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長い長い廊下

トイレに行きたくなって目が覚めた。
ベッドから起きて部屋から出る。
足取りが重く身体はくの字に曲がりトイレを探す。
常夜灯しかない薄暗い廊下をトイレを探してゆっくり歩く。
いつの間にか手には点滴棒を握って頼りにしている。
どのくらい探し歩いたか、とにかくトイレを探さなくちゃ…。
泣き声?うめき声?文字にできないような声が聞こえてきた。

ここで、ふとホントの目が覚めた。
いつもの孫の「りっちゃん」の夜泣きだった。
夜泣きはすぐ泣き止んだ。
「あ〜幸せだなぁ」家族がそばにいてくれる事に夜中にしみじみ感謝した。