メッセージ到着!
3月15日(土)公開の『そして、アイヌ』。
大宮浩一監督、そして出演の宇佐照代さん、美術作家の奈良美智さん、評論家の太田昌国さん、朝鮮/韓国民謡奏者でシンガーソングライターの黄秀彦さん、カムイノミ祭司/縄文造形作家の平田篤史さん、写真家の宇井眞紀子さんはじめ出演者の方からのメッセージが届きました。
(敬称略)*12/24更新
【大宮浩一 監督】
宇佐照代さんのお話や活動を通してたくさんの事を学ばせてもらいました。また、奈良美智さんや太田昌国さんはじめ、照代さんの友人の方々にもグイグイ惹き込まれました。それは、大文字の情報で解ったつもりでいたアイヌや在日コリアン、民族やアイデンティティ、マイノリティについて具体的に個人史として語ってもらえたからだと思います。
本作をご覧頂き、ますます“多民族国家ニッポン”になるであろう近い将来へ向けて希望のヒントを探って頂ければ本望です。
宇佐照代(アイヌ文化アドバイザー、「ハルコㇿ」店主)
北海道(故郷)を離れた祖母、母、同胞。様々な理由、苦しい日常から逃れたかった、離れたのに、落ち着かない自分も居る。でもいつか戻りたい、あの大好きな空気、水、匂い。祖母が言った「誇りを持て」。誇りを持ち母の眠る故郷に私も……。
そんな想いと祖母や母達の願いとともに、故郷を離れた同胞達が安心して集える場所にしたい、とハルコㇿを続けています。
宇井眞紀子(写真家)
主人公の照代ちゃんと出会ったのは、1992年の暮れ頃でした。そこから30年以上の月日の中で世の中では何が起こり、変わった事変わらない事、アイヌをはじめマイノリティの立場にある人々に思いを馳せました。
映画に登場する当事者の方々の言葉は、本当に心に沁みます。当事者でない私はどう伝えればいいのか、改めて考えています。
黄秀彦(朝鮮/韓国民謡奏者)
今も悶々としたり悩んだり 一歩踏み出せないでいる人達に是非このドキュメント映画を観て欲しいです
子どもの頃僕は差別、偏見に押し潰された 心がくじけ明日に希望が持てなかった
めげずに立ち上がる人達に一条の灯りを見た 救われた 今は真似をしています
太田昌国(評論家)
1994年、東京初のアイヌ料理店「レラ・チセ」が開店した。若き日の照代ちゃんはフロアで立ち働いていた。それから30年、彼女はいまアイヌ文化の発信者であり、第2のアイヌ料理店「ハルコㇿ」の店主だ。その間に育くまれた、重層的で、豊かな諸関係をこの映画は描ききった。
平田篤史(カムイノミ祭司/縄文造形作家)
狩猟採集を中心に1万数千年つづいた縄文文化は、形を変えながらアイヌ民族に受け継がれました。アイヌ民族イコール大自然と思われがちですが、大都会東京の真中で、その伝統はしっかりと受け継がれています。
奈良美智(美術作家)
人は人のどこに惹かれるのか? なぜ関わりを持とうとするのか? その答えは映画の中に登場する魅力的な人々がおしえてくれるでしょう…自分も出てるんだけど(笑)
出演:宇佐照代 宇井眞紀子 黄秀彦 太田昌国 平田篤史 奈良美智 関根美子 表美智子 ルイノ HIRO
撮影:常田高志 辻井潔 遠山慎二 田中圭 伊藤寛 伊東尚輝 北川帯寛 岩爪勝 大宮浩一
編集:田中圭 編集協力:遠山慎二 整音:石垣哲 カラーコレクション:福井崇志
製作:大宮映像製作所 配給:東風 企画・監督:大宮浩一
2024年|96分|日本|DCP|ドキュメンタリー