見出し画像

【教えて!正頭先生】#21「スラスラ?ブツ切り?どっちの音読が効果的か」

トド英語公式アンバサダーに就任された正頭英和さん。「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「グローバル・ティーチャー賞」のトップ10に選ばれ、今も多くのエデュテイメントに関わる教育のスペシャリストです。そんな正頭さんが、おうち英語で悩むママさんたちの質問に毎週答えてくださることになりました〜😆✨今回は第21弾です!

Q.おうち英語で読みを進める上で、リンキングせずワードごとに切れてもレベルの高い本にチャレンジするのがいいのか、もっとレベルを下げてスラスラ読める本を読ませてあげる方がいいのか、アドバイスください。

最初は、ブツ切れでも問題ないと思いますが、それはあくまでステップとして考えてください。最初は単語ごとに丁寧に読むことから始め、徐々に単語と単語の間をリンキング・リエゾンさせてスムーズに読めるようになることが重要です。レベルが上がるにつれて、ブツ切れになることもあるかもしれませんが、それでも一度はOKとして進め、その後、徐々に上達を目指すべきです。

例えば、トド英語のBooksで、レベル2はスラスラ読めるけれど、レベル3ではブツ切れになってしまう場合。何を重視するかにもよりますが、最も大事なのは子どものモチベーションを保つことです。読めないことでフラストレーションを感じているようなら、レベル2を繰り返して読ませる方がいいですし、逆に「もっと頑張りたい」と思っているなら、レベル3に挑戦させてあげると良いですね。

音読の効果をどこに見出すかという点ですが、音読において「迷ったら簡単な方を読むべし」というのは鉄則です。そう考えると、レベル2をスラスラ読んだ方が効果的かもしれません。ただし、ずっと簡単な本を読んでいても次のステップに進めなくなるので、子どものモチベーションを見ながら、次のレベルに挑戦する機会を与えてあげることが大切です。

Q.音読についてですが、前の日に読んだものを次の日にも読ませるか、少し経ってから読んだ方がいいのか、どちらの方がいいと思いますか?(6歳と3歳)

忘却曲線を意識されているのだと思います。記憶を定着させるためには、連続して集中するよりも、少し時間を空けてから再度学習する方が効果的です。一度忘れてから答え合わせをしたときに「ああ、そうだった!」と感じる瞬間が、記憶力を伸ばすポイントです。ですので、時間を空けて学習するのは記憶定着には有効なテクニックと言えます。

ただし、これは記憶定着を目的とした学習法には有効ですが、音読に関してはそれほど効果的ではありません。もし音読しながらその文章を覚えることが目的であれば、少し間を空けることも効果があるかもしれません。しかし、6歳と3歳のお子さんの場合、受験を意識するよりも、絵本をスラスラ読めるようになることが目的だと思いますので、口のトレーニングとしては、できるだけコンスタントに、間隔を空けずに音読を続ける方が良いでしょう。

Q. 親の声掛けが言語習得に有効と聞いたことがありますが、自力読みさせる際に、以下のどのパターンが一番有効でしょうか?
①ネイティブ音声→子どもがリピート、②親の読み上げ→子どもがリピート、③子どもだけで読む(5歳と3歳)

答えは、前提条件によって変わります。もし親がネイティブスピーカー並みの発音ができるのであれば、リアルな音声に勝るものはありませんので、②(親の読み上げ→子どもがリピート)が一番効果的です。しかし、親の発音がそれほど上手でない場合は、①(ネイティブ音声→子どもがリピート)の方が良いでしょう。さらに、親子関係を良くするためや、親子での時間を楽しむ目的があれば、②が良いと思います。

言語習得という観点から見ると、私は①が最も効果的だと思います。トド英語のように、すべての本に音声がついているものをうまく活用できれば、とても強力ですね。

③(子どもだけで読む)については、伸ばしたい力によって変わります。リーディング力を鍛えたいのであれば、音声なしで読む方が良いですが、英語学習においては、曖昧さに対する耐性やレジリエンスも大切です。5歳と3歳のお子さんの場合、リスニングとスピーキングに特化した学習が進んでいる可能性も高く、むしろその方が有効だと私は考えています。ですので、③だけでは狙っているゴールが少し違うかもしれません。


今回は、先日行われた音読体験会ウェビナーの質問タイムでいただいた質問の中で、時間が足りずに答えられなかったものについて、改めて回答してもらいました!

他にもこんなこと聞きたい!相談したい!という方は、X(旧Twitter)・Instagramからトド英語公式アカウントへDMまたは記事の引用リポストにて質問をお寄せください。正頭さんへ直接質問をDM・引用リポストされても対応できませんので、お間違いのないようお願いします。

いいなと思ったら応援しよう!