませてもらうからな?」終わりだ。なにもかも。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
物理書籍では「その前に、すこうしたのしませてもらうからな?」→「ソウカイヤをナメた報いだ。だがまずは肉体的に楽しませてもらう」
特に突っ込まれなくて良かった。
説明せずに済んだ。
「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。コッカトリスです」コッカトリスは目に見えて動揺したようだった。「お前がどうしてここに」「ニンジャを見れば、殺すのみ」ニンジャスレイヤーは無慈悲に言いはなった。コッカトリスは首に巻いたヘビをほどき、やおらニンジャスレイヤーに投げつけた。「カメ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
物理書籍では「ニンジャを見れば、殺すのみ」→「通りすがりだ。だが貴様は殺す」
「カメ!」はやはりウケた。
その後もしばらくカメカメ言っていた。
「うわさどおりの使い手か、ニンジャスレイヤー」コッカトリスの両腕の包帯がスルスルとほどけてゆく。「だが、俺と出会ったのが運の尽きよ」おお、見よ!なんという事か!コッカトリスの両腕は、生きた大蛇になっているではないか!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
物理書籍では[…ではないか!]→[…ではないか!コワイ!]
相当怖がっていた。
我々は腕からヘビが生えている程度では何とも思わないが、子供にとってソレは悪夢的光景なのだ。
血で書かれた暗号「タヌキ」。ニンジャスレイヤーはこれに気づいただろうか?......いや。ナンシーは唇を噛んだ。この意味をつきとめれば、いずれ彼女は真実にたどり着くはずだ。そしてそこにニンジャスレイヤーもいるはずである。ここで引き下がる訳にはいかない。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 3, 2010
「タヌキ…何だろう?」
我々は何となく気付いてしまう暗号だが、何だろうと思ってくれてありがたい。
ネオヤクザ・フォー・セール
読み易さ:☆☆☆☆☆
ポイント:
短く読み易い。いよいよラオモト・カンの登場だ。ビジネスマンとしての表の顔とソウカイヤ首領の邪悪なニンジャとしての面を切替ながら読もう。
だがクローンヤクザは、全員まったく同じ動きで左の胸元からチャカを抜き、一糸乱れぬ射撃でライオンをあの世に送った。それから、まったく同じ動きでチャカを仕舞い、まったく同じ動きで乱れた髪を直し、まったく同じ動きで床にタンを吐いた。ナムアミダブツ! 何という統率力か!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 25, 2010
「床にタン吐いたの?汚いね!」
普段目にしない行動に驚いていた。
セラミック製の巨大スリケンはブーメランのような軌道を描き、ボーリングのピンのように並んだヤクザ全員の首を切り飛ばしながら、再び持ち主であるヒュージシュリケンの手元に戻った。首を失ったヤクザたちは、糸の切れた操り人形のように、全員一斉に後ろへと倒れた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 25, 2010
流石にクローンヤクザとはいえ首がボーリングピンの様に飛ぶ様は怖がっていた。我々が感じるサイバーパンク世界のクローン生命=消耗品的発想が無いからかもしれない。
「しかし、貴様はワシのオフィスの床を汚したため、生かしてはおかん」ラオモトがボタンを押すと、ヨロシ=サンの営業の足元が開き、人食いズワイガニの群がるプールへと真っ逆さまに転落した。営業がカニに手足を喰われるのを見下ろしながら、ラオモト・カンはこの日最高の笑い声をあげる。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 25, 2010
「なんで床汚したの?」
「おしっこ漏らしたからだね」
人の死を見て楽しみ、笑う、巨悪ラオモト・カンにかなりビビっていた。
メナス・オブ・ダークニンジャ
読み易さ:☆☆☆☆
ポイント:
ここまでのエピソードでは左程の苦戦を強いられなかったニンジャスレイヤーの前に立ちはだかる強大な壁、ライバル・ダークニンジャの登場だ。
スピード感あるバトルは流れるように、またダークニンジャは圧倒的強者として貫禄を持たせて読もう。
クライマックスのイヤグワラッシュは大変だが気合を入れて読もう!
垂直のジャンプ、その高さ、実に10メートルはあろう。頂点で頭が下になり、そのまま地面めがけて落下する。これぞ、ジュージツの禁じ手技、「アラバマオトシ」である!杭打ち機で打たれる車止めよろしく、ダークニンジャの頭部は地面に打ちつけられた。「グワーッ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 27, 2010
読者の皆さんの中にニンジャ近代史を研究した方はおられようか?
何が起こったのか?読者の皆さんの中にニンジャ動体視力の持ち主がおられれば、その方には目にできたはずである。
物理書籍で大幅加筆&ハードモードになっている箇所である。
突然の地の文による問い掛けに戸惑っていた。
「え?ニンジャ動体視力?分かるの?」
「おかしいね」
そして再びの右ストレート。「イヤーッ!」「グワーッ!」左ストレート。「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 28, 2010
「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」
大幅加筆された1ツイート分にも及ぶ「イヤグワラッシュ」である。
娘、大爆笑。
キルゾーン・スモトリ
読み易さ:☆☆☆☆
ポイント:
登場人物も少なく読み易い…がIRC描写が非常に多いエピソードなので、最初にナガムとサトウの会話がIRCで有る事とそのシステムを説明した方が良い。
ナガムとサトウはカチグミの傲慢さを強調し、それ故に死地へと迷い込むホラー的雰囲気で読もう。
暗闇の中から、ぬうっと2メートル近い全裸の巨漢が姿を現す。それは野生化したバイオ・スモトリだった。死体のように白くすべすべとした肌が、ライトの灯りに照らし出された。スモトリに残った最後の羞恥心がそうさせているのか、首から上だけはコケシ・マートの茶色い紙袋ですっぽりと覆われていた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 22, 2010
「恥ずかしいから紙袋かぶってるの?」
「はっきりとは分からないけれども、紙袋の下はすごくグロテスクな顔かもね」
「怖い!」
#KOKESI:SATOU :ユウジョウ! ///#KOKESI:NAGAMU:ユウジョウ! ///
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 22, 2010
2人は再び、声も無く互いのチームワークを賞賛し合った。
「ユウジョウって?」
「この世界での友達!みたいな挨拶だよ」
※ここのユウジョウはなるべく薄っぺらく読みたい。後にラスト・ガール・スタンディングのユウジョウと温度差を出したいので。
「カチグミ」は組織の和を重んじるため、このような場においては、できるだけ均等な成績になるよう互いに気を遣わねばならない。万が一、2人のスコアの差が10:0だったら、10を得たほうは社内やネット上でムラハチにされるのである。ムラハチとは、陰湿な社会的リンチのことだ。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 22, 2010
「ムラハチって?リンチって?」
「みんなで除け者にするイジメだね」
「ドーモ。アイアンヴァイス=サン。はじめまして、ニンジャスレイヤーです」バク転を決め終えたこの新たなニンジャは、直立不動の姿勢を取ってそうアイサツした。「この殺戮遊技場がソウカイ・シンジケートの資金源だという情報は、どうやらクロのようだな。ニンジャ殺すべし。ここで死んでもらおう」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) September 4, 2010
2人のニンジャは戦闘態勢に入った。思いがけず命拾いをしたのは、ナガム=サンだ。なぜニンジャ同士が戦うのか、彼にはまったくもって理解できなかったが、とりあえず自分が一時的に標的から外れたことだけは理解できた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) September 4, 2010
「あっ!アイアンヴァイス=サン、アイサツしなかった!」
(良く気付いたな…ニンジャがアイサツするのに慣れてきたかな?)
「ニンジャスレイヤー、冷蔵庫の中にずっと隠れていたの?」
「おかしいね」
キックアウト・ザ・ニンジャ・マザーファッカー
読み易さ:☆☆
ポイント:
長い!想像以上に長い!そしてモブが多く、しかもセリフと悲鳴も多い。ビート描写や歌も多いので非常に読むのが大変だった。
ギンイチとアゴニィのパートが交互に来る。
ギンイチはまたとないチャンスにキラキラしながらも戸惑う雰囲気を、アゴニィは自分のセカイに没頭する狂人めいた雰囲気で恐怖を演出するとよいだろう…が程々に(ギンイチの葛藤や恋心がウケる!と思ったらアゴニイの恐怖が全て上塗りしてしまい終始怖がっていた。反省。)
「それ」はひょろ長く痩せた人間のようだった。全身をラバースーツで覆い、身体中に細かく細かく、タタミ針を刺してある。そう、タタミ針を、全身に、余すところなく!「ドーモ、ハジメマシテ、ああー……近くにいましたので、私が来ました、ああー…」恍惚とした震え声が、針の中から聞こえて来た。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 25, 2010
物理書籍版では「ああー」→「アアー、アー」や「アー、アアー」に。
このあと「アアー」「イイ―」をとんでも無い回数読む事に…
「元スモトリ…ああー…モシカシテ、入り口にいた…スミマセン…彼には…ちょっとひどい事してしまいました…オブジェに……」アゴニィ=サンは不吉に呟いた。さっきの悲鳴、そして沈黙。オブジェ?タメジマ=サンはツバを飲み込んだ。考えないようにした。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 25, 2010
「オブジェって何?」
「置物だね」
理解したのかしばらくオブジェという言葉に恐怖していた。
このあと「オブジェ」もとんでも無い回数読む事に…
ドンブブンブボンドンブボンボボン、ドンブブンボンボボンボバブボバン。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 1, 2010
ズバンドボボボンボンブバンボボ、バボンババーボバンボボボバブバ。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 1, 2010
黙読では何となく理解出来るのに音読するととんでもなく難しい。
あと三箇所くらいこういうのが有る。
「回転スシが皿に無い!おれのところに回ってこない!昨日おれは理由を知った!イタマエの近くの奴が!スシを食べ過ぎる!」「マワッテコナイ!スシガコナイ!」「コナイ!コナイ!スシガコナイ!」「スシを食べすぎるな!」「スシを食べすぎるな!」「スシを、食べすぎるな!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 1, 2010
ソレっぽく読んだ。
めちゃくちゃウケた。
「アッ!アーッ!死んでしまう!我慢できないーッ!」ブリッジ姿勢のまま、アゴニィの痙攣がひときわ強まったかと思うと、次の瞬間、彼の体に刺さったタタミ針が360度方位に射出された!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 8, 2010
「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 8, 2010
「アッ!アッ!アッ!アッアッ!」それを追いかけるように連射されるタタミ針!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはシシマル・パンクスの死体オブジェを蹴り、逆方向に跳んだ!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 8, 2010
ここまで延々と続いたアゴニィによる残酷描写だったが、最近お目に掛からなくなって久しい繰り返し描写、「アイエエエエ!」連呼と「アッ!アッ!アッ!アッアッ!」の四連続描写には流石に娘も笑っていた。
「おかしいねー」
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを投げた。スリケンはアゴニィの左足首を貫通した。「イイーッ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 8, 2010
だが、その直後のアゴニィの四肢を壁に縫い留める四連続スリケン描写にはドン引きしていた。
火打石を打ち合わせると、アゴニィの爪先に小さな火が灯った。徐々にそれは、ひどい悪臭とともにアゴニィのラバーニンジャ装束を侵食し、燃え広がる。「アーッ!グワーッ!」ナ、ナムアミダブツ!なんたる残虐!それはさながらニンジャ松明である!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 11, 2010
「何を恐れるか!苦しみが欲しいのであろうが? 苦痛は欲しくとも、死は恐ろしいてか!なんたるハンパな覚悟!グッハハハハハ!」狂ったように笑いながら、手近のシシマル・パンクスの棒立ちオブジェ死体をつかみ、ハリツケ・アゴニィの足元に投げ込んだ!炎が燃え盛る!「アーッ!グワーッ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 11, 2010
そしてナラクの残酷描写がアゴニィの残酷描写を上書きしてしまった……
さらにドン引きする娘。
確かにナラクといえど此処までの非道行為はなかなか無い気がする(フジキド、火打石持っていたのか…)
「イチジク=サン!」ギンイチは叫んだ。そのとき彼の心を満たしたのは、やみくもな激情、理不尽に対する悲痛な怒りだった。「イチジク=サン!」ギンイチは力を振り絞り、立ち上がった。「アアー!」そして口をついて出る、おぼえたてのシュプレヒコール!「アンタイセイ!アンタイセイ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 11, 2010
余りに凄惨なジゴクに灯る僅かな希望めいた言葉「アンタイセイ!」
しばらく娘もアンタイセイ!と言っていた。
アポカリプス・インサイド・テインティッド・ソイル
読み易さ:☆☆☆☆
ポイント:
サヴァイヴァー・ドージョー初登場!
短くて読み易いが、一気に読むキャラクターが増えるのでそれぞれのニンジャの個性に合わせた読み分けをしよう。
タツジン!跳び降りながらニンジャスレイヤーは空中で二度蹴りを繰り出し、正確に、それぞれの裏口ヤクザの首を一撃のもとにへし折っていた。ニンジャスレイヤーは二人の死体をまとめて引きずって運ぶと、先程のコンテナの中へ軽々と投げ込んだ。16
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「全部同じコンテナに放り込んだの?」
「おかしいね」
階段を降りきったニンジャスレイヤーとナンシー・リーは、地図上に記された別区画へ向けて歩き出す。今いる広大な区画は一年前の地図にも「ヤクザ」と記載がある。二人が目指すのはさらに奥に存在するはずの「マッポ」区画だ。 28
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「マッポって?」
「お巡りさんの事だけど悪い言い方だから絶対に言っちゃダメだよ。特に叔父さん(※警察官)の前では」
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを投げつけた。「イヤーッ!」謎の存在は軽やかにザイルを背中から取り外し、ナンシーを抱きかかえたまま、くるくると回りながら着地した。迷彩色のニンジャ装束、そして、異様な円錐形の編笠……。「ドーモ、はじめまして。フォレスト・サワタリです」42
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「サワタリって名前聞いた事無い?」
「なんか覚えあるなぁ」
「ゲームで」
「あっ!スターデューバレーのパパのキャラクター!?」
「……」ニンジャスレイヤーはフォレストに攻撃を加えるべく、ゆっくりとフットワークする。しかし竹槍を構えたフォレストに、つけいる隙は見当たらなかった。フォレストは続けた。「おれはお前なぞどうでもよい。だが、この美女は連れ帰っておれのヨメにしようと思う。そこをどけ」「断わる」 48
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「なんで?一目惚れ?」
(うーん、なんと答えたものだか……)
「情けねえ大将もあったもんだぜ!」毒づきながら姿をあらわしたのは悪夢的な存在であった。体長2メートル超の巨大なカエルにまたがったニンジャが、気絶したフォレストの身体を受け取り、小脇に抱えた。カエルがクチャクチャと口を動かす時、紫色の不気味な舌が見え隠れした。縄の正体はこれだ。69
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「うわ!大きなカエル怖い!」
(そうか、大きなカエルも子供には怖い場合が有るんだな……)
「情けねえ大将もあったもんだぜ!」毒づきながら姿をあらわしたのは悪夢的な存在であった。体長2メートル超の巨大なカエルにまたがったニンジャが、気絶したフォレストの身体を受け取り、小脇に抱えた。カエルがクチャクチャと口を動かす時、紫色の不気味な舌が見え隠れした。縄の正体はこれだ。69
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「うわ!こっちの方が怖い!」
(周囲では人気あるから怖いって思われると思わなかった……)
さらにもう一人、ゲートの奥からのそのそと姿を現した。そのニンジャには腕が四本生えていた。「ドーモ、はじめまして。ノトーリアスです」 72
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「コレも腕がいっぱいあって怖い!」
「鬼滅の刃の鬼たちよりも腕の数少ないんだから怖くないでしょ?」
フロッグマンは背中のマキモノを広げて見せた。威圧的な筆致で「サヴァイヴァー・ドージョー」と毛筆されている。「俺たちはこのプラントのバイオニンジャ実験体だ。しかし弱者の命令を事を聞くのもバカらしい。だから退職する。自由!」「自由!」ディスターブドが復唱した。 77
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) June 15, 2012
「サヴァイヴァー・ドージョーって聞いた事無い?」
「なんか覚えあるなぁ」
「ゲームで」
「あっ!どうぶつの森のパパの島!うわっ!ニンジャの島だったの!?」
レイジ・アゲンスト・トーフ
読み易さ:☆☆☆☆
ポイント:
シガキ、ソウカイヤ、ニンジャスレイヤーと視点が変わり物語が進んでいく。シガキのやり場の無い怒りと同時に、何処かこの暴動に対する冷めた視線を意識して読もう。
「タマゴだ」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 24, 2010
「タマゴ最初に注文するの可愛いね」
(かわいいかな?)
「マグ……いや、タマゴだ」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 24, 2010
「なんで最後マグロにしなかったんだろうね?」
「なんでだろうね」
それでも今の時勢、保障が無いよりはましだ。そう考えたシガキは、なんとも御人好しで愚かだった。テッコは全く力の加減ができないため、全毛筆を自らの手で折ってしまったのみならず、職場復帰した次の日にはプレス機のバルブを破壊してしまったからだ。彼は解雇の上、膨大な賠償金を背負わされた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 24, 2010
「なんで腕を付ける時に確認しなかったんだろうね?」
「まあ、戦闘用は気付くべきだったね」
「洗いざらいしゃべってもらうぞ」ニンジャスレイヤーが近づく。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 25, 2010
だが、「…サヨナラ!」 と言い残し、バンディット=サンは突然爆死したのだ。
ニンジャスレイヤーは舌打ちする。自爆だ。闇のニンジャ・ソウルは再び地の底に沈み、次なる獲物を狙うことになるだろう。
「え?このバンディットってアゴニィ=サンより弱くない?」
「一応シックスゲイツだよ」
「なんだっけそれ?」
「コッカトリスとかヒュージシュリケンとか出たでしょ?」
「え?でも弱くない?」
#DANGOU:TERUWO@SOUKAIYA:浣腸 ///#DANGOU:KANABUKI@SOUKAIYA:kant ///#DANGOU:TANAKA@SOUKAIYA:浣腸とは何事か! ///
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 27, 2010
「浣腸って……。タイプミスでハラキリなの?」
「おかしいね」
「500?」ラオモト=サンの口調が突然、セラミックカタナのように切れ味鋭いそれに変わった。たったそれだけで、周囲にいたクローンヤクザ4人が同時に失禁する。命の危機を感じたカタギ=サンは、素早く自らの過ちを認めた。「アイエエエ。大変失礼いたしました。1000ダースのタイプミスです」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 28, 2010
「クローンヤクザっておしっこするんだね」
「パパも完全に忘れてたわ」
実は、ポニーテールに隠された黒服たちの首元には、「Y-11/SK」から始まる製造番号とバーコードが刻印されている。彼らはヨロシサン製薬によって作られた、Y-11型バイオヤクザなのだ。無垢にして無教養なるネイサイタマ市民は、クローン技術が既に実用化されていることを知らないのである。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 30, 2010
「クローンヤクザ、ポニーテールなんだね」
(完全に忘れてたわ……ポニーテールクローンヤクザなんて)
ドンコドンコドンコドンドン「イヨーッ!」スモトリたちが合いの手を入れると、太鼓のビートはさらに速度を増した。急性ズバリ中毒者たちの拍動と破壊衝動も、それに合わせヒートアップする。激しく踊りだす者や、その場に倒れて、浜に打ち上げられたマグロのように口をぱくぱくさせる者さえ出てきた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 31, 2010
「なんかドリンク飲んで興奮している人たち怖いね」
「そうだね」
「ビホルダーって人の車椅子って絶対にウソでしょ?歩けるんじゃない?」
「どうだろうね」
「ムハハハハ! 素晴らしい!」ラオモトは交差する二本のカタナが描かれた軍配を掲げ、高笑いしながら自らの顔を扇いだ。しかしすぐに目元から笑みは消え、鋭いカタナのような目つきに戻る「だが油断はならん。ドラゴン・ドージョー、罪罰影業組合、ヤクザ天狗……ワシの邪魔をする目障りな敵は多い」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) October 31, 2010
「ドラゴン・ドージョーは分かるけど、ザイバツ?天狗ヤクザ?知らない名前が出て来たね」
(ここで罪罰影技組合とヤクザ天狗の名前出てくるの忘れてたわ)
カナシバリ・ジツ、破れたり! 眼が背中についている人間はいない! これでは、眼を合わせてジツにかけることなど、永遠にできないではないか! 「ア、アイエエエエエ!」ビホルダーが恐怖におののく。しかもニンジャスレイヤーは後ろを向いたまま、ムーンウォークの姿勢で滑るように近づいてくる!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 9, 2010
「今回はちょっとだけニンジャスレイヤー危なかったね」
(ムーンウォークちょっとウケたけどすんなり受け入れたな)
「音……音か!」ビホルダーは右手で車椅子をこいで逃げながら、スリケンを投げ、停止させていたオーディオシステムを再起動させる。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 9, 2010
ズンズンズンズズポーウ! ズンズンズンズズポポーウ!!
重役室にボリュームMAXのサイバーテクノが鳴り響き、オイランドロイドたちがポールダンスを再開する。
「ポールダンスってあの棒の周りくるくるするダンスでしょ?おかしいね」
「おかしいね」
「答えるものか」「イヤーッ!」「グワーッ!」腕ハンマーが振り下ろされ、ビホルダーの頭蓋骨が粉砕された! 「私を殺してもソイカイヤが貴様を」「イヤーッ!」「グワーッ!」腕ハンマーが振り下ろされ、ビホルダーの脳の一部がトーフのように砕け散った!「…答えろ、他のシックスゲイツはどこだ」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 9, 2010
「車椅子本当だったの?」
「本当だったね」
「身体を操るジツ、スゴク怖かったけどそんなに強くなかったね。やっぱり怖いニンジャスレイヤー(注釈:ナラク状態の事)になったし」
「まあね」
「心で抵抗したシガキ=サンはスゴイね」
(フジキドのインタビュー開始)
「……!!(ぬいぐるみを抱きしめている)」
「バンディット=サンは行方不明だ」「殺した」「ア、アイエエエエ……、ヒュージシュリケン=サンとアースクエイク=サンは、ドラゴン・ドージョーのアジト発見と放火を命じられている……」「何だと?」思いがけずドラゴン・ドージョーの名を聞き、ニンジャスレイヤーの声に僅かな動揺の色が見えた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) November 9, 2010
「シックスゲイツの名前いっぱい出たけど、ラオモトって適当に選んでない?」
「なんで?」
「最初の人(注釈:バンディットの事)なんで選んだの?」
「……それは長年の謎なんだ。ニンジャスレイヤーが強過ぎるだけで本当は彼も強いのかもしれないね」
サプライズド・ドージョー
読み易さ:☆☆☆☆☆
ポイント:
全体的に読み易い。
だが思っている以上にヒカリサン進学学園都市の描写が多い!
アースクエイク、ヒュージシュリケン、それぞれの立場で読むパートが多く、変化に富んでいるので読んでいて面白いエピソードだ。
「まずい、ニンジャだ……」「なんでニンジャがこんな所にまで……」「ニンジャがこっちに来る……」女衒街のごろつきや市民たちは、直径2メートル近いセラミック製大型スリケンを背負ったニンジャ装束の男を見て、声を潜めた。笠を目深にかぶり、目を合わせないようにする。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 28, 2010
「大きなシュリケンのニンジャと大きなニンジャってこの二人が組んだら無敵じゃない?」
「どうだろうね」
「なんとなくアースクエイクって方が怖そうだね」
「どうだ。答えないと、まずはお前の小指を折る」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) July 28, 2010
「やめてください知りません」カンバギが答える。
すると、ヒュージシュリケンは覆面の下で満面の笑みを浮かべてから、ニンジャならではの力と掛け声でカンバギの指をへし折るのだった。
「イヤーッ!」
「アイエエエエエ!」
長女、ヒュージの拷問に怯えながらも、繰り返し描写と分かると笑っていたので良かった(良くない)
アースは相棒に一瞥をくれた。痛みは治まったようだが、15センチほど飛び出してしまった左目は、もうどうにもならないだろう。リー先生のサイバネティック手術を受けて、カメラアイでも埋め込むしかあるまい。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 1, 2010
「またリー先生って名前出て来たね。女の人?」
「男だよ」
強いインセンスの香りが、古く厳めしいカテドラル内に満ちている。その中心では、竜の刺繍入ニンジャ装束を纏う一人の老人が、ドラゴンの旗を背に十枚もの座布団を重ねて正座をし、深い瞑想に入っていた。彼こそはドラゴン・ドージョーの主、日本最後のリアルニンジャ、ドラゴン・ゲンドーソーである。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 14, 2010
「リアルニンジャって?」
「大半のニンジャは普通の人が急にニンジャになるんだ。修行でそうなるのがリアルニンジャだよ」
彼の前で正座をし、固唾を呑みながらじっとドラゴン・ゲンドーソーの命令を待つのは、白いニンジャ装束に身を包んだ10人のニュービー・ニンジャたち。そして、覗き窓から外の様子を伺うドラゴン・ゲンドーソーの孫娘、若くたおやかなユカノであった。ユカノのバストは豊満であった。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 14, 2010
「豊満って?」
「胸が大きい事だね(ここまでも何度か豊満描写はあったけどはじめて聞かれたな)」
「良い援護だ、ヒュージ」とアースクエイク。だが、ヒュージシュリケンは自らの失態に呆れ、愕然としていた。……以前の俺であれば、確実にストライクを決めたはずだ。まさか、敵を1人討ちもらすとは……これが、片目を失うということか。俺は、俺の存在意義は、どこへ行ってしまったのだ……。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 14, 2010
「10人中9人も倒せたならすごいんじゃないの?」
「どうだろうね、10人全員倒すのが当たり前と思っていたからね」
「シックスゲイツじゃなくなる事ってあるの?」
「うーん……どうだろうね?(インターラプターの事を考えた)」
左右からの鋭い飛び蹴りがアースの頭部に命中し、バリキ・ドリンクのCMのように、野太い首を勢いよくねじ切って上空に飛ばした。「サヨナラ!」アースクエイクの生首は、空中で断末魔の叫びを上げて爆発する。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 21, 2010
「あっ!そういえばヒュージシュリケン爆発してない!絶対に生きてるでしょ!?」
(鋭いな!!)
視界が揺らいだ。大気が揺れたのだ。衝撃波が来る……! 本能的に危険を察したニンジャスレイヤーは、学園都市の廃墟を全速力で駆けた。光のドームが背後からじりじりと迫ってくる。光に呑みこまれた哀れな水牛たちは、鴉たちは、タケノコたちは、一瞬にして蒸発していった。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 21, 2010
「バンザイニューク?」
「小型の核爆弾だね」
「まきこまれた水牛と鴉は分かるけど、タケノコ必要?」
「おかしいね」
「サヨナラ!」ニンジャスレイヤーが足を振り下ろしながら叫ぶ。だが、それとまったく同時に、強烈なサーチライトの光が上空から照射された。「グワーッ!」暗視状態になっていたニンジャスレイヤーの目は、突然の猛烈な光を浴びてショックを受け、一時的な盲目に陥ってしまう。ウカツ! 何たる未熟!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 21, 2010
ニンジャスレイヤーがジンジャ・カテドラルの方向を向くと、クモの子を散らすように、武装ヘリ軍団が飛び去するところだった。不穏な動きだ、とニンジャスレイヤーは察する。数秒後、メガトン級の爆発がジンジャ・カテドラルの中心部から発生した。バンザイ・ニュークだ。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) August 21, 2010
「あっ!これ絶対にヒュージシュリケン生きてるよ!ダークニンジャも死ななかったし!」
「どうだろうね」
「リー先生に目とか機械にしてもらうんだ!」
「!!(ほぼ当たりだ!)
「何度か名前の出て来たリー先生が気になる……この人絶対に強いでしょ?」
「普通の人間だよ」
「リー先生ってね、薬とかですごく強くなる人なんだよ、きっと。とても怖い人な気がするなぁ……」
「良いか悪いかで言えば悪い人だね」
ラスト・ガール・スタンディング
読み易さ:☆☆☆☆
ポイント:
そこそこ長い。冒頭から暴行シーンが有るので躊躇ったが結局そのまま読んだ(特に突っ込みや質問は無く済んだ)あと退廃ホテルの下り等はお子様の程度によっては読み飛ばすのもアリかと…(結局私は読みました)
女子高生同士の楽しい雰囲気とソニックブーム介入による日常の喪失の温度差を感じるように読もう。
ソニックブームの攻撃描写の後には「ブーム!」と音が入るので覚えておこう。
がくり、がくり、がくりがくりがくり!ヤンク達は主を失ったジョルリ人形めいて、くずおれ、倒れ、スクーターから滑り落ち、倒れ伏した!頭目とて例外ではない!30人のヤンクが横たわる中、アフロヘアーただ一人が立っていた。「ヘッ!」彼が侮蔑的な笑いを吐き捨てたのをヤモトは聞き取った。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 11, 2011
30人が訳も分からず死んだのには流石に驚いた様だ。
ウミノの反応はショーゴーの予想外だった。それまでの笑顔がかき消え、酷薄な目つきがあらわられたのだ。「チッ。狂犬め」カタナを交差させた意匠の金のバッヂが不穏に輝いた。「教育が要るか?大人をなめるなよ」「何だと」「イヤーッ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 12, 2011
ショーゴーはうつ伏せのまま苦労して顎を嵌め直した。「ザ、ザッケンナコラー!」「聞こえねえな!」イタリア靴で背中を踏みつけながらウミノは無慈悲に言う。「あらためてアイサツしてやるよ。ドーモ、ショーゴー=サン。俺はソウカイ・シックスゲイツのニンジャ、ソニックブームだ」「ニンジャだと」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 12, 2011
物理書籍では[ウミノ]→[フマトニ]
急に口調を変えて読んだので「うわっ!やっぱりニンジャだった!」と驚いていた。
「モジャモジャの人」
「アフロね、あとショーゴーね」
「強いと思ったけどシックスゲイツ来ちゃったね。やっぱりシックスゲイツ強いね」
(シックスゲイツ=強いってイメージ出来て来たな)
かつての日常が記憶の沼から思いがけず浮上したような感覚に、ヤモトは目眩を覚えた。そう、アサリの言う通り、ヤモトは以前の高校でオリガミ部に所属しており、高校総合トーナメントにも出場した事がある。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 16, 2011
「オリガミってどんなの折るのかな?」
「次読む所で分かるよ」
「3m×3mの紙で鶴とか折って、乗って飛ぶのかな?」
「(惜しい!)」
「3m×3mの銀のオリガミでシュリケン作って、ヒュージシュリケンみたいな事するかな?」
「(惜しくない!)」
淡々とフェンスを乗り越えたショーゴーは、容易く下へとダイブした。落下は瞑想めいた時間であった。死角から落下地点へ、ゴミ箱を抱えた一人の女子生徒が歩き出てきた瞬間までは。「危ない!」と叫ぶ間などありはしなかった。さらに恐ろしい事に、激突しても意識は途絶えなかった。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 18, 2011
「飛び降りて…それにぶつかったの?急に出てきて…そんな事あるのかな?」
「なにか運命的なモノがあったのかもしれないね」
「ドーモ、ショーゴー=サン。どうやらギリギリ仕上がったな、エエッ?」思考を断ち切ったのはヨタモノめいたドスを効かせた声である。ソニックブームだ。自動フスマを開いて入室した彼は金糸入りのニンジャ装束に身を包み、手にマキモノを携えている。「今日も役立たずのままだったら殺してたぜ」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 18, 2011
度々出てくるソニックブームの語尾「エエッ?」。
常に恫喝めいているのでちょっと怖かったみたいだ。
「ヤモト=サン、それ押しすぎ!」アサリが笑った。キャバァーン!キャバァーン!キャバァーン!時間差で蟹ボタン受領効果音が鳴り響く。「いっぱい来ちゃうよ!」ヤモトは慌てて「音が鳴らなかったから、つい」「じゃあ私も!」オカヨが笑い転げながらボタンを連打する。キャバァーン!キャバァーン!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 22, 2011
「やめなよ!」五人は笑い転げた。やがて「イヨォー」という音声とともに小窓のコンベアーから大量のカニが流れてくると、五人はさらに笑い転げた。こうした騒ぎは何が理由でも楽しく、笑いを誘うものなのである……。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 22, 2011
「こういうのいいよね。高校生になったら友達とカラオケ行って、カニが出てくるボタンを押したりするの楽しそうだなぁ」
(カニが出てくるサービスのカラオケ店はないだろうけど、確かに楽しそうだよね)
ヤモトはカバンを地面に投げ捨て、仁王立ちの姿勢をとった。その後オジギした。「ドーモ、ソニックブーム=サン。ヤモト・コキです」カバンからオリガミ用の和紙がこぼれ出た。風に煽られ、和紙がヤモトの周囲を舞う。それらがひとりでに折りたたまれ、ツルやイーグル、エイや飛行機の形をとる!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 22, 2011
「勝手にオリガミが折れるの!?すごいね!」
(裏表紙のイメージにようやく気付いたみたいだ)
曲がりくねる細い路地を駆け抜けると、そこは退廃的ホテル街だ。(差し迫った状況下であるが、ここでホテル街というものについて読者諸氏に説明せねばなるまい。これは男女が性的行為を行う際に利用する、ほとんど日本独自の集合モーテル・システムである。当然、制服姿の未成年は場違いである)
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 27, 2011
「退廃ホテルって?」
「(うわ!忘れてた!…スルーしよ…あっ!ボンモーめ!なんで詳しい説明をこの状況で入れてるんだよ!?とりあえず早口で読も!)カップルがイチャイチャする為に使うホテルだよ(ボンモーめ!)」
「い、嫌だ……」「ヘッ」ソニックブームはヤモトを崩れた屋台へ放り捨てた。「気に入らねえ。もう少し俺様の好きにいたぶって、後はリー・アラキにでもくれてやる。お前、死んだ方がマシだったぜ、きっとな」屋台街の店主や客は皆、脱兎のごとく逃げてしまっている。マッポ?来るわけがない……
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 27, 2011
ピンチ!そしてソニックブームの罵倒に委縮する長女!
夜の屋台街は不気味に静まりかえっている。聴こえるのは、遠くの通りで鳴っているコマーシャル音声や電車の走行音。そして、「ズルッ!ズルズルッ!ズルズルッ!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 27, 2011
「あっ!分かった!!」
屋台のノレンには「オスシソバ」と極太ミンチョ書きされている。「おいコラ、ウルッセーゾコラー!スッゾオラー?」ソニックブームは緊張感を削ぐソバすすり音を咎めた。わざとらしいほどにうるさい音である。彼はまた、ニンジャを近くに知りながら逃げない不敵さを不快に思い、かつ、警戒心を抱いた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 27, 2011
「(笑いながら)ニンジャスレイヤーだ!勝手に屋台のおソバ食べてたの?オスシソバって変だね」
「おかしいね」
「ザッケンナコラー!」ソニックブームは両腕をクロスさせて踵落としを防御した。ニンジャスレイヤーはその反動を活かして後ろへ跳ね、回転しながらスリケンを四連続投擲!「イヤーッ!」「スッゾオラー!」ブーム!ソニックブームは両腕を交互に振り回し、衝撃波でスリケンを破壊した!
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 27, 2011
「ニンジャスレイヤーってかっこいいよね。攻撃した反動でまた攻撃したり、どんな遠くで悪い事していても見張っていたり、メモに相手の情報を調べて書いていたり」
(戦闘描写が分かるようになってきたのはすごいけど、バトウジツが褒められてるのははじめて聞いたわ)
((フジキド……フジキド……))ソニックブームと睨み合うニンジャスレイヤーは己の内なる声を感じる。ナラク・ニンジャの胎動を。((コヤツはカゼ・ニンジャ・クランのグレーターニンジャ。この程度の弱敵をあしらえぬようでは、やはりワシに体を預けるべきでは?))((黙れ))
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 27, 2011
「ナラクニンジャだ!」
(( ))で囲まれた文章を読みだすと分かるようになってきた。
「ス、スッゾオラードグサレッガコラー……!」マントラめいたヤクザスラングを呟きながら、ソニックブームは最後の捨て身の一撃を試みんとした。中腰になり、構えるはソニックカラテ中段ストレートである。「ザッケンナザッケンナコラー……!」
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 28, 2011
「(笑いながら)何言ってるのかさっぱり分からない!」
(ヤクザスラングも混ざって長くなると面白く感じるみたいだなぁ)
アサリはとうとう涙を流した。だが笑顔を作り、答えた。「ユウジョウ!」ヤモトはアサリの手を最後にもう一度強く握ると、ベランダから軽々と手すりに飛び移り、夜風にセーラー服をたなびかせた。「……イヤーッ!」隣の建物へ向かって、彼女はその身を踊らせた。
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) April 28, 2011
「ユウジョウね、前のサラリーマンのは(手を広げて)こんなに離れてて相手の事を馬鹿にしているみたいだったけど、ヤモトとアサリはね(手をくっつけて)こんなに近くて本物のユウジョウって感じだった。でね、あとちょっとで本当の親友になれたのに、離れていくヤモトが寂しい感じだった。なんとなくヤモトの方がお姉さんっぽく感じたかな?オリガミ教えてあげたりとか。アサリの方がちょっと頼りない感じで…アサリの絵とか(名鑑を見ながら)無いの?」
「小説には無いけど(※後で気付いたけど扉絵にアサリ=サン居ました)マンガならあるよ」
……。
「スーサイドさんは死んだの?」
ニュー・メッセンジャー・オブ・ホワット
読み易さ:☆☆☆☆☆
ポイント:
このエピソードだけnoteより。読み易い。
スーサイドとフィルギアを上手く読み分けよう。特にフィルギアは冗談めかしてモノを言うので子供は混乱するかも?しっかりフォローを入れよう。
「お客さん」「……」「終点ですよ」「……」「起きてくださいよ」手首を掴まれた感触がまずあった。金縛りにも似て、身体に力が入らぬ。数秒後、それが重篤な負傷のせいだと解る。さっきの記憶。彼は己の血液が激流めいて体内を駆け巡っているのを感じた。何だ?彼は目を開いた。 1
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) August 2, 2012
「……誰だ」男の顔が目の前にあった。「死神ですよォ。ここはサンズ・リバーさ。俺はカロン・ニンジャだ」「なにを……畜生……」ショーゴーはかがみ込む男の背後に「タラバー歌カニ」を認めた。「……何を言ってやがる」「ハ!信じた?いやなに、お前さん、結構ガッツあったからね」 2
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) August 2, 2012
「え!?電車?なんで乗ってるの???」
(直後の描写でタラバ―歌カニ前だと分かる)
「カロン・ニンジャ?カロンってマリオに出てくるあの骨のカメの?」
「ギリシア神話にカロンって三途の河の渡し守が居るんだよ。あとこの人冗談で言ってるからカロン・ニンジャじゃないよ」
「てめえは何だ」「さっき、窓の外から覗いていたのさ。フクロウになって」男は歯を剥き出して笑った。四角いサングラスをかけた、痩せた男だ。真っすぐなワン・レングスの長い黒髪、臙脂色のシャツ、首にはインディアンめいたアクセサリー。ショーゴーは唸った「殺せ」「命令できるザマか、お前」3
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) August 2, 2012
「何ビビってんだよ」コヨーテは人語を発した。コワイ!「こういうニンジャもいるって事さ……」獣は顎をしゃくり、促すと、トコトコと歩き出す。繁華街に市民の姿は皆無……さきの騒動のせいだ。遠くにマッポサイレンの音が聴こえる。獣は一度振り返った。「今更マッポとケンカしてもつまらんぜ」9
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) August 2, 2012
「フクロウとかコヨーテになるの?怖い!」
「どんなニンジャなのかはずっと先で分かるよ」
「スーサイド生きてたんだね、良かった。
最後に
普段、物理書籍やTwitter、noteでニンジャスレイヤーを“黙読”している訳ですが、実際に声に出して人に(特に子どもに)聞かせる為に“音読”してみたところその難しさや意外な発見(忘れていた設定や描写等)も多く、新鮮な気分で読み返す事が出来ました。
要所要所で説明や突っ込み、感想等が入るので、ある意味リアルな実況と言えるかもしれません(皆さんもニンジャスレイヤー実況の楽しさはご存知だと思いますが、それのミニマル版の様な感じです)
この読み聞かせは8月頭からはじめて2~3日に一回、寝る前に行っています。8月29日現在【フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ】の前半まで読了していますが、本日◇夏休み課題締め切り探偵ザザ 第14034話◇が有った様に締め切り間近なので、物理書籍・第1巻ネオサイタマ炎上1巻の読了までは至りませんでしたが、これからも継続して読み聞かせをしていこうと思います。
声に出す、それを聞く相手が居る、その場で感想や質疑応答がある、というこの体験はやってみてなかなか面白いので、可能であれば皆さんにも是非一度体験して頂きたいと思います。