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TOIEC290点、留年Fラン大学生がワーホリに行く話

ワーホリに行く、そう決意したのは大学二年生の時だった。
日本には、ワーキングホリデーと言う制度がある。18才〜30才までの人は、一年間、海外に行って、働くのも良し、勉強するのも良し、観光するのも良し、そんな素敵な制度があるのだ。

魅力的すぎるなと、僕は思った。留学に行きたいが留学に行く費用なんてないし、そもそもそんな学力もない。だけど、海外で生活してみたい、異文化に触れてみたい、海外で自分の力がどこまで通用するのか試してみたい、欲を言えば海外で働いてお金を稼ぎたい。そんな自分にぴったりの制度があるなんて。
英語は全くと言っていいほど話せないが、話せたとしても、小学生で学ぶような英会話しか使えない自分が、海外に行けば外国語の一つや二つくらい話せるだろうなんて考えていた。

そして大学3年が終わり、留年が確定した。そして、僕は休学をした。休学して、お金を貯めて、9月にオーストラリアにワーホリに行こう。

ある程度働いたり遊んだりを繰り返して、9月になった。

僕は、ワーホリに行くためのビザを申請することにした。ここまで僕は全くと言っていいほど勉強をしていない。何故か不安は全くなかった。サイトでワーホリの行き方、ビザの取り方を調べて、まずイミアカウントと言うものを作る必要があることを知ったので、すぐに、イミアカウントを作ることにした。
英語で何書いてあるか全くわからないが、Google翻訳を使いなんとか作ることができた。
テクノロジーの進歩には本当に感謝すべきだ。

イミアカウントを作ったら大使館のホームページからビザの申請をするようだ。イミアカウントを作成してから、大使館のホームページを見るとまた、英語だらけで、ビザ申請のところまでなかなかいけないので、その日は諦めて寝た。全く怠惰なものである。

次の日、Google翻訳を使うレベルも上がり、なんとか申請のページに行くことができ、そしてやっとの思いで進めることができた。

だが、僕は重要なことに気がついたのだ。
お金が20万しか溜まっていないことに気がついた。
何故だ。何故休学して、5ヶ月ほど働いたのに、20万しか溜まっていないんだ。だけど、過去のことを悔やんでいてもしょうがない。ビザ発行の為には、50万以上口座にあることを証明する書類の提出とパスポートの提出が必要なのである。

金がたりない。そう思い、悩んだ末、取り敢えずアコムで借りることにした。若いうちは借金をするべきだ。そう思い、僕は限度額の30万を借りることにした。

30万を借りたら口座が50万になるはずなのでこれでやっと申請ができる。

振り込み予定日は明日のことなので、明日からやっと前に進めるだろう。

オーストラリアに行く前にもこんなにも大きな壁にぶつかるだなんて。

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